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株式投資型クラウドファンディングCrowdcubeのExit事例について②
※2020年6月にタイトル修正
こんにちは。マシューです。
前回に引き続き、イギリスの株式投資型クラウドファンディング「Crowdcube(クラウドキューブ)」を利用してExitした企業をご紹介します。
前回:「株式投資型クラウドファンディングのExit事例について①」
|Crowdcubeで調達した企業のExit事例
※1ポンド=130円で換算。
5. Celixir(セリゼア)(旧Cell Therapy)
![画像1](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/14096491/picture_pc_b5020e0a89912d4683ef438d6fda218f.png?width=800)
■設立
2009年
■事業内容
・再生医療の研究開発を行っている
・2014年12月に300人の投資家から約9,000万円調達
■Exit内容
・2017年6月に、希望する株主から株式の買い戻しを行った
→全体の18%の株主が希望し、買い戻し総額は6.5億円以上
6. Mettrr Technologies(メトール・テクノロジーズ)(旧Sole Trader)
![画像2](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/14096966/picture_pc_be5b82c23f204e48a3f71b9069da8daa.png?width=800)
■設立
2012年
■事業内容
・中小企業向けに専門的なウェブサイト作成から運営まで行っている
・2012年3月に25人の投資家から約1,300万円調達
■Exit内容
・「Crowdcube」内の二次売買(日本の株主コミュニティのようなイメージ)を通じて投資家が株式を売却した(時期不明)
・「Crowdcube」で初めての二次売買によるExit事例
7. Movem(ムーブン)
![画像3](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/14097686/picture_pc_3655cae79c75cfe82323a42c2f6eb646.png?width=800)
■設立
2013年6月
■事業内容
・テナントの身元照会、売上や支払い能力の照会を行っている(オンライン不動産賃貸業)
・2016年8月に107人の投資家から約2,600万円調達
■Exit内容
・2018年9月にイギリス最大の保険会社「Barbon Insurance Group」が買収
→買収金額は非公開
8. bidstack(ビッドスタック)
![画像4](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/14098132/picture_pc_8504d1b29a6142b7a8808f80ac5638da.png?width=800)
■設立
2015年10月
■事業内容
・ゲームの世界の中にあるビルボード等に特化した広告代理店
(例.サッカーゲーム内の広告看板、車ゲームの車体広告など)
・2015年12月に66人の投資家から約1,800万円調達
■Exit内容
・2018年9月にロンドン証券取引所のプロ投資家向け新興市場(AIM)に
上場した
9. Revolut(レボリュート)
![画像5](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/14104139/picture_pc_cdbcf9b0c50bfd80b2d6b40bf3b94d30.png?width=800)
■設立
2015年7月
■事業内容
・モバイルアプリ上で銀行サービスを提供している(現在、ユニコーン企業)
詳細はこちら
■Exit内容
・2016年と2018年に投資家に対して株式売却の機会を提供した
→2016年と2018年の株式売却の総額は約2.29億円
※画像は各社のホームページから引用。
|最後に
2週にわたって、CrowdcubeのExit事例9件をご紹介しました。Exitの種類としては、M&A・上場だけではなく、二次売買・買戻し、と投資家にリターンを還元する機会をあえて創った企業もありました。
一方で、Exitした企業はまだまだ限定的です。
![画像6](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/14123475/picture_pc_66019c1f759d3996935ed125c347d9f6.png?width=800)
※Crowdcubeホームページから引用
上図はCrowdcubeで調達を行った770社のステータス別のデータです。
Exit企業数:約30社、アクティブな企業数:約624社、廃業した企業数:約116社となります。この数値を見ると、Exitはまだ一部の企業に限られていると言えます。
また、イギリスのニュースメディア「The Telegraph」の調査で下記2点が明らかになりました。
・2013年〜2015年の間で株式投資型クラウドファンディングを利用した
イギリス企業の廃業率は21%
・スタートアップの50%弱が3年後には廃業する
上記を見てみると、株式投資型クラウドファンディングの廃業率そしてCrowdcubeの廃業率は、一般的なスタートアップの廃業率と比べると低いことがわかります。
これは、株式投資型クラウドファンディングには審査がありその審査を通過した企業のみ利用できるという、一定のハードルが低い廃業率に繋がっているものと推測します。
日本ではそもそも、株式投資型クラウドファンディングの利用実績がイギリスと比べて少ないため、これからの動向に注目したいと思います。
今後も資金調達に関する情報等、定期的に発信していきます。
参照:
Crowdcubeホームページ
https://www.crowdcube.com/
Crunchbaseからデータ参照
The Telegraphの調査結果
https://www.telegraph.co.uk/technology/2018/07/07/one-five-firms-raising-cash-via-crowdfunding-sites-have-gone/
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