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老祥記と老祥紀

神戸・南京町の大行列といえば、豚饅頭の「老祥記」。
食べてみたいけれど、毎回長い列を見て諦める。
私は並ぶのが嫌いだ(好きな人はいないと思うけど)。
旅先となれば尚更。たかだか饅頭のために、ただでさえ短い休暇時間を使いたくない。

さて、家で待っている亭主への土産は何にしようかな。考えながら、元町商店街をふらふらしていると、ひときわ鮮やかな赤い暖簾が目に止まった。
看板には「元祖豚饅頭 老祥記」
なぬ? あの老祥記? 行列どころか、ガラガラぢゃないか。
なんだ、こっちで買えばいいじゃん。土産、決まった。
店に入ると、カウンターでおじいちゃんが何かブツブツ呟きながら、豚饅頭を食べている。
豚饅頭を8個包んでもらい、その日の午後、私は空路で家路に着いた。

でも、なんだか話が上手すぎる気がする。こんな簡単に買えるなんて、絶対におかしい。何か裏があるのではないか。
気になったので調べてみると、わりとショッキングな真実が。

私が買ったのは老祥「紀」の肉饅頭だった。
写真を見直してみると、確かに「紀」だ。

「紀」だね

ここは老祥「記」の暖簾分けの店らしい。
なんて紛らわしい名前を付けるんだろう。せめて最後の「紀」を別の色にするとかさ。もっとわかりやすくしてくれればいいのに。

ちなみに、食べログの評価は、以下の通り。

記 : 3.69
紀 : 3.42

紀の方が好きという人もかなりいるようだ。
ともあれ、レンジで温めて食べてみる。
ちょっと食べたことのない味の餡。十分に美味しい。

記と紀は、それぞれ「並ぶ店」「並ばない店」と呼ばれているらしい。
並ぶ方も食べたいけれど、きっと次もまた、短い日程での旅となる。だから私はずっと、並ばない方を選ぶことになるのだろう。

あれ。
ふるさと納税に並ぶ方、あるじゃないか、と思ったら饅頭「チケット」だった。
結局、並ばなくちゃならんのね。

南京町には、かわいいお饅頭もあるよ(^^)

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