見出し画像

子育て×リスキリング×NFT

Web3.0は自治体を救う!」をコンセプトに自治体職員である筆者が自治体職員に向けて先進事例などを紹介するnoteです。


こんにちは!こうです。
突然ですがみなさん、勉強してますか?
私はAIを使った絵本作りを勉強中です!

総務省統計局が2022年に発表した社会生活基本調査(令和3年度調査)によれば、日本人の学習時間は平均13分 という衝撃の結果が出ています。

こりゃいかん!
ということで国はリスキリングを推進していますが、
某首相が「育児休業中にどうぞ!」と発言してめちゃ叩かれてたように、
国のやることって現場のニーズとズレてると感じる点も。

一方で地方自治体は、地域のニーズに寄り添った取り組みができる点が魅力であり、自治体職員の腕の見せ所ですよね。

そこで今回は、奈良県生駒市教育NFTを活用した
子育て中の女性へのリスキリングと就業支援施策を紹介します。

自治体3.0を提唱する小紫市長が取り組む、ゴリゴリの先進事例です。
ぜひご覧ください!

【こんな自治体におすすめ】
・市民へのリスキリング施策が欲しい
・女性就業率を向上させたい
・子育て支援を強化したい
・官民共創事業をしたい


取組の経緯

生駒市は、市民と職員がともに汗をかいて課題解決を目指す「自治体3.0」を提唱し、市民共創によるまちづくりを推進している地方創生の先進自治体。
その新たな取り組みが、こちらです。

取り組みの経緯
生駒市は、大阪へのアクセスのよさもあり市町村別の県外就業率が51.5%と県内で最も高く、女性の市内就労の維持向上を目標の一つに掲げています。
これらの課題を背景に、「生駒市協創対話窓口」を通じて生駒市教育委員会とONGAESHIは連携し、主に女性に向けたリスキリング機会提供を行うこととなりました。

プレスリリース(https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000013.000115918.html)より

教育NFTの仕組み

「ONGAESHI」という教育サービス内で、
受講者へ無償のリスキリングを提供するためにNFTを活用するものです。

ONGAESHIの全体像

ONGAESHI(オンガエシ)の仕組み
教育NFTを活用したデジタルリスキリングの無償提供と「ONGAESHI」受講者(タレント)が0円で学んで転職できる背景には、タレント一人ひとりに対して学びのスポンサーがつくことで、費用が賄われる未来の教育システム「連帯貢献システム」があります。連帯貢献金は、タレントが学んで転職すると、支援したスポンサーなどに贈られます。なお本講座では、スポンサーに贈られる連帯貢献金はJPYC(プリペイド型日本円ステーブルコイン)となります。

プレスリリース(https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000013.000115918.html)より

簡単にいうと、こんなかんじ。

 ①リスキリングの権利NFTをスポンサーが購入
 ↓
 ②スポンサーが支援したい受講者に権利NFTを貸出
 ↓
 ③支援した受講者が就職したら、スポンサーに報酬が入る
 
NFTを使うのは、
ブロックチェーンで学習履歴などの記録や権利NFTの保有証明を行い、
さらには権利NFTの売買を可能にするためみたい。


事業の内容

生駒市は、「ONGAESHI」を運営するIGS社との
官民共創によるリスキリング講座を令和6年6月に開講しました。

主に子育て中の女性をターゲットに
・受講料無料
・集合研修(オフライン)は、託児サポートあり
・受講後は市近郊の企業やテレワークが中心とした働き方ができる企業
    への就職をサポート
を提供する革新的な取り組みになっています。

生駒市「初めての人のためのITエンジニア講座」

受講者募集の結果は以下の通り。
すごいですね。住民ニーズに刺さってるのがよくわかります。

6月に開講した「初めての人のためのITエンジニア講座」では、仕事や家事、育児で忙しい人でもチャレンジしやすいように、eラーニングを基本としながら、2回のリアル集合研修においては託児サポートも行います。受講者を4月から募集した結果、定員30名に対して95名の応募がありました(倍率3.2)。

プレスリリースより

筆者の所感

受講者・生駒市・事業者すべてが三方よしとなる、素晴らしい事業スキームではないでしょうか。

自治体が感じるメリットをあげると、
  ・無償で地域人材のリスキリングができる
  ・女性の就業率向上が狙える
  ・官民共創による新たな取り組みとなる 

一方で、いくつかの懸念も感じました。
支援者(スポンサー)がつくのか?
・つかなかった場合は市が財源負担するのか?
・市内で就職先となる企業を集められるのか?

まとめ

生駒市の「ONGAESHI」プロジェクトは
持続可能で三方よしの事業スキームであり、
Web 3.0による地方創生の好事例となる予感がします。

お読みいただきありがとうございました。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?