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法隆寺オモテ
7月の最終日。
2年ぶりくらいに法隆寺に行きました。
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「法隆寺」駅から法隆寺までは徒歩で20分くらいです。
実はひとりで行くのは初めてです。
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法隆寺については、梅原猛氏はじめ、井沢元彦氏とか多くの人が、祟り封じの寺と考えているようです。(というか、梅原・井沢説だと古代のほとんどの寺社は祟り封じってことになる。)
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もともと当然に「聖徳太子」、ほかの古代史の有名人と同様に本名ではないですからね。
「聖」とか「徳」とかを死後に贈られる人は、遺恨を残した人が多いという説。
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たとえば門の真ん中に柱があるのは、中に押し込めてる霊(祟り)を出さないようにするものだとか。そういう説が詳細に書いてあるのが梅原猛氏の「隠された十字架」。
私、実はこの「隠された十字架」ってタイトル見た時に法隆寺とキリスト教の関係性が書いてある本かと思ったのですよ。ところが全然違う、聖徳太子怨霊封じ説本だった。
私は初期の日本仏教にはネストリウス派の影響があると疑わない派なのですが。
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しかし とりあえず金剛力士像がかなりかっこいい!
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こっちはかわいい親子。
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敷地内で最も高台にある薬師坊で、
突然、
斑鳩の町中にサイレンが鳴ったんですよ。
しかも鳴りやまない。
お寺のひとも「え?」って。
そのうち町役場あたりから煙が。
えええええ???
「あー・・・防災サイレンやね~ でも煙 白いから~」
と、なんか、のどかというかおおらかなその感じ・・・?
5分くらい広範囲で鳴ってたけど、どうも無事に消火されて負傷した人もいなかったようです・・・高いところからって煙の色も方角もほんとによく見えますね・・・変なとこ感心してしまいました(汗)。
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このあと白い煙があがった・・・
サイレン鳴りやんだころ、参拝受付へ。
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五重塔
法隆寺の一般参拝券は1500円。せんごひゃくえん。国内最高値の部類だと思います。
券売り場で
「鳴ってましたね~」と言うと
「ああ、防災サイレンですね~」←のどか。
「役場のほう、煙でてましたけど・・・」
「・・・えー?」とスマホ取り出して売り場の人同士でのどかにお話してました。
こういうかんじが奈良時間か。
西伽藍五重塔は、邪鬼ががんばって支えていました。
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建物内部は撮影禁止。
金堂の四天王は覇気がなくて、踏まれている邪鬼はニヤニヤしている始末。
なんでそうなった?これも思想や思惑があるのか・・・
もう四天王、踏んでるっていうか、ただ立ってるだけで、邪鬼側はちょっとした乗り物みたいになってる。
平城京の裏の海龍王寺のペアも、ちょっとこれに通じる。
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こっちにも四天王と邪鬼がいました。
こっちはまじめに踏んで踏まれています。
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西伽藍を出て、教科書レベルで有名なあれこれがある大宝蔵院へ。
中は撮影禁止ですから、パンフレットからなので・・・大変にわかりづらい写真です。
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正直、夢違観音の、「悪夢を吉夢に変える観音様」という一般的な説明って、私は全然説得力がないように感じてます。そして百済観音はどうしても生気に乏しい気がしています。玉虫厨子も虎への捨身図。なんというか・・・
法隆寺の弔いの空気感が漂うのは、こういうあたり・・・
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補陀落渡海 ふだらくとかい。
即身仏とおなじメンタル。
穴開けた船に乗り込むとか、重石つけて船に乗り込むとかする捨身行。那智とかでやってた宗教行為・・・私、なんかこの「補陀落」ってめっさ怖いんですよ なんか。
やはりあれこれが、死の世界への入口に思える・・・
と思いながらの夢殿へ。
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救世観音が安置されている夢殿。今はこの秘仏、特別公開期間に拝むことができるけれども(私はじかに見たことはないけど)、寺側が何百年も守ってきた厳重秘仏を、フェノロサ岡倉天心が調査のためと強引にこじ開けさせて人の目に晒したのは、神を畏れぬ行為。
仏像の撮影も許可しない寺院は今も当然に多くて、それはカメラの光で傷むとかいう物理の問題だけではなくて、信仰対象をパシャパシャするなやってことですからね。(飛鳥寺とか壷阪寺みたいに写真にも寛容なところもありますが。)
どかたさまの記事で岡倉天心(と天津飯)のことを学べます。
中国に行っても「天津飯」なる食べ物はありません🦌
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仏像には、理想を具現化したであろうものと、明確にモデルがいるものとがあるように思うけれども、救世観音はモデルがいることが確実な仏像に分類できると思う。やはり 聖徳太子その人 とか 蘇我家の誰か ということ なのだろうな~。
教科書に出てて、みんなの頭に刷り込まれてる、あのしゃもじもった人、少なくとも聖徳太子という人とは違うんだろう。
つづく。
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