生活の知恵講座【第82回】

足腰がしっかりしている人で、走ることに無縁な人は、まずいないだろう。

絶対に乗らなければ遅刻するという電車やバスに乗り遅れそうになったら、誰だって走り出す。

何メートルか先にある歩行者用信号が点滅し出したら、その信号のある横断歩道に向かって全力で走っていく。

ところが、目の前でドアが閉まってしまったり、横断歩道を渡ろうとしたところで点滅が終わり赤になってしまったら、「もう少し速く走れたらなあ」と思ったことはないだろうか。

今日は、前者の場合で考えてみよう。

電車やバスが定刻に発車するという前提で考えて、あなたは、走り出した地点から乗車場所までの所要時間を分かっているだろうか。

ストップウオッチのデジタル数字や、時計の秒針の動きを眺めていると、1秒の長さを体感できるようになる。

その体感記憶をもとに、自分の頭の中で秒で数えながら走ってみる。

そうすると、10秒でどれだけの距離を走れるか、視覚的に理解できるはずだ。

その距離が、乗車場所までの距離の3分の1であれば、実際の所要時間は3倍の30秒であるということになる。

もし走り出したのが、発車する1分前であれば、余裕で間に合うはずである。

そういった考え方ができている人は、ラップタイムに大きなブレはないのである。


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