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盛岡、冬の総括


今年の冬は寒かった、雪がとても多かった。

通算の雪かき作業時間、記録しときゃよかった。

「あ~~雪国東北に生きてるな~~」と実感する、実に冬らしい数ヶ月だった。

道路を我が物顔で占拠していた根雪は消え去り、冬靴たちは心なしか肩身狭そうに玄関に収まっている。

某メーカーの高機能インナーも防寒具もまだ手放せないけど、確実に季節は移り変わっているのね。

耐え忍んだその分、春が来たときの喜びが大きい。

最近では、晴れた日中ほど春の匂いが感じられる。

春の匂いの元ってなんなんだろう、嗅ぎ取れると妙に気持ちが高ぶる謎。

人間が野生動物だった頃の、遺伝子に刻み込まれた何かの名残だったりしてね。



いきなりなんだと思われた方もいるでしょう。

これ、今年の冬、県内某所で見つけた案内板。


≪ほろって≫


って、割りと最近まで標準語だと思っていたけど、どうやら違うらしい。

ご存知の方にとっては言うまでもないことですが、どんな方がお読みになるか分からないので一応ご説明。

≪ほろう≫は、≪払いのける≫とか≪落とす≫っていうニュアンス。

「コートに積もった雪をほろう」とか、

「溜まったホコリをほろう」っていう感じで使います。

というか、私はこんな感じで使ってます。多分間違ってはないはず。


地元の言葉って、その地域の文化とか特有の空気感とかが含まれていて愛着が湧きますよね。

標準語で充分事足りることでも、TPOに配慮しながら敢えて方言を使うってのも良いものだなと思います。



言葉で季節を伝える時、冬は「雪」「氷点下」「凍結」といった特有のワードが多い。

さて、春はどうだろう。

言わずもがな「桜」は欠かせないけど、他に何が考えられるか。


花粉症?黄砂?三寒四温?


特有のワードが、心なしか出てきづらい。

それだけ、言葉にする間もなく春は一気に過ぎてしまうことの現れなんじゃないか。

冬→春 は比較的変化が大きいけれど、春→夏 はグラデーションのように気付かぬうちに移ろっていく、気がします。

厳しい冬を乗り越えたのに気がついたら終わっていた、なんてもったいない。

過ごしやすい貴重な貴重な春を取りこぼさない決意を胸に秘め、この冬の総括とします🌸






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