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コーチングと似た役割との違い

この記事では、コーチングという言葉を知ったけど、何だかよくわからない、つかみきれないという方に向けて、似た言葉との違いをまとめてみました。


コーチングを受ける側でも、コーチング行う側でも

・「コーチングって、スポーツのコーチ・監督と何か違うの?」
・「コーチングとコンサルティング、自分にはどちらが必要なの?」
・「部下育成に、コーチングだけで対応できるの?」

という疑問があるのではないでしょうか?少しでもお役に立てたら嬉しいです。

下記の流れで説明していきたいと思います。

似た役割との違い


似た役割の違いとして、「ティーチング」「コンサルティング」「カウンセリング」が挙げられます。

下の簡易的な図と共に、説明したいと思います。

■コーチング:引き出して成長を促す
双方向の対話により、クライアントの考えや想いを引き出し、プラスに成長を促す。

■ティーチング:答えを教えて成長を促す
与えることによって、プラスに成長を促す。一方通行。
(例)スポーツのコーチの技術指導や、学校での教科指導など

※上の例が、常に一方通行という訳ではなく、コーチングと組み合わせて使われていることもあります

■コンサルティング:答えを与えて課題を解決する
与えることによって、マイナスの課題や問題を解決し、本来の状態に戻す。
一方通行。

■カウンセリング:引き出して元の状態に戻す
双方向の対話により、引き出して、マイナスの状態にある人(精神的な病を抱えているなど)を、本来の状態に戻す。

※メンタリングとの違いは?
メンタリングとコーチングの大きな違いは、対話のなかでのアドバイスの有無。どちらも傾聴を大事にしていますが、コーチングは、アドバイスや経験をシェアすることは含まれません。一方、メンタリングは、メンターが人生の先輩やロールモデルとして、メンティの課題に対してアドバイスや経験のシェアをおこないます。


違いを知った上で、コーチングをどう活かすか?


ここまでで簡単に、コーチングと似た役割を持つ仕事との違いを説明してきました。

ここからは、もう少し詳しく違いを把握しつつ、コーチングを受ける立場・使う立場両方の視点から、コーチングの活用方法を見ていきたいと思います。

コーチングとコンサルティングの使い分け


ここでは、クライアントの視点に立って、「今の自分にはコーチングとコンサルティングどちらが必要なのか?」を考えたいと思います。

「コーチングの過程でも課題って出てくるんじゃない?」と感じた方もいるのではないでしょうか?

たしかに、コーチングの過程でクライアントが、目標達成や自己成長のために、抱えている課題を解決することはあります。しかし、大きく違うのは、課題解決案を誰が考えるのかということです。

コンサルティングでは、コンサルタントが解決するのに対し、コーチングではクライアント自身が考えます。なぜなら、コーチングの主目的はクライアントの成長であり、そこに大きな価値があるからです。

このため、以下のような使い分けが良いでしょう。

・目の前の課題を今すぐ解決したい⇒コンサルタント
・自分の成長も見据え、自分で考えて乗り越えたい⇒コーチング


コーチングとティーチングの使い分け


ここでは、誰かを指導・育成するような場合、「コーチングとティーチングをどのように使い分けると良いのか?」について見ていきたいと思います。

どちらも、育成対象者の成長を目指していますが、以下のように、有効に機能する場面に違いがあります。

■コーチングが有効な場合
・対象者にある程度の能力がある
・緊急性は低いが重要度が高い内容を考える

■ティーチングが有効な場合
・対象者のスキルや能力がまだ乏しい
・緊急性の高いタスクを担当している

例えば、全くマーケティングの経験や知識がない人から、「昨年の2倍の売り上げを得る」戦略を、コーチングで引き出そうと思っても難しいですよね。緊急度の高いクレーム対応なども同様です。

一方、能力を備えている人に、じっくりと時間をかけて考えてもらいたい場合や、子供に自分で考える力を身に付けて欲しい場面で、コーチングはその真価を発揮します。


コーチングはカウンセリング領域に踏み込まない


"引き出す"という点では同じですが、コーチングのクライアントは、十分に生活ができ、うつ状態に陥っていないということが前提にあります。

なぜなら、コーチングは未来のことを問いかけることも多く、カウンセリングの対象となる方を、むしろ追い込んでしまう可能性もあるためです。

現状に大きな問題を感じ、先が見通せないような状態で、「1年後,3年後はどうなっていそうですか?どうなっていたいですか?」と問われても苦しくなってしまいますよね。

・カウンセリング⇒「心の健康」を扱う
・コーチング⇒「心の成長」を扱う

と覚えておくと良いでしょう。コーチングの価値を感じつつ、その限界も把握しておくことが大切です。


まとめ

最後までお読みいただき、ありがとうございます!
いかがだったでしょうか?この記事では、以下について、まとめました。

・似た役割との違い
・違いを知った上で、コーチングをどう活かすか?
・コーチングとコンサルティングの使い分け
・コーチングとティーチングの使い分け
・コーチングはカウンセリング領域に踏み込まない

コーチングの定義は、人によっても異なり、正確につかむのは難しかったりします。似た役割との違いから、"コーチング"というものを、捉えその価値や活用方法の理解に役立ったら嬉しいです。





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