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無冠の1年 #Nー1グランプリ2021

最近、すっかり逃げ腰になってしまっていて、「コンテスト」と名のつくものには近づくまいと思ったりなんかしちゃっていたんです。
なのに、逆佐亭裕らく師匠の「N-1グランプリ」が目に入り、「また私設賞か……どうせ書けないし、関係ないや……」とちょっといじけつつ、読みにいったところ、この企画、ただのコンテストじゃなかったんです。

N-1グランプリとは、今年一年間で書いた自分のnoteの中から上位十作品を選出し、順位を付けた上で一つ一つに解説を添え、とにかく自分で自分の作品を誉め称えるという、文学的公開自慰行為の賞レースです。選ぶのも自分、選ばれるのも自分です。そして祝うのも自分、喜ぶのも自分。スキの数、閲覧数、他人の目や評価なんて関係ありません。自分だけが楽しめて、自分だけ気分が良くなる為の、自分の自分による自分の為の賞レースです。

逆佐亭裕らく「崇め奉れよ、己自身を」より

「今年一年間で書いた自分のnoteの中から上位十作品を選出し、順位を付けた上で一つ一つに解説を添え、とにかく自分で自分の作品を誉め称える

目からウロコ、これは、最高の賞レースやないか! だって、書く前から私優勝しっちゃってるんですもん!
やる! やります! やらせてください! 

さて、審査に当たり、2021年のルミのnote情報は次のとおり。

書いた本数 197本(本note含む)
年間ビュー数 23万433ビュー
スキされた回数 1万1675回

7月初め~10月末まで毎日更新を頑張ってみました。続けることで何か私らしい軸が見つかるかなと思っていたのですが、結局何も見つからず、不発に終わりました。
以降は、心から書きたいことも、コンテストに合うエピソードも生み出せず、真っ白な日々を過ごしています。
今年1年、自分の記憶に残るような、自分の価値観を変えるようなものを書けなかったので、紹介するのはちょっとためらわれますが、褒めると伸びるタイプなので、むしろ「自画自賛」することで、明日への活力になればいいなと思います。

さて、そんな私が選ぶ2021年のnote、ランキングはこちら。

第10位 課長代理 田中絹子の秘密日記

野やぎさんの企画「#冒頭3行選手権」に参加させていただきました。
一部、実話を再構成してお送りしましたが、ご好評いただきました。
小説を書くことは、現実の辛さを昇華する行為でもあるんですね。勢い名前の裏設定まで考えちゃった。おかげですっきりしました。冒頭だけならいくらでも思いつくんです私。こから全然続かないけどね。

第9位 かわいいが遠くなる

久々に、書きながら泣きそうになったnoteだから、傑作(はい、拍手)。
日ごろは、親を親とも思わない偉そうな態度とか、口ばっかりでやる気の全然ないところとか、人間スピーカーみたいにうるさいところとか、「早く出てって欲しいよ」と思うことも多いんだけど、やっぱりいないとさみしい。世界に羽ばたいていけと思いながら、ずっとそばにいてほしいとも思う。親とはなんと勝手で矛盾した生き物よ。

第8位 バスチーを作る「お母さんごっこ」

私、失敗しないので。(クックパッドに課金して、一番人気を作ってるから)バスク風チーズケーキを作っただけですけどね。note公式の「フードエッセイ」記事まとめに入れていただきました。
バスク風チーズケーキを作ったっていうだけなのに、こんなにエモく書いちゃって、私ってば天才。(自賛すると背中がむずむずする)

第7位 頑張ってなんて言わない

これは、どうしても読んでもらいたい人がいて、その人のために書いたnote。その人には読んでもらいましたが、反応は薄かった。まあ、いいんだけど。最後まで書ききるのも大変やったし、推敲にも何日もかかって、久しぶりに、文章にがっつり向き合って書きました。

第6位 終わるものと始まるもの

 年末のおせちづくりのこと。母との共同作業を卒業し、一人で作ることになって、途方に暮れていたんですが、「一緒に作る」と娘が助け舟を出してくれたんですよね。うれしかったので書きました。
その上、クニトミユキさんとわたなべますみさん、岡田環さんと、オンラインでもおせちを作るという、とても貴重な体験までできました。失くすと得るものもあります。

第5位 手ぶらでどうぞ。だいたい15000円で”体験する徳島”

地元徳島を”こっそり”推したくて書いたnote。
「徳島には、なんもない」なんて言わせねーぞという、強い思いも隠れております。こういう紹介文は、エッセイより書くのが大変。調べることも芋づる式に出てくるし、ちょうどいい手持ちの写真を探したり。情報に間違いがあってはダメですもんね。頑張りました。

第4位 腸活はじめました(前・後編)

お食事中の方すみません。便秘克服の体験記です。
子供のころから数十年来の便秘症を、大方、克服しました。今年の1月に強烈な腹痛に襲われて以来、まる1年間、一度も便秘による腹痛になりませんでした。エライ。頑張った。

第3位 お受験狂騒曲 完結編

今年一番読まれたnoteです。ご祝儀サポートやスキも多くいただきました。本当にありがとうございました。
受験が全部終わったら絶対全部noteに書いて、公式にピックしてもらう、その一心で、受験のあらゆるサポートから感染症対策の自粛生活まで、耐え忍んできました。望みどおり、息子は希望の大学に合格し、このnoteはnote公式の「今日の注目記事」に入れていただきました。やったー。有言実行。はい、拍手。
今、下の娘の受験真っ最中。さて、桜が咲いて、またnoteが書けるでしょうか。

第2位 子宮頸がんワクチンの接種に48,000円も払う羽目になった話

2021年4月当時、子宮頸がんワクチンの接種は副反応を恐れて積極的に接種を勧めておらず、娘の接種時期が来ていることに気づきませんでした。おかげで年齢オーバー(わずか1か月!)で、公費での接種が受けられず、実費で受けることに。その金額が16,000円×3回=48,000円。
(最近、厚生労働省は子宮頸がんワクチンを勧奨接種に戻す方針を出しました。くそー、タイミング!!)
さて、48,000円の出費が痛かったという話なんですが、書くからには、体に関すること、特に人の命に関わることはとても慎重に書かねばなりません。役所の資料に目を通すことが多い仕事に就いていますが、こんなに厚生労働省のサイトを熟読したことはありませんでした。
婦人科の先生に言われるままに受けたワクチン接種ですが、読めば読むほど病気の怖さと、ワクチンの重要性に気づきます。厚生労働省は、ちゃんと書いてくれています。おかげで、周りの人にもワクチンについてかなり詳しく説明できるようになりましたし、納得してワクチン代を支払えました。
書いてみてよかった。

第1位 無冠の女王、文章を書く

今年書いたnoteの、私・オブ・ザ・イヤーは、このnote。
ここに、今年の私の全てが詰まっています。

「選ばれなかった」さみしさ。努力が報われないむなしさ。孤独と心細さ。

いまでも、私は無冠のままです。
noteコンテストや私設賞に引っかかったこともないし、公募もこの1件しか通りませんでした。多分、才能も努力も根性も足りないんでしょう。
だから偉そうに言うことはできませんが、この1年は「選ばれない」を感じつくした1年でした。でも、やめずに書いている自分がすごいと言いたい。
往生際が悪いのかもしれない。引き際を間違えいてるのかもしれない。空気が読めないのかもしれないし、ほかに向いていることがあるのかもしれない。でも、やめてない。いつも何か書こうとしている。それだけで自分にスタンディング・オベーションしたい(N-1だから、大目に見てください)

ただ書いてるだけじゃいやなんだ。誰かの心に届くものが書きたい。

来年はもう少し自分の時間が取れるようになって、もう少ししっかりとしたものが書けるようになると期待しています。

書きたいと思いつつ、家事と仕事に追われて、あっという間に大晦日。やっと書けました。おかげですっきりと頭を切り替えて、あたらしい年を迎えられそうです。
裕らく師匠、ありがとうございました。

そして、この1年、読んでくださった皆様、ありがとうございました。

良いお年をお迎えください。



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