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大学生向け就職活動対策 -専門職の活かした方及び起業-

1、背景

 2020年は、新型コロナウイルスの影響を受けて、多くの大学生はキャンパスで学生生活を過ごせなかったと思います。

 授業がオンラインになって時間を効率よく使える一方で、友達と過ごす時間が少なく、青春時代の貴重な時間を活用しきれなかった学生が多いのではないでしょうか。特に1年生は、オンライン越しの友達ができても、実際に会ったことのない友達が多いのではないでしょうか。

 このような状況下の中、多くの大学生から相談を受けます。その内容は、「就職活動など進路の情報を友達との情報交換などインターネット以外の方法で集めることができなくて不安だ」という内容です。

 この課題は、これから数年は続く課題かもしれません。就活生はもちろんですが、就活生を採用する企業側もこのようなイレギュラーな時間を過ごしていた大学生の気持ちや状況を察してあげることも重要かもしれません。

 このような背景から、大学生によく聞かれて答えるアドバイスをここに記していこうと思います。


2、専門職を活かした働き方

 下記の回で「大学卒業後の進路の選び方」についての話を行いました。

 今回は、自分の専門職を活かして働き生きていきたい人の進路について考えを記していこうと思います。

2-A 専門性を高めて起業を志すタイプ (大学院進学含む)

2-B 実家の稼業など継いだり地方起業を志すタイプ

 私がこの2つの基準で分けている理由は、地域に根差しているか否かでアプローチが変わってくると考えているからです。


3、良き仲間を作ること

 私は、この2タイプの生き方をする人の内、文系タイプ(個人的に文理という表現を好まないのですが)は、下記のコラムで紹介した3タイプのいずれかに該当して来ると考えます。

「2-A 専門性を高めて起業を志すタイプ (大学院進学含む)」は、「地域コンセプトプランナー」または「地域アクターズプロデューサー」

「2-B 実家の稼業など継いだり地方起業を志すタイプ」は、「地域グラウンドマネージャー」

 このような分類になるかと思います。それぞれの役割は、各コラムにまとめているので、そちらをお読みください。

 このようにいえる理由は、自分の専門性を活かしていくためには、その専門性を活かしてくれる仲間や周囲のサポートが必要になって来るからです。すなわち、成功するか否かは、「良き人」に恵まれるかがターニングポイントになるかと思います。このような道を選択する人は、自らを磨くことも大切ですが、良き仲間を探すことも大切にした方が良いと思います。

 理系の方は、研究室の先輩など相談できる卒業との関係構築が大切だと思います。研究に没頭していると、世間の流行りや情報を察知しにくくなるため、社会に出ている方から客観的に自分の研究を見ていただき、相談することが大切だといえます。

4、専門性を高めて起業を志すタイプ

 このようなタイプを志す人は、個人的には、大学院修士課程に進み、自らの仮説を立証する研究の基礎力を身に着けることをお勧めします。その理由は、大学が全入時代になってしまい、研究するというモチベーションを持った学生が減ってしまっているからです。そのため、学生のモチベーションが研究ではなく就職活動に向いてしまっています。このような環境は、大学カリキュラムや大学経営の問題もあり、大学側が学生ニーズに大学が応えたことも要因かもしれません。私は、この変化が大学は就職予備校といわれてしまっている要因の1つだと考えます。このようなことから、しっかりと研究することを目的とした人は、修士課程に進まなければ、研究の基礎力を身に着けられなくなっていると感じます。

 ここで補足ですが、企業の人事採用のみなさま、もし学部生卒で期待の人材が見つからないとお悩みでしたら、修士卒に絞った採用をすることもお勧めします。

 話を戻します。上記の理由から、専門性を高めたい人は、活動や事業と並行しながらでも大学院・修士課程に進学することをお勧めします。

 実際、私は、相模女子大学大学院 社会起業研究科 (共学)のアドバイザリーボードを務めています。大学院の様子を見ていると、民間経験のある教授陣からの実践的なアドバイスを受けられ、自分の考えを論理的に組み立てられるようになっている学生が多いと感じます。


5、実家の稼業など継いだり地方起業を志すタイプ

 主に地方起業を志すタイプのみなさんは、まず安定的なストック収入を得る仕組みを作ることが大切だと思います。多くのローカルで活躍している方は、不動産や施設管理系の方が安定した活動を行っている印象があります。それは、施設を稼働させることで薄くても収入が入って来るからです。

 自らの経験談になりますが、地域で活動する上で大切なことは、最低限の収入源です。その確保を行うためにも制度をしっかりと調べることが大切です。創業支援なども重要ですが、場合によっては、住民票移動の問題をクリアできるのであれば、地域おこし協力隊制度を活用してもいいかもしれません。まずは、基盤づくりに力を注いでください。

 現在、地方部における最大の課題の1つは、雇用環境だといえます。この環境を整備しなければ、人口流出を止めることは困難です。新型コロナウイルスの影響を受け、都市分散が話題になっているからこそ雇用環境の整備ができる地域とそうでない地域で差が出ることは一目瞭然です。「関係人口」という言葉が飛び交いますが、「関係人口」層は、地域の方と新たな産業を生み出さない限り、地域への貢献度は低いと言わざるをえません。そのようなことを考えると、地方部において重要なことは、地縁のある若者を地域から出ていかないまたは社会人になって帰って来てくれる環境を作ることが重要です。

 ここから先の話は、本題とズレるので、下記のマガジンをご参照ください。


6、婚活タイプ

 実は、さりげなく「3 婚活を志すタイプ」という項目を用意しました。私、個人的には、このタイプは意外と重要なポジションだと思っています。

 しかしながら、このタイプの人こそ大変だと思います。なぜなら、自分のこと以上に周囲に目を向ける気配りを求められるからです。

 料理・掃除・選択など生活な身近な働き、家計管理、場合によっては資産運用のノウハウ、育児他。

 男女問わず、この選択は、なかなかハードルが高いと思います。ここから先は専門外なので、このような道を進まれる方に敬意を持つとともに、触れさせていただいたので、話題としました。

7、総括

 最後にまとめますが、どのような進路に進むにしても「社会性」を高めることこそが社会を渡るコツのように感じます。

 どのようにしたら、社会に通用するか、自分らしく働いていけるか、仲間が欲しいという方は、ぜひご一緒に考えていきましょう。ご興味があれば、下記のWebページをご参照ください。


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