RUCOCO

お昼休みにさらっと読めるエッセイ、短編小説を書いています。大好きな海や猫のお話、円高の…

RUCOCO

お昼休みにさらっと読めるエッセイ、短編小説を書いています。大好きな海や猫のお話、円高の時代に行きまくった旅先での出来事など、少しずつ公開していきたいと思います。猫を愛でながらビールを飲む時間が大好き♥️ 70-80年代の洋楽も好き♥️🎶

マガジン

  • 旅エッセイ~遠い空、遠い夢~

    世界のあっち、日本のこっちで私が見た風景。お腹の底から笑ったこと、感動したこと、怖かったこと。旅先の出来事をエッセイにしました。

  • エッセイ~日々の戯言、独り言~

    猫の話、酒の話、どうでもいい話。日々思い浮かぶことを綴りました。

  • ふらり、神戸

    神戸を旅した記録。 子供の頃からなぜか神戸という街に惹かれていました。初めて訪れたのは20歳の頃だったと思います。いつもの風景なのに、新しい感動がある。不思議な街です。 旅行記ではなく、エッセイ風に綴ってみました。

  • Tシャツでめぐる旅

    どんなに暑くても、夏が好きです。一年中、Tシャツで過ごせたらいいのになあと、常に思っています。 世界のあっちで日本のこっちで買いまくったTシャツには、どれも思い出が付随しています。 旅先での出来事とともに、Tシャツコレクションを紹介するエッセイ集です。

最近の記事

  • 固定された記事

*自己紹介*~落ちこぼれ作品のために~

はじめまして はじめまして。 RUCOCOです。 コンテストに応募してボツになり、推敲して別のコンテストに応募してまた落ちて……。 そんなかわいそうな作品たちを、せめてどこか日の当たる場所にと考え、noteにたどり着きました。 上手くないけれど、写真も好きです。文中の写真は自分で撮影したものを使っています。 こんなヤツです 海と高原と温泉の街で生まれ育つ。 バブルに浮かれ、散財したのち、結婚→再就職。 30代からスキューバダイビングにはまり、世界の海を潜りまくるも、2

    • パトンビーチのガード犬

      まるで地球を丸ごと覆っているかと思うほど、見上げる空は一面、灰色の雲に覆われている。かろうじて位置を確認できる太陽に向かって、ああ、どうか燦々と光を降り注いでおくれと祈りながら、私は空を見つめ続ける。そうしているうちに雲が割れ、僅かな陽の光がプールの水面を照らし始めた。願いが通じた、と、喜んだのもつかの間。数秒後には小雨がサイドテーブルを濡らしていく。 いっそのこと、激しいスコールが降ればいい。そうすれば、雨の後にはきっと、晴れ渡る青空が顔を出すに違いない。 けれど。プー

      • 太陽は沈まない

        その夏、東京のアパートから実家に戻った私は、運転免許を取るべく教習所に通っていた。 同じように夏休みを利用して、故郷で免許を取ろうと集まった同級生と、毎日楽しく教習を受け、夜は街に繰り出して飲んで、古臭い言い方をすれば、青春の真っ只中を過ごしていた。 それは仮免許試験が行われた日のことだった。 無事に試験をパスして、仮免許証を両親に見せびらかし、夕飯後、父と何気なくテレビを観ていた時、速報が流れた。 【JAL123便 東京発大阪行きがレーダーから消えました】 「これって…

        • 明日のグルメ

          明日は年に一度の胃&大腸内視鏡検査。胃と大腸、一気にやってしまう。 ということで、今日は三食、病院から処方された専用食。 一昨年までは自己管理で、許可されているものなら何でも食べれたけれど、ルール破っちゃう患者さんが多いそうで、一律、同じレトルトの食事となってしまった。 メニューはこんな感じ↓↓ 当然、薄味で美味しくないし、量も足りない。 こんなものを食べながら「孤独のグルメ」の再放送なんぞを観ていたものだから、余計、腹が減った。 明日、検査が終わったら何を食べよう。

        • 固定された記事

        *自己紹介*~落ちこぼれ作品のために~

        マガジン

        • 旅エッセイ~遠い空、遠い夢~
          11本
        • エッセイ~日々の戯言、独り言~
          42本
        • ふらり、神戸
          15本
        • Tシャツでめぐる旅
          4本

        記事

          ドトールの困ったちゃんたち

          久しぶりのドトールネタ。 期間限定ミラノサンドは牛カルビ。パラペーニョ入りを食べてみたけれど、なかなか美味しい。中身だけ取り出して白飯に乗せてかっこめば、松屋の牛丼より美味しいかもしれない。 さて、本題。 昨日、リモートワークの昼休みに入ったドトールで、隣に座ったアフリカ系の兄ちゃんが、持ち込んだお弁当を食べていた。 一応、アイスティは店で買ったみたいだけれど、もちろんルール違反。 こういう場面に遭遇した時、どうするかは判断の難しいところ。直接注意してトラブルになるのは自

          ドトールの困ったちゃんたち

          べっこう飴とウナギ釣り

          夏といえば祭り。 祭りといえば縁日。 縁日といえば……その先は人それぞれ思い入れのあるお店や食べ物があるだろう。 私が生まれ育った街のお祭りで、ダントツの人気No.1は、べっこう飴の屋台だった。 一般的には溶けた飴を動物や乗り物の型に入れ、固めたものを売っているけれど、私たちが見ていたのは、まさに芸術といっていい職人技だった。 屋台のおじさんが、黄金色に輝く溶かし飴を鉄板に注ぐと、次から次へと子供たちのリクエストの声が飛ぶ。 ヘラとお箸のような棒を使い、おじさんは、まるで絵

          べっこう飴とウナギ釣り

          モアナに抱かれて~ハワイ散骨式の記憶~

          ::プロローグ::駆けつけた病院の受付で、スタッフの困ったような笑顔を見た瞬間、不安は確信に代わりました。 案内されたのは、緊迫するICUでもなく、白い病室でもない。『霊安室』と小さな札が掲げられた、簡素な一室でした。 身体が弱く、晩年は殆どの時間をベッドで過ごしていた父。 そんな父が見違えるように元気になるのは、大好きなハワイを旅している時だけでした。 父が初めてハワイを訪れたのは、私が30歳目前となった時。すねかじりで心配ばかりかけていた私は、僅かな貯金をおろして格

          モアナに抱かれて~ハワイ散骨式の記憶~

          幸せの黄色いカプセル

          2000年問題が世間をざわつかせていた頃のこと。 当時はブログやインスタグラムなんてものなく、個人の情報発信はホームページ(正確にはウェブサイト。ホームページはそのトップページのこと)で行われていた。 ホームページビルダーなんてソフトもあり、テンプレートも何種類か用意されていたけれど、より個性的なサイトにするためにHTMLを覚え、ちまちまとタグで書いていた人も多かった。 私もそれに倣い、1ページの旅行記に何時間もかけ、デザインやアイコンにも拘って作っていた。今ならブログで20

          幸せの黄色いカプセル

          通りすがりの街~マレーシア・クアラルンプール

          コタキナバルと同様、一泊以上したことはない。マレーシアの首都・クアラルンプール。 アメリカばかり旅行していた私が初めて降り立った、日本以外のアジアの地である。ちょうど25年前のことだ。 以来、東南アジアにずっぽりとはまってしまい、マレーシアにはこれまで20回ほど訪れている。 それなのに、首都であるクアラルンプールはろくに観光していない。いつもマレーシア国内やモルディブ等のビーチリゾートへ行くためのトランジットで数時間を過ごすだけだった。 その限られた時間で何をするか。 チャ

          通りすがりの街~マレーシア・クアラルンプール

          シモキタ・ブルース

          下高井戸の駅前市場が3月末をもって閉鎖した。今や跡形もない。これから新しいビルが建ち街の様子も変わっていくのだろう。 これと同じ光景を、十年ほど前にも見た。 駅前開発で撤退を余儀なくされた、下北沢の駅前食品市場である。 闇市の名残を残す稀少な商店街だった。 ごちゃごちゃとひしめいた掘っ立て小屋のような商店は、あれよあれよという間に取り壊され、あっという間に、新しい街へと変貌を遂げた下北沢。 もともと方向音痴なのもあって、 「なぜこんなところにピーコックが?」 「昔よく待ち

          シモキタ・ブルース

          通りすがりの街~モルディブ・フルレ

          新婚旅行先として不動の人気No.1、ダイバー憧れの海が待つ環礁―モルディブ。 この美しきインド洋の国には、実に100以上ものリゾート島がある。 ボートでは渡れない島に行くためには水上飛行機を利用する。目視で飛ぶので、日が落ちてから国際空港に着いた場合は、首都マーレか空港のあるフルレのどちらかに一泊する必要がある。 マーレの方がリーズナブルなホテルがたくさんあるのだけれど、私は絶対にフルレに泊まる。 モルディブはイスラム教。マーレのホテルでは、お酒が飲めないのである。せっかく

          通りすがりの街~モルディブ・フルレ

          のこのこと、たけのこ採りに付いていく

          法事で長野の田舎へ行った。 色々理由はあるけれど、自ら進んで行きたい場所ではない。 特にこの季節。 山や森や竹藪に近づきたくはない。なぜなら、ゴッキーは素手で潰せても、私はニョロッとしたものが、大の苦手だからだ。 「明日の朝、帰る前に竹の子を採っていったら?」 法事の後、そんなお誘いを受けた。 ありがたい申し出だけれど、躊躇してしまう。 あれは、中学生だった頃のこと。 同級生数人で、とある寺の竹林に、無断で竹の子を頂戴しにいった(窃盗とも言う)。 そこで、大きな青大将が

          のこのこと、たけのこ採りに付いていく

          通りすがりの街~マレーシア・コタキナバル

          例えば、ボルネオのダイビング・パラダイス、マブール島のように至極アクセスの悪い場所へ行くためには、必ずどこかでトランジットの時間を過ごさなければならない。 マブール島の場合はコタキナバル。 成田からクアラルンプールを経由して、コタキナバルのホテルに着くのは日付も変わりそうな時間。翌日早朝、国内線に乗ってさらに移動。滞在時間は短い時で8時間ほど。 コタキナバルは、本当に本当に「眠るだけの街」だった。 ところが、2012年頃だったろうか、東京からコタキナバル直行便が就航し、午後

          通りすがりの街~マレーシア・コタキナバル

          大きな琵琶の木の下で

          梅雨入りしそうでしない、アンニュイな気候が続くこの季節。スーパーのフルーツコーナーで毎度驚くことがある。 「ビワって、こんなに高かったっけ?」 去年の夏、小学校時代の友人たちと、鴨川シー・ワールドへ行った。千葉はビワが名産だそうで、お土産屋さんを周りながら、やはり、この話題になった。 子供の頃は、おやつに2つ、3つ、普通に食べていた。 でも現在、スーパーで見るとだいたい1個100円前後する。 あの大きさで100円て、コスパが悪い。買い物カゴに入れるにはちょいと勇気がいる。

          大きな琵琶の木の下で

          いつか、4杯目の乾杯を

          「お酒は3杯までって、決めているの」 なっちゃんは、決してそれ以上は飲まなかった。 飲み足りない私はいつだって、もう一杯くらいいいじゃないのと誘うのだけれど、なっちゃんが4杯目のお酒を注文することはなかった。 なっちゃんは、大学時代、よくつるんでいた友人の一人。 名前に「夏」の文字が入る。 梅雨が明け、前期試験が終わってほっとする頃になると、彼女はいつもこう言っていた。 「いよいよ夏が来るよ。私の季節よ!!」 なっちゃんとは、卒業後もたびたび顔を合わせて飲みに行っていた

          いつか、4杯目の乾杯を

          ランチタイム・メモリー

          昔、派遣社員として日本橋の証券会社に通っていたことがある。 世はバブルの真っ只中。周りはエリート証券マン。 当然のように、ランチタイムは毎日、外食だった。オフィス内でお弁当を食べる、という習慣がなかったのだ。 昼時になれば外に出て、1000円前後のランチを食べ、ついでにお茶してオフィスに戻るのが常だった。 もう30年も前のことだから、今はどうかわからないけれど、日本橋はランチ処が選び放題だった。 中でもランチ営業の居酒屋さんがたくさんあって、その日の気分であちこち通っていた。

          ランチタイム・メモリー