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安易に田舎に住まない方がいいと私が思う7つの理由

こんにちは。るきです。

東京生まれ、東京育ちの私ですが、日本海側のとある田舎で一人暮らしを2年ほどしていたことがあります。

都会育ちらしく、田舎への憧れの気持ちもありました。しかし、実際に住んでみると「安易に田舎に移住するとえらい目に遭うな」と思いましたので、その理由を書き連ねてみます。

①医療環境が整ってないことがある

とにかくこれ、これが田舎のツラいところです。まず土日祝、平日遅くにやっているような病院が無い。東京だったら探せばあるのですが、田舎は本当に選択肢が無い。
さらに、普通の風邪とか怪我だったらいいのですが、診断や治療の難しい病気だと詳しいお医者さんがいなくて苦労することもあります。自分は潰瘍性大腸炎を持ってますが、診断を受けたのは東京に帰ってから。東京の近所の病院で経過を見るも改善せず→大学病院で診断、検査→病名判明後に専門の詳しい先生に担当が変わる、という流れでした。完治しない病気とされてますが、詳しい先生に診てもらえているのは非常に安心できます。もし、症状が酷くなったのがまだ田舎に住んでいる間だったら、ちゃんと診断されるまでにどのくらい時間がかかったのだろう、ちゃんと薬も処方してもらえただろうかと少し怖くなります。
高齢になれば当然、病院の世話になる確率は上がります。自分は特に何かと病気がちな方のため、定年を迎えてからの田舎住まいはリスキーだなぁ…と思います。

あと、出張前に腰痛を治したくて整体に言ったら、念入りに揉まれて、逆に腰が完全にダメになってしまったこともがあります。どれくらいダメかというと、ご飯を食べるために少し前傾になることもできないくらい、腰痛が悪化してしまいました。
のちに帰省中に東京の整骨院に行って分かりましたが、凝りじゃなくて炎症だったようです。そりゃ揉んだらより炎症は悪化しますよね…めっちゃ資格とか持っている感じだったのですが、それからは全く信頼できず行かなくなりました。

美容院も何ヵ所か回りましたが、結局満足のいくところが見つかりませんでした。ヘッドスパ的なものをしてもらった時、なんか美容液のフレーバーを選ばせてくれたんですが「バニラかストロベリー」の二択でビックリしました。いや、アイスじゃないんだから!なんかラベンダーとか無いの!?って…会話にしても施術についても、なんかすごいゲッソリすることが多かったですね…私が郷に従えてなかったのが悪いんだとは思うんですけど…
結局、東京への帰省に合わせて慣れた美容院で切ってもらっていました。

②さほど物価は安くないし、生活維持コストが意外とかかる

「人から貰う野菜」とか「道の駅」みたいなものを抜けば、スーパーとかドラッグストアで買う場合にはさほど東京と値段は変わらないと思います。ただ、普通のスーパーであっても、野菜とか魚は東京より新鮮で美味しいものが多かった気はします(個人の感想)。

圧倒的に安いのは家賃とか駐車場代とか。1K、30平米くらいで家賃5万がザラにあります。駐車場は当たり前のようにつきます。というか土地がありすぎて、日常的に路駐してる車もありました。

しかし、その家賃で浮いた分をすべて消してしまうのが車の維持費です。職場が駅近なところを選ばない限りは、自家用車なしでの生活がだいぶ厳しいのが田舎です。車の購入費だけならいいのですが、ガソリン代、保険代、車検代なども足すと結構な金額になってしまいます。

あと、プロパンガスが地味に高くてツラかったです…一人暮らしで1ヵ月4,500円はかかってました。今は2人暮らしで都市ガスで今のところ高くて6,000円/月、少ないときで3,500円/月くらいです。

③プライベートを侵害されがち

自分はたまたま単身世帯しかいないマンションに住んでいたので、近所づきあいというイベントは幸いにも無かったのですが、会社で地元の方に聞くと住んでいる地区での催し物というものは結構多いです。
年齢ごとに「壮年会」などの組織があり、会合への出席、地元のお祭り、清掃活動、地区対抗運動会、葬儀の手伝いなどがあります(地域差はかなりあると思います)。お子さんがいる方は学校系の行事もそこにプラスされます。

いわゆる「暖かい田舎」を享受するには、こうした地区の組合みたいなものに参加し、「輪に入る」必要があるのだろうと思います。
近所づきあいが苦にならないタイプの方はいいのですが、「その活動、要る?」と思ってしまったり、過度にプライベートを侵害されたくないタイプの人はかなりキツいと思います。
個人的には、東京のような人づきあいに慣れてしまうと、田舎の基準に合わせるのはかなりシンドいと思いました。

そもそも人間の数が少ないので、「日曜に○○さんがどこにいた」みたいな情報もすぐ広がります。娯楽も少ないので噂話が良い「ネタ」になりやすいです。合コンも、良いなと思った相手が「兄弟の友達の妹」とか「友達の友達」みたいなことが多発すると聞きました。世間せまい…

全国チェーン系ではなく、地元の賃貸会社にお世話になってましたが、部屋の不具合の相談をしたら、事前の連絡なしに部屋に入られたこともありました。「ベッドが置いてあって見られなかったんですけど」ってそりゃあお前が来るなんて聞いてないからなぁ!?洗濯ものもそのままなんですけど!?って当時はめっちゃ怒りました。とはいえ会社が契約しているので賃貸会社自体を変えるわけにもいかず…それ以降は家に来る時は事前に連絡しろと念押ししても、こちらから電話しないと忘れられるし…賃貸会社でそんな感じなので、プライバシーへの感覚は東京とは相当ズレてるなぁと思いました。

プライバシー系で一番すげぇなと思ったのは、ゴミ袋に自分の名前を書く市町村があることですね…間違った出し方をしてるものがあった時に申し立てられるように、また責任感を持ってゴミ出しするように、ってことだと思うんですが…プライバシーも何も無い…

⑤コンサート、イベントに参加しにくい

とにかく遠い。交通費がかかります。観劇やアイドル、同人などの趣味がある場合は、メンタルの健康維持に直結する問題です。

⑥買い物に困る

今はネット通販があるので、絶望的に困るということはありませんでしたが、ハンズもヨドバシも無いのは正直辛かったです。何より、ウィンドウショッピングを楽しむような場所がないのはストレスが溜まりました。

特に服は、正直実用に足るような店舗は県内にありませんでした。地元の人に聞いても「県で一番のホームセンターはみんなが行くので、服が被って嫌。隣県(ここよりは大きい)に行って買う」と言ってました。服を買うためにそんな遠くまで行くのか…と絶望しました。

次にキツいと思ったのは家電量販店です。なるべく大きい店舗を選んだつもりでしたが、あまりの品揃えの少なさにビックリして、ろくに見ないでそのまま帰ったこともあります(基準がヨドバシカメラになっているため…)。
新宿西口ヨドバシならカメラだけで「カメラ館」ができますが、そこではカメラの機種はたぶん20種もないくらいで、10分あれば見切れるぐらいの量でした。今思えば、そもそもの基準が高すぎたんですが、カルチャーショックでした…

あと漫画、雑誌の発売日に店頭では買えないです。当時はワールドトリガー新刊が毎日の生きがいの一つでしたが、だいたい発売日から3日くらい経ってようやく入荷していた気がします。本屋でなるべく買いたい派だったので我慢していましたが、正直通販の方が早いです。

結果、服も家電もなんでも通販で買うスキルを習得しました。

⑦気候の差がすごい

日本海側全部がそうなのか分かりませんが、私が住んだ地域は冬でも湿度が高いのが特徴的でした。「冬には空気が乾燥するから濡れタオルをわざわざ干す」ような東京からすると信じられないぐらい湿度が高いです。一晩、室内干ししてもぜんぜん乾かなくて、慌てて除湿器を購入しました。布団もなんとなくしっとりしているのが辛かったです…
そして、とにかく晴れが少ないです。日が差している時間が短い。朝や晩には霧に包まれることもあります。

逆に、東京はよく晴れてカラッとしていて私は好きですが、建物が高いので日が当たらないのがツラく感じるようになりました。ずっと山間にいるような気持ちになります。


私が田舎住んでてツレぇなぁと思ったのはこんなところでしょうか。田舎と一口に言ってもレベルが異なりますし、感じ方は人それぞれなので、「そんなのツラいとは思わないよ」という方もいらっしゃると思います。
蛍が見れたり、カエルの歌が聞こえたり、空気がおいしかったり、とにかく時間がゆっくりで、良いこともありました。

ただ、安易に決めて、あとから後悔…なんてことが起きないように、書いてみました。
あと、そろそろ田舎での経験が「思い出補正」で美化されつつあるなと感じたので、忘れないように書いておこうと思いました^^;

誰かの参考になれば幸いです。

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お読みいただき、ありがとうございました。


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