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2.病気を持った人との向き合い方

亡くなってからの方が忙しいというのは、本当にその通りでした。毎日がバタバタと忙しく、あまり自分と向き合う時間が取れていないのが現実です。久しぶりに開いたnoteです。

今日は、病気を持った人との向き合い方についてシェアできればと考えています。

家族がぶつかる壁「治療方針」


病気を有した「患者さん」の周りにいる家族において、一番難しいのは、その患者さんとどう向き合うかです。特に治療方針などが異なる場合は、本当に難しいです。

私も父の治療方針でどうしたらいいか分からなくなることがあり、涙することが何度かありました。

私の持論の中で出した答えは
「本人が決めたことを全力で応援する」です

病気というのは365日24時間、ずっと戦い続ける必要があります。ひと時も安心できる瞬間はありません。だからこそ、とても大変で、終わりのない看病には不安を覚えることすらあります。

そのような中で、治療方針でぶつかり、険悪な雰囲気になることはお互いの体力を奪い合います。

幸いなことに父はとても建設的なタイプで、論理的に考えることが好きでした。何のために行うのか、を明らかにすることで納得する人でしたが、最後はやはりエビデンス云々ではなく自分の意思で決めていました。

たとえば抗がん剤。体力のない患者さんにとって抗がん剤を行うかどうかは、とても厳しい選択になります。お医者様によっても、やるべきかやらないかの意見は分かれます。

家族の中でも、未知数であり、誰も体験していないので議論することができないのが現状なのです。だからこそ「本人の希望は何か」を常に念頭に入れて、最優先すべきだと、私は感じました。

選んだ先で、何かトラブルが発生したとしても、それはその時考えていくべき。それよりも、自分で決断して選んだという事実を大切にしよう、ということを選びました。

病気は判断を鈍らせる

ただ、気をつけなければならないことは、病気と向き合う人は、病気のことを考えることでいっぱいいっぱいになっている可能性もあります。だからこそ、家族としてはあらゆる可能性を代わりに考え、そして提示することもまた、大切だと思います。

この、一緒に考えて、向き合い、乗り越えていく瞬間にこそ「病気に絶対打ち勝つ」という原動力が生まれるのかもしれません。

何が最善なのかは、本当に分かりません。データはあくまでデータであり、目の前にいる父にとってのベストかは判断できないのです。

結局最後は自分の意思

1つだけ言えるのは「前向きな気持ち」は本当に大切だ、ということです。やはり自分で決断して、これで行ってみよう!と思えるか、本当にこの選択が正しかったかは分からないと迷っている気持ちでは、明らかに前者の方が皆で一丸となり、応援できる体制が整います。

そして病気と向き合う本人も、進みやすくなります。

常に葛藤の日々であり、何が正しいのか、何が最善なのか考え続けながら、向き合うのが病気なのだと学びました。

これはきっと病気だけではなく、人生そのものも同じことが言えるのだと思います。

父はよく「自分のしたいように生きろ」とメッセージをかけてくれました。
病気を通し初めて、この言葉の重い意味とそして深い愛情を感じました。

闘病中は本当に辛い時期です。そして、同じ時間を過ごした経験がある方以外は、なかなかその苦しさを理解していただくのが難しいです。

病気に向き合っているご本人、そしてそれを支える家族の方やお友達、お知り合い。人は一人だけでは豊かに生きていけないのだと真に感じる瞬間です。

とても苦しい時間ではありますが、ぜひ前向きに「今、一番したいことは何かな」という問い、そして未来を描く原動力とする「これからやってみたいことは何かな」を考えてみるのも、病気と向き合うパワーになるかもしれません。

私も父を通して学んだ「自分らしい選択」を追求するために、しっかりと物事に向き合い、そして人生を豊かにし続けます。

いつか父に再会できるその日までに。



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