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「当事者意識を持て!」と言ってくる人は大体ダメマネージャーだし、その人に足りないのは当事者意識であるという話

こんにちはー!
今日のnoteは、「当事者意識を持て!」と言ってくる人は大体ダメマネージャーだし、その人に足りないのは当事者意識であるという話です。


当事者意識とは?

そもそも当事者意識とは何なのでしょうか。
goo国語辞書によると
「自分自身が、その事柄に直接関係すると分かっていること。関係者であるという自覚。「―をもつ」」
とのこと。

つまり、「当事者意識を持て!」というのは、「関係者であるという自覚を持て!」という意味のようです。


実際に、僕が「当事者意識を持て!」という言葉を使っていた時は、(使うんじゃなかった・・・)
・仕事に対して、他人事と捉えている
・仕事の目的に沿った行動をしていない
・自責の気持ちがなく、責任転嫁する
という風に僕が感じたときに、「チームの仕事を自分事にしてほしい」という気持ちで使っていました。


いかがでしょうか。
なんか、分かるようで分からないのではないでしょうか。
ちなみに、僕は全く意味が分かりませんw
自分が思っていたのにも関わらず、です。


ダメなマネージャーほど使う

もちろん、そんな意味不明なことになる理由は分かっています。
今日は、懺悔もこめて、(力不足のマネージャーほど語りたがらない)真実をお伝えします。

・・・このセリフは、実は(少なくとも僕の場合)なんかうまく言えないけど気にいらないときに使います。

「成果が出ていない→メンバーに当事者意識があると献身的になる→成果が出る」
という発想なのですが、その背景にはただ単純に「もっと、やれ!」という想いが隠れています。
当事者意識を持つと、今まで言われなければやらなかったようなことをやるようになるという発想であり、「こっちもどうしたらいいかよく分からないけど、とりあえず、お前が頑張れ!」って言うことを言っているのと同義です。

そう。まともなマネージャーはこんな言葉は吐かないのです。(・・・ごめん。昔のチームメンバー、ごめん!今度ご飯おごる。あといつか、直接謝る。ごめんなさい・・・)

その証拠に、僕は、本当に当事者意識が足りない(ように思われる)かどうかではなく、仕事の遂行度合い、ノルマの達成度合いが不足しているときにしかそのセリフを言ったこともないですし、目標達成しているのに「当事者意識を持て!」って言っている人も見たことがないです。

僕は、「当事者意識を持て!」という言葉はダメなマネージャーほど使うと思っていて、今は、絶対に言わないように心がけています。


なんかやってる気持ちになる魔法の言葉

そもそも、関係者である意識(=当事者意識)なんて、みんな持ってます。
その上で、価値観の違いや状況の違いによってそれぞれの最適な仕事との向き合い方や行動が違っているのです。

なので、チームの結果が出ていないときに、メンバーの(当事者意識が不足しているように感じる)行動が原因なのであれば、
①それぞれの価値観や状況に合わせて、それこそ自分事になるように、チームの目的と個人の目的のベクトルを合わせてあげる
②好ましい行動を定義し、その行動をとれる仕組みを作る
などの改善を図るのがマネージャーの仕事です。ほんと、言うまでもなく。

そんな状況の中、自分が力不足でどうしたらいいか分からないorそもそも、自分の仕事が分かっていないマネージャーの場合、「誰かのせいにする」というアプローチをします。(この時のマネージャー自身の当事者意識はどうなっているのか・・・)

このケースで、責任転嫁の対象になるのが、ノルマ未達や成果不足の人のうち
・積極的に見えない人
・アピールが上手でなく、チームへのコミットが見えにくい人
・他人(主にマネージャー)のせいにしているように見える人
です。

こういった人たちに「当事者意識を持て!」と言い、
・「誰かが何とかすると思ってはいけない」
・「受け身になってはいけない」
・「言い訳や責任逃れをしてはいけない」
・「最後までやり遂げるべきだ」
とか言えば、マネージャーはめちゃくちゃ仕事した気になります。(仕事としてはマイナスだけど)


考えてみてください。
誰かが何とかすると思うなって何を言いたいんですかね?自分もそれなりに頑張って、チームメンバーもそれなりに頑張ると思ってますが・・・
そして、もしチームが未達で会社が傾くなら転職しようって、関係者の1人として(当事者意識を持ってw)思ってますけど?
受け身になるなって言うけど、あなたの望む行動じゃない限り、文句言ってくるじゃん。
言い訳も何も、「なんで?なんで?」って聞いてくるのあなたじゃん。
最後までやり切るべきなんて、自分に言った方が良いんじゃない?こんな意味のない説教してないで、意味のある仕組み作れよ。
って思いませんか??


・・・ちょっとただの悪口になってしまったw
まとめると、「当事者意識を持て!」というのは、「当事者意識を持つ→献身的に働くようになる→マネージャーがショボくても結果が出る」という狙いで、ダメマネージャーが仕事した気になる魔法の言葉であるということです。


マネージャー自体は無意識

なんで、こんな頭の悪そうなことが起こるのか?
そう思いませんか?

先ほど、「当事者意識を持て!」は魔法の言葉と言いましたが、僕の経験上、この言葉の魔力はすごいです。

「当事者意識を持つ→献身的に働くようになる→マネージャーがショボくても結果が出る」という構造も今でこそ言語化できましたが、実際に「当事者意識を持て!」という言葉を使っていた時はそこまで言語化できていませんでした。

単純に自分の上司がその言葉を使っているのを聞いて、真似をしていただけです。
そして、この言葉を真似すると、本当に多用しちゃうし、楽なんです。

そりゃそうですよね。
本来は自分がやらないといけない、仕組みづくりやメンバーの支援が力不足(もしくは放棄)でも、
〇〇さんは当事者意識が足りないから献身的に働いていない=チームのパフォーマンスが低い=自分のせいではない
というロジックになるからです。

そんなこと通用するの?って思うかもしれませんが、自分の上司も魔法の言葉を使っているような世界観の中なので、こんなことが通用してしまうのです・・・

そういう状況になると、もうほとんどのマネージャーが無意識に、「〇〇さんの当事者意識が足りない」「〇〇さんは、受け身」「〇〇さんは、言い訳が多い」と、何の生産性もない、いわれのない悪口を言い合うようになります。

「当事者意識を持て!」と言っている本人が、バキバキに他人のせいにしていて、圧倒的に当事者意識が足りないのが最大の特徴と言えるかもしれません。


見極め方

もはやマネジメント不全という病としては末期だと思われます。なので、「当事者意識が足りない」とか言われたらもう黄色信号なのです。
ただし、R社さんのように「圧倒的当事者意識」を持つことを「Will-Can-Must面談」で仕組化している(そうじゃないこともあるだろうけど)ような、ちゃんと文化として醸成している組織もあるので、ダメなパターンの見極め方を独断と偏見でお伝えします。

実は、当事者意識を持って、自分の仕事を完遂していると自然と分かります
その状態でチームが未達のときに「チームメンバーの仕事も気にして欲しいね」みたいなことを言われたら基本的にダメなパターンです。
メンバーを献身的に使ってマネージャーが何もしなくても成果を出すことが当事者意識を持たせる目的なので、チームの成果が出るまで、ずーっとゴールポストが動き続けます。
まあ・・・そんな状況にならなくても、当事者意識を持った行動の定義がないので、あいまいな指示や説明しかなく、すぐ見極められますけどね。

ちなみに、件のR社さんは圧倒的当事者意識と併せ、「お前はどうしたいの?」という質問がなされ、「お客様目線で100%考えられるくらいの圧倒的当事者意識を持て」と具体的な話が出てくるようです。ダメパターンとは全然違いますね。


最後に

今日は、「当事者意識を持て!」と言ってくる人は大体ダメマネージャーだし、その人に足りないのは当事者意識であるというテーマでお話ししました。

「当事者意識を持て!」というのは、ダメマネージャーが仕事した気になる魔法の言葉であるという内容です。

自分がかつて、その言葉を多用していた事実と向き合う必要があり、なかなか書くのがしんどいnoteになりました・・・

新任マネージャーの方には、「(チームメンバーが)当事者意識が足りない・・・!」って思ったとき、魔法の言葉の罠にかかっていないかを意識するきっかけにしてもらえると嬉しいです。(自分で客観的に意識出来たら、それだけで相対的にマネージャーとしてのレベルが高い)
そして、チームメンバーの方は、自分のマネージャーが意味わからないことwを言ってきたら、こんな感じの可哀そうな人なんだなと思うことで無駄に傷つくことがないように、参考にしていただけたら嬉しいです。

では、また!




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