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ボーナスの罠: 知らないと損する事実

SES企業や派遣会社では、ボーナスの支給を魅力的な条件としてアピールしている企業があります。多くの人にとってボーナスは、月収だけでは賄えない大きな支出に対応し、生活設計を容易にするメリットを持っています。しかし、SES企業や派遣会社で働く際には、ボーナスが必ずしも歓迎される条件とは限らず、場合によってはマイナスの影響を及ぼす可能性があることを理解することが重要です。

この点を理解するためには、まず「賞与準備金」の概念を把握する必要があります。企業はボーナスの支払いに備えて、毎月一定額を積み立てます。例えば、年収600万円で年2回のボーナスを支給する場合、基本給が月額375,000円(年間総額450万円)、ボーナスが夏と冬で各750,000円(年間総額150万円)だとします。この場合、賞与準備金は年間のボーナス総額150万円を12カ月で割った月額125,000円となります。

SES企業や派遣会社で働く場合、ボーナスが支給される月給制は、ボーナスがない時給制や月俸制に比べて経済的に不利になる可能性があります。これは、賞与準備金の一部を受け取ることができないためです。その背景には、「査定期間」と「支給日在籍要件」という2つの重要な要素が関わっています。

「査定期間」とは、従業員のパフォーマンスや貢献度が評価される期間のことです。この評価に基づきボーナスの支給額が決定されます。一般的に年2回の賞与が支給される場合、7月のボーナス査定期間は前年の10月から翌年の3月まで、12月のボーナス査定期間はその年の4月から9月までです。つまり、7月のボーナスは秋から冬にかけての半年間のパフォーマンスに、12月のボーナスは春から夏にかけての半年間のパフォーマンスに基づいています。

「支給日在籍要件」とは、ボーナスの支給日に企業に在籍していることが支給の条件となることを意味します。そのため、支給日前に退職すると、査定期間中のパフォーマンスが良かったとしても、支給日に在籍していないためボーナスを受け取ることができません。

具体的な例を示すと、従業員が7月に退職する場合、4月、5月、6月の間に積み立てられた賞与準備金(合計375,000円、3ヶ月分)は、ボーナス査定は完了しているものの、支給日在籍要件により受け取ることができません。これにより、従業員は退職によって3ヶ月分の賞与準備金、すなわち1ヶ月分の基本給(375,000円)に相当する金額を失います。

一方で、時給制や月俸制では、年収600万円を12分割するため賞与準備金は発生しません。特に、数年間のプロジェクトベースで働く場合、時給制や月俸制は、契約期間が終了しても賞与準備金を失うリスクがないため経済的に有利です。

SES企業や派遣会社に就職し、転職を前提に考えている場合、このように賞与準備金の損失は無視できない要素です。ボーナスが発生する月給制は一見「お得」そうに見えますが、実際にはそうでない場合があるので、転職を考える際は慎重に判断することをおすすめします。

(補足)ちなみに弊社では在籍4年目以降からボーナスが発生する「プロ契」制度が適用されます。この制度では、退職時に賞与準備金の損失が発生しないように設計されています。

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