戦略コンサルの読書知、50冊
戦略コンサルタントとして月10冊/年間120冊以上の本を読むことをルーティンとしてきましたが、その中でも8つの領域(①コンサルティング、②金融、③PEファンド、④事業会社、⑤仕事の原理原則、⑥歴史、⑦リベラル・アーツ、⑧株式・不動産投資)でおすすめの本を50冊を選びました。(2023年11月更新)
コンサルティング
戦略プロフェッショナル
コンサルティングの基本
考える技術・書く技術
イシューからはじめよ
超箇条書き
戦略参謀
金融
獅子のごとく
投資銀行残酷日記
ハーバードビジネススクールと、ペンシルバニア大学ウォートン校という米国のトップMBAスクールを卒業し、成功の野望を引っさげ一流投資銀行に入社した2人の著者がいかにして創造性/考える能力を失い、余計なことを言わずに指示されたままに動くことを学んだかを生々しく描いた世界中で読まれる名著。
ウォール街のランダムウォーカー
トップレフト
仮想通貨革命
PEファンド
EXIT売却
勝間和代の本ということであまり期待していなかったのですが、内容はかなり骨太で間違いなく読むと学びが大きいと断言できます。PEファンドに転職した主人公がPHS会社(ウィルコムがモデルの想定)を再生させ、高額で売却させることをミッションとしたストーリーで、通信業界の内実、戦略コンサルファームの手法、外資ファンドの思考など、3つの業界を横断的に学べる1冊。
野蛮な来訪者
KKRを一躍有名にしたRJRナビスコ買収劇(買収額は当時史上最高額の250億ドル)を描いた本でとにかく面白い。LBO合戦という資本主義の極地の腹黒さが滲み出た作品。RJRナビスコの米国外のタバコ事業を買収したのがJTで「キャメル」等のブランドを継続中。
ブラックストーン・ウェイ
世界屈指のPE創業者の自伝。読めば分かるがスティーブ・シュワルツマンは圧倒的に物事の本質を捉える力が強く、最後の25のルールは万人が読む価値あり。歴代の米大統領のみならず、孫正義やジャックマーが尊敬する人物であるのも納得。
ビジネスデューデリジェンスの実務
非常に中身が濃く、BDDの辞書として使える一冊。BDDに関してはこれを読めば基礎的な内容は網羅可能。DDの各ステップの接合性、各業種のBDDのポイントも網羅されている良書。
M&Aシナジーを実現するPMI
PMIのノウハウを体系的に解説した唯一の本。人事領域以外の内容は若干乏しいが、それでも俯瞰的にPMIプロセスを把握する上では日本語で書かれた本の中で最も分かりやすい。業界は違えど、PMIで行うべき論点は多くが共通でその内容が把握可能。
事業会社
トヨトミの野望
東芝の悲劇
JTのM&A
地球行商人 味の素グリーンベレー
アパレル興亡
決戦!株主総会
映像化してほしい、と思うほどの内容で、LIXILの経営陣変更が描いた本。欧米では同じような事例起きているし、今後日本でも増えていきそうなコーポレートガバナンスの問題提起をしてくれる良書。モノタロウ創業したプロ経営者の瀬戸さんと創業者双方の観点を丁寧に描写しており非常に学びが大きい。
確率思考の戦略論
ザ・ゴール
仕事の原理原則
Principles
ワーク・ルールズ!
ファスト&スロー
人の思考は直感的な「速い」システムと論理的な「遅い」システムが存在し、これらが相互に影響することで意志決定しており、後者を活用し思考をスローダウンすることがより良い意思決定につながる、がキーメッセージ。行動経済学と心理学を基に、人がどのように認知バイアスに影響されるか分かる。
武器としての交渉思考
グローバル・マインド 超一流の思考原理
HBS卒で日本ルイヴィトンのCEO等を歴任した著者による「グローバル・マインド」を読んだが、今いる環境も相まって示唆深い。 ①東京マッキンゼー→NYのファーストボストンへ転職した背景 、②他国の優秀層との競争、③アドバイバリー業務への違和感、④新事業の要諦を理解する勉強法など、特にMBA/プロフェッショナルファームへの転職検討者にお勧め。
勝つための準備
Team of Teams
MBAで最もよく重視されるといっても過言ではないリーダーシップ。筆者はイラク戦争で特任部隊を率いており、「米国の精鋭部隊がなぜ寄せ集めのアルカイダに苦戦したのか」という問いから、不確実性の高い環境の中で、勝ち残る組織の条件を抽出していく。
職業としてのプロ経営者
企業変革、再生、成長のプロ経営者のキャリアを目指したい人にとって示唆に富む内容。ヘンケル、マース、スシロー、ダイソン等のプロ経営者30名以上の仕事における原理原則、キャリアの考え方、転機となった経験を紹介しており中々面白い。
株式・不動産投資
Quality Investing
長期的に高いリターンをもたらす企業を見極めるための、「クオリティ」に基づく投資の原則と実践的アドバイスを記載。
13歳からの金融入門
不動産投資の教科書
アパート一棟買いなさい
中古1Rマンション堅実投資術
いますぐプライベートカンパニーをつくりなさい
歴史
The Changing World Order
失敗の本質
昭和史
其の逝くところを知らず
元々新聞記者だった里見甫が、三井物産、関東軍と結託しアヘン取引組織を作り、阿片王と呼ばれるようになる過程を描写。アヘン取引という歴史の教科書では触れられない観点から日中戦争を振り返ることが出来る点も良い。ボクサー村田諒太が“人を殴る”覚悟を決めさせてくれた本というように人生の意味とは何か、を考えさせられる。
坂の上の雲
武士道
リベラル・アーツ
mRNAワクチンの衝撃
今では当たり前に接種可能な新型コロナワクチンの開発を11カ月という常識外のスピードで世界初の開発に成功した独ビオンテック社のノンフィクション物語。米国軍事予算がついていたモデルナはまだしも、独の1ベンチャーが地球規模の危機に対して、ゲームチェンジとなったワクチン開発ができた過程を詳細に描写。
利己的な遺伝子
三体
スタンフォード式最高の睡眠
人間の経済
総理
安倍晋三は結局どういう人だったのか、自分の中で言語化するための情報が不足していると思い読んだ本。筆者の自己顕示も含まれているが、それを踏まえても緊迫感の伝わる筆致で読み物としての完成度は高い本だと思う。麻生太郎、菅義偉という元総理2人との関係性も臨場感を持った言及あり。
他にもMBA、戦略コンサルの学びを纏めたnoteを作成しているので、そちらも参考になれば幸いです。
他にも戦略コンサルとしての学び、ビジネスマンが読んで面白い漫画などを纏めたnoteを作成しているので、そちらも参考になれば幸いです。
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P.S. 事業会社やPEがブティックファームがフリーランスのコンサルタントを活用するようになっており、年収2000~3000万円を稼いでいるコンサルタントも周りでよく見かけるようになっています。様々なサービスの話を聞いた中で、Strategy Consultant Bank(SCB)は非常におすすめで、扱っている案件は高単価での戦略・業務案件が多く、面談でどういう案件があるのか聞くだけでも面白いので、一度試してみては。
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