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立ち止まったことも、きっと無駄じゃない。

学生時代は特に意識はしなかったのだけれど、アラサーになった最近よく思う。「私ってメンタル弱すぎじゃないのか」と。

私は新しいことに挑戦するために一歩踏み出すまでは、わりとためらうことが少ない。仕事も、遊びも、趣味も。みんな、「最初の一歩が勇気がいる」と言う。しかし、私にとってはどうやら続けることのほうが勇気がいるようなのだ。

私はもともと不器用で要領が悪く、何をするにも時間がかかる。幼いころから今日現在まで、「なんでみんなは簡単にできるのに、自分には出来ないんだろう」と数えきれないほど悩まされた。人よりも優れている必要はない、ただ、「平均」になりたいだけなのに、と。

そして幸か不幸か、私は好奇心は一人前に持っており、興味を持ったことはやりたくなる。やりたくなったら、ためらわない。勇んで始めるものの、すぐに現実を思い知り「自分にはできない」と思ってしまう。やめたくなってしまう。別のことを始めたくなる。今まで、これを繰り返し繰り返し生きてきた。

そしてついに、「始めること」さえ怖くなってしまった。何をしても結局自分には出来ないんじゃないか、自分に出来ることなど何もないのではないかという思いに駆られ、一歩も動けなくなってしまったのだ。

この時は、深い深い谷底にいるような気持ちだった。上を見上げては、空はあんなにきれいなのに、そしてその下には可能性は広がっているはずなのに、私はこんなに暗いところで何をしているんだろうと。自己嫌悪を通り越して憎悪だった。それでも動けなかった。苦しかった。

今少し動き出せたきっかけは、そのままの自分を肯定してくれる人がいることにようやく気が付いたからだった。私はまだまだ自分のことを好きになれそうもない。それでも、こんな私のことを好きでいてくれる人がいる。その人が笑ってくれるのなら、ありのままの私のことを認めてくれるのなら。私も自分のためではなく誰かのために。そして、いつか自分のことを好きになれるために。

また、立ち止まりたくなってしまったら。その時はまた、立ち止まろう。それでもまた、前に進めるときが来る。

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