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株式投資型クラウドファンディングCrowdcubeのExit事例について①

※2020年6月にタイトル修正

こんにちは。マシューです。

前回は、どのような業種の企業が株式投資型クラウドファンディングを利用しているのかご紹介しました。
「株式投資型クラウドファンディングが利用されている業種は?」

今回は、株式投資型クラウドファンディングにおけるExit事例を2週にわたってご紹介します。
日本では2017年に始まったばかりの仕組みなので、そもそもExitした企業がほとんどない状況です。そこで、イギリスの株式投資型クラウドファンディング「Crowdcube(クラウドキューブ)」を利用してExitした企業をご紹介します。

|Crowdcubeで調達した企業のExit事例

Crowdcubeを通じて資金調達した企業は770社を超え、Exitした企業は4%(約30社)とCrowdcubeは公表しています。
その中から一部Exit事例をご紹介します。

※1ポンド=130円で換算。

1. E-car Club(イーカークラブ)

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■設立
2011年9月

■事業内容
・イギリス初の電気自動車シェアリングサービス(ビジネス、地域コミュニティ向け)
・2013年3月にCrowdcubeで63人の投資家から約1,300万円調達

■Exit内容
・2015年7月にヨーロッパの大手レンタカー企業の「Europcar」が買収
→買収金額は非公開
・世界で初めての株式投資型クラウドファンディング発Exit事例

2. Camden Town Brewery(カムデン・タウン・ブリューワリー)

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■設立
2010年

■事業内容
・ロンドン最大級のビールブリューワリー
・2015年4月に2,173人の投資家から約3.58億円調達

■Exit内容
・2015年12月に世界最大の飲料会社「AB InBev」が買収
→買収金額は約110.5億円
・Crowdcubeにとって2件目のExit事例

3. Wool and the Gang(ウール・アンド・ザ・ギャング)

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■設立
2008年12月

■事業内容
・ロンドン発のニットブランド。ハンドメイドのニット、ユーザーが手編みできる「ニットキット」を提供
・2015年10月に492人の投資家から約1.32億円調達

■Exit内容
・2016年8月にロンドンの独立系プライベート・エクイティファンド「BlueGem Capital Partners」が買収
→買収金額は非公開
・Crowdcubeにとって3件目のExit事例

4. BrewDog(ブリュードッグ)

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■設立
2006年11月

■事業内容
・クラフトビールを製造している(現在、ユニコーン企業)
 詳細はこちら

■Exit内容
・2017年4月の資金調達ラウンドの際に、Crowdcubeで投資した投資家に対して株式売却の機会を提供した
→株式売却の総額は約16.9億円

※画像は各社のホームページから引用。

|最後に

今回ご紹介した4社のExit内容としては、3社が買収、1社が株式の買い戻しとなります。株式の買い戻しを行った「BrewDog」は株式投資型クラウドファンディングの使い方が上手な企業の代表例です。
これまで計5回株式投資型クラウドファンディングで調達を行っており、多くの個人投資家に株主となってもらうだけではなく、自社商品のファンになってもらうことで事業を成長させ続けています。
一部ではありますが株式を買い戻すことで株主に利益還元を行っているのも「BrewDog」らしい経営方針だと感じます。

次回も引き続きExit事例をご紹介します。




参照:

Crowdcubeホームページ
https://www.crowdcube.com/

Crunchbaseからデータ参照

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