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3ヶ月間のフィンランドでの教育実習を終えて

200時間、授業の一環で行っていた教育機関でのインターン(教育実習)が遂に終わりました。

始めの頃は本当に子どもたちが言っていることも先生の話していることも理解できずに、たった数時間でもどっと疲れる毎日でした。こんなんで200時間もできるのか、楽しめるのかと少々不安でした。

でも子どもたちの笑顔は毎朝どんなに重い足取りで来ても、気分を明るく変えてくれて、毎日疲れるけれど同時に癒されてもいました☘️(矛盾、、😅)

1日4時間半から始まり、だんだん5時間、6時間、6時間半と伸びていって、予定していた期間よりも早く200時間経過しました。

1日6時間半でも、子どもたちといると時間の流れがとても早くて驚きます。気づいたらお昼の時間で、気づいたら帰宅まであと1時間で。そんな感じで、始めの頃に思っていたより何の負担もなく過ごしました😊それに、フィンランド語の勉強が功を奏し、今では子どもたちが言っていることや先生が言っていることもなんとなく理解ができるし、会話もなんとか出来ます。

大変だったのは私は英語しか話せないので、子どもたちと対話ができず打ち解けるのに時間がかかったことです。

初めて折り紙を教えた日、教えられたものをただやる、というだけで子どもたちは大して折り紙に興味を示してくれませんでした。
これではだめだなと思い、子どもたちが作るには難しいけれど鶴を折って1人の男の子に見せました。するとそこから一気に私も!私も!と子どもたちが集まってきて、なんとかみんなに鶴の折り方を教えました。

その日から来る日も来る日も遊び時間には数人が『ORIGAMI!』と言って私の元に集まり、様々な折り紙を作って遊びました。作った折り紙をいつまでも握りしめている子どもを見ると、嬉しくて涙が出てきそうでした。

そこからだんだんと子どもたちが心を開いてくれるようになりました。できるだけお手伝いできることはして、小さなことでも子どもたちに関わるようにしていました。意外と子どもたちはちゃんと見ていて、だんだん私のことを1人の先生として見てくれるようになりました。

不発だったのは駒作りです。制作途中は楽しんでいたけれど、ひと時おもちゃとして遊んだあとはもう繰り返して遊ぶことはありませんでした。年少向けの遊びで、6歳には幼稚すぎたのかなと思います。😅

ひらがなやカタカナで自分の名前を書く練習もしました。不思議なひらがなの形、自分の名前がこれだ、と知った時の子どもたちの反応はとても可愛らしかったです。

ある日はずっと紹介したかった日本の四季と植物について紹介しました。夏の話に関連して、「金魚掬い」を紹介すると、海外ではみられないゲームに興奮して「日本に行きたい!」と子どもたちははしゃいでいました😂

意外にウケが良かったものは、福笑いです。手書きで準備して、お正月の遊びとして紹介しました。先生にも好評で子どもたちは何度も何度も遊んでくれました。

私のインターンを受け入れてくれた場所は私立の幼稚園で、入れ替わり立ち替わりで私のように複数の学生が実習を行っています。
私の前にも後にも他の実習生がいて、子どもたちにとっては先生の他に知らない人がいることが当たり前の環境でした。
しかし私は、他の学生よりも長く滞在し、日本のことについて紹介したり、子どもたちと遊んだりしたことでだんだんと子どもたちに心を開いてもらえ、別れを惜しんでもらえるようになりました。😢✨

クラスの先生はフィンランド人らしく、始めは一定の距離感がありました。でも私の教育に対する考えを話したりすることで、先生からも先生の教育に対する気持ちや工夫、プライベートなことまで話してもらえるようになりました。


インターン最終日、私は子どもたち一人ひとりと先生に向けて、メッセージカードとメダルを作って渡しました。ずっと歯向かってきていた女の子も、目を見てくれなかった男の子も、特別なニーズを持っていて大変だった子どもも、この1〜2週間で急に距離が縮まりました。
長い期間で子ども一人ひとりの性格も知れたので、その子の個性を漢字にしてメッセージに添えました。

1日が終わるまで私に寄り添ってきた子、ずっとメダルをぶら下げている子、きっとあと10年もしない間に私のことなんて忘れてしまうかもしれないけれど、子どもたちの人生の一瞬に在ることができて良かったです。

先生は、「私たちを忘れないように。コーヒーを飲むたびに私たちを思い出してくれるように。」とムーミンの可愛いマグカップをプレゼントしてくださいました。

こんな暖かい環境で多くのことを学べたことにとても感謝しています。

バイバイする前、子どもたちがくれた大きなハグはずっと、忘れません😌

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