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【読書ノート】『アウルクリーク橋の出来事』

『アウルクリーク橋の出来事』
ビアス著


死や幽霊がテーマの短編集。

表題作『アウルクリーク橋の出来事』は、著者の南北戦争の体験から書かれた物語だと言う。

ペイトン・ファーカーは、アラバマの由緒ある家系の出身。彼は30代半ばで農園を経営して、奴隷を複数所有していた。

アメリカ 南北戦争の時代。

当然ファーカーは南軍を支持している。ある日、ファーカーの家に南軍の兵士が水が欲しいと言って現れる。親しく話をしてみると、実は、北軍のスパイだったため、ファーカーは、北軍の兵士に捕えられ、まさに、処刑される寸前だった。

死刑執行の命令が下され、死ぬ瞬間にファーカーが、見たものが、物語となっている。

よく、死ぬとき走馬灯のように過去がよぎるような話を聞くが、、

彼の走馬灯は少し違った。
ファーカーは、川から落ちて、奇跡的に縄が解けて、岸を渡って、妻が待つ自宅に向かい、両手を広げて待ち受ける妻を見つけて、逃げ切った。と言うものだった。


物語の主題は何か?

人間が死をどのように、受け入れるのか?そして、人生の最後の瞬間をひとはどのように感じるのか?を探求しているのだと思う。

人は死ぬ瞬間まで、生きる希望を捨てないものなのだろうと理解した。

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