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『稲盛和夫一日一言』 7/5(水)

 こんにちは!『稲盛和夫一日一言』 7/5(水)は、「行い、思いは必ず結果をつくる」です。

ポイント:我々が今行っていること、思っていることは、いつかはわからないが、やがて必ず「結果」をつくっていく。そのことを心に留めて、日々善きことを行うようにしていくことが大事。

 2011年発刊の『京セラフィロソフィを語るⅡ』(稲盛和夫著 京セラ経営研究部編/非売品)の中で、「善き思いはよき結果をもたらす」として、稲盛名誉会長は次のように述べられています。

 私たちを取りまく家庭環境、ビジネス環境、社会環境、地球環境などといったそれぞれの環境は、私たち自身を映し出す鏡に他なりません。
 もしあなたがある環境の中で苦労しているならば、それはとりもなおさず、あなたの心が映し出している鏡なのです。つまり、あなたの心の中の思い、考えというものが、あなたの人生をつくっているのです。

 「人間は思いの主人であり、人格の制作者であり、環境と運命の設計者である」
 これは、『「原因」と「結果」の法則』の著者であるジェームズ・アレンの言葉ですが、人間が何とはなしに抱く思いというものが、それほど強力なものであり、大きな影響を及ぼすということです。

 しかしながら、周囲に起こっているさまざまな状況をみれば、あなたの心の状態がわかりますと言われると、何か怖いような気がします。しかし、それがすべてだと思う必要はありません。
 なぜなら、心が呼んで心が映し出したものだけではなく、もともとその人の運命として組み込まれているものがあって、生まれたときからそういう状況に遭遇するようにプログラムされているというケースもあるからです。

 ですから、大病にかかるとか、何か大きな失敗をしたという場合も、すべてが自分の心の反映だと解釈しなくてもいいのです。そういう場合には、「自然界が、どういう生き方をするのかを試そうとして、自分に試練を与えたのだ」と解釈する。
 いたずらに嘆き悲しみ、「なぜ自分はこんな目に遭うんだ。かねてからの行いや心が悪いから天罰が下ったのでは」と自虐的に考えるのは、必ずしも正しくないわけです。

 行いや思いが周囲の環境をつくっているということは事実ですが、災難や不幸が襲ってきたときには、「これは自分を試そうとして与えられた試練であって、それにどういうふうに対処し、これからどう生きていくかが問われているのだ」と解釈し、さらに努力を重ねていくことが大事だと、私は思っています。(要約)

 今日の一言には、「われわれが行っていること、思っていることが、何年先か何十年先かは分からないが、やがて必ず結果をつくっていく。そのときにあわてふためいて悲しんでももはや遅い。このことを心にとめて、日々善きことを行うようにしていきたい」とあります。

 『後悔先に立たず』ということわざがあります。「過ぎ去ってしまった物事を悔やんでみても時間を戻すことはできない。今さら後悔しても手遅れである」といった意味ですが、これは同時に、「後になって後悔することのないよう、今に注力しなさい」という注意喚起でもあります。

 「六つの精進」のひとつ、善行、利他行を積むの項では、「善きことを積み重ねていくことで私たちの人生は開け、よりよいものになっていく」と説かれています。 

 善き思い、行いを重ねていくことで、定められた運命を超えて素晴らしい人生を送ることができる。そう信じて、少しでも後悔が少なくなるよう、日々善きことを思い、行っていければと思っています。


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