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幸せの時間。「ヒュッゲ」から学ぶ幸せのヒケツ〜「フィン・ユールとデンマークの椅子」展@東京都美術館

「ヒュッゲ」((Hygge)という言葉を聞いたことがありますか?
デンマーク人がとても大切にしている、時間の過ごし方や、心の持ち方を表す言葉だそうです。

ヒュッゲ とは、ウエルネスかつ満足な感情がもたらされ、居心地がよく快適で陽気な気分であることを表現するデンマーク語およびノルウェー語である。どのような行為がヒュッゲをもたらすかについては、デンマーク語とノルウェー語ではほぼ同一の文化的カテゴリーではあるが、よりデンマークのほうが文化の中核として普及している。

ウィキペディア

デンマークは人口約600万人。
広さは九州くらい。
北ヨーロッパに位置し、気候は温帯に属し、温暖で雨の多い冬と涼しい夏が特徴の世界で最も小さな国の一つ。
ウィキペディアには「市民の生活満足度は世界最高クラス、2014年の国連世界幸福度報告では幸福度第一位、男女の賃金差はOECD中最小、欧州において最もデジタル化された社会」と書いてありました。

日本もこんな風に小さくても「幸せ」で際立つ国になれたらいいですね。
(幸福度ランキング、2021年で56位だったそうです)

さて、フィン・ユールはデザイン大国として知られるデンマークの家具デザイナーの中でもひときわ美しい椅子をデザインしたことで知られています。

その「フィン・ユールとデンマークの椅子」展が開催されるということで、とても楽しみにしていました。

さらに、今回の特徴は「織田コレクション」。
北海道上川郡東川町所蔵の「織田コレクション」が東京に来ているのです。

東川町は「写真の町」を宣言していることもあり、行きたい場所の一つです。
しかも椅子好きとしてはぜひ、訪れたい「せんとぴゅあ」という施設もあるところ。ここは、旧小学校の校舎を活用して織田コレクションを展示しています。
旭川の駅にもステーションギャラリーがあるということで、ぜひ、尋ねてみたいと思っていました。

織田憲嗣氏は、椅子研究家で、東海大学の名誉教授で、東川町文化芸術コーディネーター。日本人として初めて「デンマーク フィン・ユール協会名誉理事」の称号を授与され、第一回ハンス・J・ウェグナー賞も受賞された方です。
椅子好きの憧れの星、です。

以前から、この憧れの織田コレクションを見たいと思っていたわけですが、今回はコレクションの方が東京へ来てくれるというチャンス!

今回の展示も、一部写真撮影禁止のエリアを除いて、写真を撮ることができました。

椅子を見ていると、その椅子に座って過ごす時間が透かして浮かび上がってくるような気がします。

その作家が目指した「椅子によってもたらされる居心地の良い時間・空間」がとても素敵です。
ヒュッゲ。

背の高さや足の長さに多少の差はあれ、人間が座る、という制約がある以上、「椅子」のデザインにも制約があると思うのです。
ですが、よくこんなに豊かに美しいデザインの数々を生み出したなぁと感心するくらい様々な椅子が展示されていました。
木の温かみと相まって、とても素敵な空間になっています。
人生を豊かにする幸せな時間の過ごし方ってなんだろう?

そんな問いが浮かび上がってきます。

この展示会はデンマークの家具デザインの変遷を辿って、その作品たちが登場した背景を探る試みとなっています。


さて、本日のおやすみどころ。
東京都美術館内には、カフェ・レストランがあります。
精養軒です。

この日は人出が多く、1階のカフェと2階のレストランは混んでいました。こういう時におすすめなのが一番奥にある
「RESTAURANT Salon」
入口が少し分かりにくい場所にあるので、知らない人は気づきにくいため空いています。席もゆったりした配置です。
お茶の時間によりましたので、ティータイムメニューでした。

フルーツデザートプレート

ヒュッゲ。

自分が心地よいと思えることを大切にするデンマークの人たちに思いを馳せながら、幸せってなんだっけ?と感じる展示会となりました。

上野界隈は見どころが多い場所です。
そろそろ芸術の秋。小さな幸せをテーマにお散歩はいかがでしょうか?


フィン・ユールとデンマークの椅子

Finn Juhl and Danish Chairs

2022年7月23日(土)~10月9日(日)
9:30~17:30(入室は閉室の30分前まで)
東京都美術館





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