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2022年新作テレビドラマ放浪記

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2022年の新作テレビドラマの感想です
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#新木優子

「六本木クラス(第13話)」復讐の相手を飲み込んで、愛を確認し、全てが未来に向かう

全13回、勢いが落ちることなく楽しめたと言っていいだろう。土台のドラマの構成がしっかりしているということもあるが、日本の脚本家も最低レベルでこのくらいのオリジナルが書けるようになれば、日本のエンタメは世界をも相手にできるのかもしれない。 最後の香川照之の出番はあまりなかったが、まあ、引き際は華麗に演じられていた。この先、彼が役者として復活するかどうかはわからないが、一つのけじめみたいなものが、ドラマの役とシンクロしてしまうとは、なんとも皮肉である。香川のことを後に語るときに

「六本木クラス(第12話)」復讐劇とは、所詮スッキリとカタがつくものではないだろう

ラスト一回前、平手友梨奈が早乙女太一に誘拐され、それを追いかけた竹内涼真が撃たれて危篤状態。なかなかセンセーショナルに事が運ぶ。考えれば、この話の中で、トラブルメーカーは早乙女太一、一人だ。だが、彼がいなければ、竹内は大きな自分の城である、RCを作ることはなかっただろう。人生は全て必然と言われるのはそういうことだ。そして、竹内の周辺に集まった者たちも、皆同じように必然にそこに存在している。 今回は、最後の竹内が目を覚ます前に、あの世の入り口で竹内が、父親の光石研と話すシーン

「ガリレオ 禁断の魔術」科学を制するものは、世界を制することはない

この題材。科学で世の中を掌握できるという話。こういうのは、手塚治虫の漫画にはごまんと出てきた題材である。そういう意味ではわかりやすいが、ここに出てくる「レールガン」なるもの、説明はされているがいまいちわからない。まあ、こんなものができるなら、もう兵器として作られ使われているだろう。原作の東野圭吾氏が、どのくらいの物理学知識でこの小説を書いているが知らないが、理屈は合っていても、実際には色々不可能という話が多いような気がする。ただ、東野氏も1958年生まれだから、手塚漫画直撃世

「六本木クラス(第11話)」こういうバブリーな安心感のドラマをもっと作るべきですよね

料理バトルは思った通りに「二代目みやべ」が勝利!高圧な嫌がらせには屈しない力をチームとして持ったと感じさせる空気感はなかなか心地よかった。そして、それにより倍賞美津子からの100億の投資を受けられることになり、一気に株式会社RCは、アジアに経営圏を広げることにする。 そして4年後の2022年という設定。実際の世の中はこの4年で飲食業自体が一気に大変なことになったわけで、そのあたりを描いても良かったわけだが、このドラマは翻訳物であり、日本でそんなもの付け足したら実につまらぬも

「六本木クラス(第10話)」ダイヤモンドになれば、なんでもできる!

平手友梨奈からの電話で読まれた詩を聞いて、さとうなおみが、自らTV上でカミングアウトするラスト。これで、この勝負は決まったということだろう。常に、「長屋」側の策略で一喜一憂する「二代目みやべ」。ここにきて、香川照之ではなく、昔の仲間の鈴鹿央士が、牙を向いた。しかし、鈴鹿の本当の目的がよくわからない。キャラクターとしてかなり中途半端な感じがする。ドラマを混乱させるためには面白いが…。しかし、熱海からの電話で平手が送った「詩」はなかなか強力なパワーを持っていた。石の独白の詩で、そ

「六本木クラス(第8話)」親子の心の動きにまずは騙されて、次の動きは?

今回は、竹内、稲森、矢本に平手も加わって、4人の対香川に立ち向かう頭脳が結集する。この4人の戦略を練るシーンがなかなか興味深い。ドラマ的に敵が明確なことで、こういう画を作りやすいのもあるだろう。すごい、ワクワク感がある。こういうところも、日本のドラマに最近見られなくなった部分かもしれない。 そして、いや、先週の最後の方から、平手友梨奈の演技に圧倒された感じ。本当に、眼力があるのはもちろんなのだが、その目を中心に表情がコロコロ変わる感じ。当たり前のことだが、それを芝居として見

「六本木クラス(第7話)」香川の前に現れるのは皆、竹内の人柄を応援するものという皮肉。

ラスト、竹内の元から奪い取ろうとした野菜業者の緒方直人が、息子の轢き逃げ事件の担当刑事だったと知る香川。こういう、一つ一つの「縁」みたいなものに、どんどん感情をあらわにしていくところで、劣勢に引き込まれていく流れなのだろう。 そして、平手友梨奈は、竹内には内緒で香川に接触していく。ある意味、全く違う方法で香川の転覆みたいなものを考えているのだろう。竹内のビジネスに対するギアの入れ方は堅実であり、明確なことでしか動かないが、平手は自分の感性で感じたままにギアを変えていく。そう

「六本木クラス(第6話)」様々な怒りが一つにまとまってきて、暴発を始める予感

話は先週で転換点で、今週は、香川照之が「二代目みやべ」の入ってるビルを買収するという、まあ、いけすかない行動に出る。わかりやすいが、こういうのが香川をすごい軽い人物に見せていくのはどうなのだろうか?早すぎる感じもする。あくまでも、敵は手強く、敵いそうもないくらいがいいと思うのだが。そして、息子の早乙女太一も、新木優子に「大嫌い」と言われてしまう。新木が竹内を気になって仕方がない状況になっているのは確かで、この辺の描き方もどうするのか?そして、竹内に恋焦がれる平手は、鈴鹿の件で

「六本木クラス(第5話)」ダイナミックな復讐劇への転換のうまさ

先週までの小さな店の開店への展開から、どうやって大きく自分の店を大きくするのか?というところが、このドラマの大きな見せ所ではあったわけだが、そこのカラクリというか、転換点をなかなか心地よくドラマとして仕上げた回であった。 まず、金はあるのか?という疑問点に対し、竹内が、父親の死に対する保険金を獄中から運用していたという話。刑務所に訪ねてくる、1日だけ同級生だった、いじめられっ子の矢本悠馬。なかなかの的役である。彼をファンドマネージャーとして抱え込んだところから、竹内の復讐の

「六本木クラス(第4話)」他人を信じてブレない男と、彼を守りアシストする者たち

とりあえず、今回で六本木の店が軌道に乗り出すところまで進んだという感じ。しかし、ここに持っていくのに、竹内涼真は自分が選んだ人間を信じて、へこたれない潜在能力を引き出すことに徹底することしかやっていない。彼の人間としてのセンス、そして生きることへのブレない意思が、周囲の人間を巻き込んでそうさせるわけである。そんな彼の姿を見て、新木優子が悟ったようなふりしてんじゃないという。そう、竹内の描き方は、悟りを開いた男なのだ。周囲の空気になびかされずに、自分の信念を波動にして集まったも

「六本木クラス(第3話)」竹内涼真の魅力を強引に説明してくる感じが韓流っぽい

今回気づいたこと。竹内涼真は、光石研に似ている。酔っ払った時の顔が特にそんな気がした。年齢がいった時に、良いバイプレーヤーになるということも考えられるなと思った。 それはともかく、この回は平手友梨奈が、竹内に惚れて協力をするまで。そして、中尾明慶が、なぜ竹内と知り合って一緒にいるかも描かれた。平手も中尾も、孤独に自分の内に炎を燃やす竹内に惚れたと言うことだろう。 そして、今回も早乙女太一のあからさまな嫌味を竹内にぶつけるシーンがなかなかドラマとしては的確にエンジンとして効

「六本木クラス(第2話)」女たちの描き方と街の虚飾性とのシンクロがドラマを作る

第2話も面白かった。初回で刑務所に収監された竹内涼真が刑期を終え、その7年後に自分の店を六本木に出すまで。言うなれば、ここまでが、今ドラマのイントロダクションということなのだろう。その中で、竹内の気持ちは一直線で変わらないものの、初恋の人である、新木優子は、竹内に屈辱を合わせた香川照之の会社に就職、そしてラストシーンでは、恋とビジネスは別ということか?竹内を強くするためか?店を窮地に追いやる。こういうのは、梶原一騎的なドラマ作りのようにも見える。言うなれば、竹内と新木は「愛と

「六本木クラス」韓流ドラマの香りと、そのルーツの日本的な復讐劇の香りと、確かに面白くはある

韓国ドラマ『梨泰院クラス』の翻訳ドラマである。梨泰院という土地の名を調べると、その地は混血児が集まった土地「異胎院」からきているという説があるそうだ。そう考えると、日本に置き換えた場合、「六本木」というより「福生」みたいな土地の方が似合う話なのかもしれない。まあ、それでは、ドス黒い感じになるから「六本木」なのだろう。 私は、このドラマを知らなかったし、元々韓流ドラマを見る余裕がないので、そこはつついてない感じ。確かにみれば面白いのはわかっているのだが、その空気感というか臭い