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【プロジェクト プランニング】02 プロジェクト プランニングアプローチとは


プロジェクト プランニングアプローチとは

プロジェクト プランニングを実施するタイミングは、ビジネス構想策定では課題解決プロジェクトを立案し評価するとき、ビジネスデザインでは課題解決プロジェクト 実行計画を定めるときです。

プロジェクト プランニングを以下のアプローチで実行します。

1.施策スコープを定める
2.プロジェクトスコープを定める
3.プロジェクト業務工数を見積もる
4.プロジェクトスケジュールを定める
5.プロジェクト体制を定める
6.プロジェクトステークホルダーを分析する
7.プロジェクトリスクを評価する


施策スコープを定める

施策スコープとは、「課題解決プロジェクトの施策において対象とする経営資源の範囲のこと」です。

施策スコープを「調査・分析の対象とする範囲」および「施策実行の対象とする範囲」の2つに分けて、対象とする「事業」「組織」「ビジネスファンクション」「ビジネス情報」などの範囲を定めます。


プロジェクトスコープを定める

プロジェクト 5つのレベル

プロジェクトスコープとは、「課題解決プロジェクトにおいて創出するプロジェクト成果物の範囲および遂行するプロジェクトプロセスの範囲のこと」です。「プロジェクト成果物」「プロジェクトフェーズ」「プロジェクトプロセス」「プロジェクト・アクティビティ」を定めます。

プロジェクト成果物とは、「プロジェクトにおいて目標を達成するために創出する成果および成果物のこと」です。

プロジェクトフェーズとは、「意思決定および承認ポイントに基づきプロジェクトプロセスの集合を時系列で定めたもの」です。このレベルで課題解決アプローチを定めます。

プロジェクトプロセスとは、「特定の成果および成果物を創出するために遂行する活動を定めたもの」です。プロジェクトプロセスをワークパッケージとも呼びます。プロジェクト業務工数を算出し、プロジェクトスケジュールを分析する単位になります。プロジェクトプロセスを抽出するために「WBS構成要素分解」を用います。

プロジェクト・アクティビティとは、「プロジェクト活動の順序および情報の流れを定めたもの」です。


プロジェクト業務工数を見積もる

プロジェクト業務工数とは、「プロジェクトプロセスにおける活動を遂行する上において、割り当てを必要とする要員の業務工数のこと」です。

プロジェクト業務工数を測定する方法は、「アクティビティ時間測定法」「アクティビティ時間枠測定法」「成果物数量測定法」「ソフトウェア機能規模測定法」などがあります。

ビジネス構想策定およびビジネスデザインにおけるプロジェクト業務工数を測定する場合には、「アクティビティ時間枠測定法」を用います。


プロジェクトスケジュールを定める

プロジェクトスケジュールとは、「目標とする期間内にプロジェクトおよびプロジェクトプロセスにおける活動を遂行するためのスケジュールのこと」です。

「プロジェクトプロセス依存関係」「プロジェクトプロセス毎のリソース投入量」「プロジェクトプロセス毎の所要日数」「プロジェクトプロセス毎の余裕日数」「最短所要日数/クリティカル・パス」の5つの要素を分析した上で、プロジェクトスケジュールを定めます。最短所要日数およびクリティカル・パスを分析するために「スケジュール・ネットワーク分析」を用います。


プロジェクト体制を定める

プロジェクト体制とは、「課題解決プロジェクトを実行するためのプロジェクト組織体制、チーム・フォーメーション、プロジェクトロール、プロジェクト人財要件、プロジェクト運営会議体を定めたもの」です。

プロジェクト組織体制とは、「課題解決プロジェクトを実行するための役割、責任および権限を定めた組織の形のこと」です。
チーム・フォーメーションとは、「プロジェクトプロセス毎に定めるチーム編成の形のこと」です。

プロジェクトロールとは「プロジェクトプロセスおよびプロジェクト・アクティビティにおける担当チームおよび担当者の役割、業務権限、必要とする資格を定めたもの」です。

プロジェクト人財要件とは、「担当するプロジェクトプロセスおよびプロジェクト・アクティビティを遂行するために必要とする業務知識、業務遂行能力、業務経験、保有資格を定めたもの」です。

プロジェクト運営会議体とは、「プロジェクト運営において、意思決定機関および責任者から承認を得るまたはプロジェクト関係者の合意を得るために開催する会議のこと」です。


プロジェクトステークホルダーを分析する

プロジェクトステークホルダーとは、「課題解決プロジェクトの目標達成において直接および間接に利害関係を有する組織および個人のこと」です。

目標達成において全てのプロジェクトステークホルダーが積極的に関与するとは限りません。プロジェクトステークホルダーを特定し、関与度ギャップ発生の原因を分析することにより、課題解決プロジェクトへの関与を促進するために行う活動を定めます。

関与度ギャップを評価する軸は、「プロジェクトに対する態度」「プロジェクトに関する合意度」「担当するビジネス活動におけるプロジェクトへの影響度」「他プロジェクトにおけるプロジェクトへの影響度」などです。


プロジェクトリスクを評価する

プロジェクトリスクとは、「課題解決プロジェクトの目標達成に対する影響のこと」です。影響とは、「期待されることから好ましい方向および好ましくない方向に乖離すること」です。

課題解決プロジェクトにおける目標達成に対するリスクを特定し、そのリスクの影響を評価することにより、リスクへの態度および対策を定めます。

リスクへの態度としては、「リスクを回避する」「リスクを追求する」「リスクを共有する」「リスクを低減する」「リスクを保有する」ことを見極めます。


プロジェクト プランニング 9ステップ

ビジネス構想策定およびビジネスデザインでは、プロジェクト プランニングを以下の9ステップで実行します。

1.課題解決 達成目標および施策を理解する
2.施策スコープを定める
3.プロジェクトスコープを定める
4.プロジェクト業務工数を見積もる
5.プロジェクトスケジュールを定める
6.プロジェクト体制を定める
7.プロジェクトステークホルダーを分析する
8.プロジェクトリスクを評価する
9.プロジェクト プランニングをまとめる


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