見出し画像

悩みとの距離感

カウンセリングに来られる方は、何らかの悩みを持っていて、それを解消したいと思っています。それ自体は当然なのですが、ここが1つの分岐点でもあります。悩みにも色々な種類があり、中には解消すること自体、難しいものもあるのです。その場合、解消を目指すことで袋小路に入ってしまう可能性があります。

解消しにくい悩みは、考えても状況が変わらないことです。例えば、「自分が生きている意味はなんだろう?」といった抽象的な問題は解消しにくいです。また、具体的でも「自分の子育てが悪かったから、子供が手に負えなくなっているのだろうか?」といった悩みや、結婚直前に「この人と一緒になることで幸せになれるんだろうか?」といった悩みは、考えても明確な答えは出ません。過去に関する悩み、未来に関する悩みも解消しにくいものです。

では、これらの悩みは、どうすることもできないのか?

そんなことはありません。そもそもの目標を見直すことで対処できます。「悩みを解消する」だと困難ですが、「悩みを抱えやすくする」に変えると達成可能です。まずは葛藤を意識し、その葛藤を楽に抱えることを目指します。

このような発想の転換はちょっとしたことですが、どうやったら解消できるのか?と考えている方にとっては、肩の荷がおりるような考えでもあります。もし、解消しづらい悩みに苛まれている方は、この視点を持ってもう一度眺めてみてはいかがでしょうか?

とはいえ、現在進行形で何らかの被害にあわれている方は、解消した方が良い悩みですので、別の対処が必要になります。その点については、以前記事にしましたので、そちらをお読みいただければと思います(耐えない方がいい場合)。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?