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「六本木クラス(第11話)」こういうバブリーな安心感のドラマをもっと作るべきですよね

料理バトルは思った通りに「二代目みやべ」が勝利!高圧な嫌がらせには屈しない力をチームとして持ったと感じさせる空気感はなかなか心地よかった。そして、それにより倍賞美津子からの100億の投資を受けられることになり、一気に株式会社RCは、アジアに経営圏を広げることにする。

そして4年後の2022年という設定。実際の世の中はこの4年で飲食業自体が一気に大変なことになったわけで、そのあたりを描いても良かったわけだが、このドラマは翻訳物であり、日本でそんなもの付け足したら実につまらぬものになりそうなので、ファンタジー的な路線で通す、作り手のあり方は正解である。

これを読んでいるみなさんが、朝ドラのひなびた沖縄料理屋に客が来ないのが、特に変わったこともせずに回復してしまう話を知っているかどうかは知りませんが、あの、ドラマを作る本質がわかってない脚本を平気で庶民の前に出してしまうのが日本ドラマの現状なのである。そういう見方をすると、このドラマはやはり出来がいい。そして、ワンクール13回見せても、その世界にどっぷり浸かれるようなものが作られている。そう、日本のドラマにも昔はこういう世界があったねと思わせるのが韓流ドラマだったりするのだ。

ちゃんと全体の基本構造がしっかり作られていて、キャラクターの魅力が最初から考えられている作品は、13回、それ以上の回数を重ねても面白くなるものだ。その辺りは、日本では、漫画製作者、アニメ製作者が一番知っていることであり、彼らはビジネスになるコンテンツの作り方を常に試行錯誤している。正直言って、日本のテレビドラマ制作者にはそういうやり方をする気がある人が全くいないのではないか?脚本家一人に概要や原作を振ってただ、丸投げでそのままドラマを作っていてはダメなのだ。特に最近は、日本の経済自体が弱くなったため、ドラマの風景が全体的に貧しい。こういうのを見せられると、日本人はそのレベルを基準に考えるため、それ以上を望まなくなる。つまり、こういう多くの人の目に触れるコンテンツは、国の意識を左右するのだ。

そういう観点からすると、このドラマ「六本木クラス」は、上を目指すドラマだ、そしてトップを目指し、既定の利権者を追い落とすドラマである。主人公はドラマ内でも話しているように、無一文から世界をも圏内に入れたビジネスができるように、お金を動かせるようになっている。こういうものを見て心躍る若者は多いだろう。そして、そういうドラマであるように、ドラマのセットや雰囲気も、ある意味、バブルの頃のドラマの雰囲気を想起させるものがあったりする。もちろん、出演者もそれなりに格好いいわけだ。そして、平手友梨奈の恋を成就させようと、その心を捨てずにいるのを我が事のように思うファンも多いのだろう。そして、今回は竹内も少し彼女に恋心が出てくるような雰囲気もあった。そう、こういうドラマにシンクロしていくと、やはり、人間の潜在意識は同じものを求めるはずだ。食事をするシーンにしても、こういう舞台でかっこいい恋人と過ごしてみたいと思ったりする。そういう部分がすごく大事だと、私自身、このドラマで心を押された気がする。「もう、貧乏くさい時代は終わりだ!」

で、肝心のドラマは、この回、刑務所に入れられた早乙女太一が出所。香川照之は余命6ヶ月といわれるが、竹内が直接電話をすることで、そのガメツイ息を吹き返す。こういうのも、良いことだ。まあ、香川照之見納めの最後の晴れ舞台を竹内涼真がアシストしたみたいな感じに見ても面白かった。

そして、矢本悠馬と早乙女の再会シーンもまた面白かったし、そして、稲森いずみがまた登場。あと2回でどのように、復讐劇を完結させるのか、興味が湧く演出。もちろん、恋愛話もさらに強く奪い取るという光を感じるし、ドラマとしての盛り上げ方はなかなかすごい。しかし、これが、日本のオリジナルシナリオだったら、大絶賛なのだがね・・・。

そろそろ、日本のストーリーテラーを集めて、新しいコンテンツを作るのための集団や企業ができてもいいのでは無いかと思うのですよね。そこが、日本のエンタメ再興の1丁目1番地では無いかと、私は思っています。

そういうところで、YouTubeから大作映画までの企画を作って、世の中に送り込み、プロの仕事を明確にしていくのも大事なことだと思う。ただ、電通のようにその利権を支配するような会社はいらない。昔の映画会社のように数社がしのぎを削るというのが一番理想的だと思う。

話は、かなりドラマ本体から逸れたが、そういうアドレナリンを私に感じさせるこのドラマだということです。あと2回、しかと確認させていただきます。さて、平手友梨奈はどこまで美しくなるのでしょうか?

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