Roy.Yukey@認定人間工学準専門家

フリーランス→IPOベンチャー→大企業と歩み、AIベンチャーでプロダクトデザインを担当…

Roy.Yukey@認定人間工学準専門家

フリーランス→IPOベンチャー→大企業と歩み、AIベンチャーでプロダクトデザインを担当しています。技術発展によって人間と技術が融合していくような社会において、より人間を細かく理解する必要性を感じており、最近は感性工学にハマってる。

最近の記事

感性工学と組織設計

こんばんは、先々週に新型コロナウイルスに初感染してしまい不調のため更新が滞っておりました。もう8月ですね。大学院受験の準備などもそろそろ進めていかなければならないのですが、私の頭の中はまだまだ整理できておりません。そのため、久しぶりにこちらでアウトプットをしながらまとめてみたいと思います。 そもそも何で組織設計に興味を持っているのかまずこの話からなのですが・・・、私はかなり特殊なキャリアを積んでおりまして、これまで非常に多くの職場を異なる職種で経験しています。例を上げると次

    • 論文紹介:感性工学の方法(清水:2016)

      本研究は、感性工学における方法論について考察しています。著者は、感性工学の基本として文化の重要性を強調し、行為・感性・文化の関係性を数学的に表現することを試みています。研究では、行為を関数として表し、それを基に感性と文化を階層的に定義しています。また、遺伝子レベルでの感性と文化の関係性についても言及しています。 文化の構造については、ヒエラルキー型とネットワーク型の2つの形態を提示し、それぞれの特徴と社会における役割を分析しています。特に、現代社会におけるネットワーク型集団

      • 感性工学と組織デザイン

        いきなりですが、私は感性を用いた組織デザインに興味があります。組織というのは企業の中である目的を達成するために組成されるものですが、その決め方は長らくアップデートしていないのではないでしょうか。 一般的には目的達成に必要な業務を洗い出しその業務を遂行できる人、または遂行できる見込みのある人を起用・採用し配置します。また、業務が洗い出せず曖昧性が高い場合やベンチャーのような変化が激しい環境ではモチベーションやポテンシャルベースで採用することも珍しくありません。 何らかの意図をも

        • 興味関心を深めよう~感性工学・人間工学・組織論の理論や事例から学ぶ~

          このノートを書いている理由私は現在、AIの研究開発企業でプロダクトの企画開発をしていますが、興味関心としては人間が技術でどこまで時代の負の遺産から開放されるかという点があります。インターネットは人間に大きな可能性を与えた一方で問題も生みましたが、大きなインパクトではなくとも、中程度の技術開発によって、中程度の救済インパクトがある取り組みは社会的にも求められているのではないかと思います。 とくに昨今は業界の垣根を超えた取り組みが多く、製造と物流のような近しい企業同士だけではな

        マガジン

        • 中小企業向けのAI技術やデザインに関する手軽な情報ノート
          0本
        • 社会人大学院のすすめ(素人志向)
          8本
        • 感性工学の教室(KEC)
          13本
        • 素人のための人間工学
          5本

        記事

          リーダーシップには感性が必要だ(立谷:2017)

          本研究は、現代のビジネス環境におけるリーダーシップのあり方の変化と、感性を重視したリーダーシップの重要性について論じています。著者は広告会社での長年の経験を基に、従来の指示命令型のリーダーシップが現代の若手社員には通用しなくなっていると指摘しています。 特に、「ゆとり世代」と呼ばれる若手社員は、論理的思考力と問題解決能力を持ち、上司の意見に対しても建設的な問題提起をする傾向があります。しかし、従来型のリーダーはこれを不満や反抗と捉えがちで、一方的な説得に終始してしまう問題が

          リーダーシップには感性が必要だ(立谷:2017)

          プロダクトデザインの感性評価(佐藤:2023)

          本研究は、プロダクトデザインにおける感性評価の重要性と手法について論じています。感性工学の観点から、人間の感性的な判断を定量的に測定し、デザインの属性と対応付けることを目指しています。 主な内容として、感性評価の定義と必要性、プロダクトデザインにおける感性評価の位置づけ、研究手法の概要が説明されています。特に、新素材の導入がデザイン表現に与える影響や、高級感などの感性的要素の重要性が強調されています。 研究手法としては、評定法による印象評価実験が主流であり、多変量解析など

          プロダクトデザインの感性評価(佐藤:2023)

          瞑想によって共感能力は高まるのか(岡田、安藤:2009)

          本研究は、瞑想が共感性に与える効果を検証したものです。花園大学カウンセリングセンターのスタッフ20名を対象に、1ヶ月間の瞑想実践前後で共感性を測定しました。測定には、IRI(対人的反応性指標)の日本語版を再構成した質問紙を使用しています。 結果として、瞑想実践後に情動的共感性と認知的共感性の両方で有意な向上が見られました。これは、瞑想が共感性を高める可能性を示唆しています。 研究者は、瞑想によって「いまここ」への集中力が高まり、クライアントの語る内容や感情をありのまま受け

          瞑想によって共感能力は高まるのか(岡田、安藤:2009)

          ChatGPTにリサーチクエスチョンの助言をしてもらったら、少し前進できた話

          さて、私が大学院進学を考えているのは過去記事からもわかることなのですが、今回はGPTにリサーチクエスチョンを考えるのを手伝ってもらったら意外に捗ったのと前進した気がしたよというお話。 なんせ修士論文を書いたことがない身ですから、研究テーマを選ぶという経験がありません。学士論文は書きましたがただの情報まとめであり、研究室というよりもゼミで、かつ全体で2名という人数だったのでディスカッションが成立せずに研究のようなものが進んでしまったという苦い経験もありました。 そんなわけで

          ChatGPTにリサーチクエスチョンの助言をしてもらったら、少し前進できた話

          感性品質としての高級感(妹尾:2011)

          研究の要約本研究は、製品やサービスにおける「高級感」を感性品質の観点から分析することを目的としています。高級感は消費者の購買意欲に大きな影響を与える重要な要素であり、その本質を理解することは製品開発やマーケティング戦略において非常に重要です。研究では、高級感を構成する要素を特定し、それらの要素が消費者の知覚にどのように影響を与えるかを調査しています。さまざまな製品カテゴリーにおける高級感の評価実験を実施し、得られたデータを統計的に分析することで、高級感の構造モデルを構築してい

          感性品質としての高級感(妹尾:2011)

          デザインマネジメントと感性(安齋:2016)

          本研究は、デザインマネジメント教育における感性の役割と育成方法を探究したものです。著者は、デザイン創造における感性だけでなく、マネジメントや判断における感性も重要であると考え、大学4年生を対象としたデザインマネジメント授業の事例を通じてその育成方法を検討しています。 授業では、デザインマネジメントやプロジェクトマネジメントの理論学習と、グループワークによる実践的演習を組み合わせました。学生たちは、ビジネスモデル・キャンバスやカスタマージャーニーマップなどのツールを使用しなが

          デザインマネジメントと感性(安齋:2016)

          論文紹介:プロシューマの感性バリューを活かすプログラムマネジメント(相原:2009)

          研究の要約 この研究は、企業と顧客の双方向的なバリュー創出プロセスを「プロシューマ感性バリュー・プロポジション」として捉え、そのスパイラル的な展開をプログラムマネジメントの観点から分析しています。感性に基づく価値創造の重要性を指摘し、具体的な事例を通じてその実現プロセスを示すことで、新たな市場創出と持続のためのマネジメント手法を提案しています。 このノートはAIによって論文を要約したものを一部修正しながら提供しています。引用については元資料を参照いただき個人の責任と判断に

          論文紹介:プロシューマの感性バリューを活かすプログラムマネジメント(相原:2009)

          論文紹介:感性価値としての「かわいい」(大倉:2015)

          研究の要約この研究は、「かわいい」という感性的価値に着目し、そのインターフェースの属性(形状、色、材質など)を体系的に分析することを目的としています。著者らは、仮想環境での抽象的オブジェクトを用いた実験を行い、「かわいい」形状や色に関する傾向を「かわいいルール」として導き出しています。 主な実験として、(1)かわいいと感じる対象物の分類と理由の分析、(2)テクスチャーの違いによるかわいさの評価、(3)触覚材料のかわいさと対応するオノマトペの関係性の調査を行っています。 結

          論文紹介:感性価値としての「かわいい」(大倉:2015)

          論文紹介:いわゆる「ゾーン」における感性的体験に関する一見解(志岐、福林:2013)

          研究の要約本研究は、スポーツにおける「ゾーン」体験を感性の観点から解明することを目的としています。マーフィーとホワイトによるゾーンの特性、チクセントミハイのフロー体験の特性、志岐と福林による感性的体験の特性を比較検討しました。さらに、トップレベルのアスリート19名を対象にインタビュー調査を実施し、「オーラ」という人間のエネルギー場の視点から分析しました。 結果として、以下の点が明らかになりました: 「ゾーン」体験はチクセントミハイの提唱するフロー体験の一部である 「ゾー

          論文紹介:いわゆる「ゾーン」における感性的体験に関する一見解(志岐、福林:2013)

          JAISTと東工大の社会人大学院を考えてた僕が、東京都立産業技術大学院大学に注目した理由

          さて、皆様お久しぶりです。大学院の話もまた書きたいのですがJAISTの受験が惨敗だったので今年はきちんとリベンジしたいなと思っております。振り返ればそもそも目的意識や取り組み方も曖昧だったなぁというのがあり、より幅広く考えていたところ前回書いたJAISTや東工大以外に東京都立産業技術大学院大学が選択肢にあがりましたので、その内容を書いておきます。過去記事はこちら。 東京都立産業技術大学院大学ってなんだ?はい、私もあまり知らなかったのですが公立の大学院大学があったんですね。岐

          JAISTと東工大の社会人大学院を考えてた僕が、東京都立産業技術大学院大学に注目した理由

          論文紹介:関心が色の知覚に及ぼす影響(松本、川端、佐々木:2021)

          研究の要約本研究は、大学生を対象に木材の色に関するアンケート調査を実施し、木材への関心の有無が色の知覚に及ぼす影響を検討したものです。調査の結果、木材への関心の有無に関わらず、大学生は比較的明度の低い茶色を典型的な木材の色として認識していることが示唆されました。今後は、家具職人等の木工熟練者にも同様の調査を実施し、職業等の経験が色の知覚に及ぼす影響について考察する予定です。 このノートはAIによって論文を要約したものを一部修正しながら提供しています。引用については元資料を参

          論文紹介:関心が色の知覚に及ぼす影響(松本、川端、佐々木:2021)

          論文紹介:他者の視点をどうしたら取得できるか(竹村、板橋、中島、村上:2023)

          研究の要約本研究は、視点取得能力を向上させる課題の提案を目的としています。「マナーゲーム」と「プレゼントゲーム」からなる実験システムを構築し、マナーゲームを行った視点取得群と、パズルゲームを行った対照群のプレゼントゲーム得点を比較しました。その結果、視点取得群の方が有意に高い得点を示したことから、マナーゲームが視点取得能力を向上させることが示唆されました。また、日常的な儀礼的行為が視点取得の向上に機能している可能性が示されました。本研究は、視点取得能力の向上に新たなアプローチ

          論文紹介:他者の視点をどうしたら取得できるか(竹村、板橋、中島、村上:2023)