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【元バスケ日本代表!現横浜BC 竹田謙氏!】スポーツ・ビジネス界の両視点で見るマネジメントとは?

こんにちは。リグリットパートナーズNote運営者です。

今回は横浜ビー・コルセアーズ(以降横浜BC) 竹田謙ゼネラルマネージャー(以降竹田GM)とリグリットパートナーズ 袴田の対談企画をお届けします。「スポーツ界」と「ビジネス界」の両視点から、「マネジメント」について考えてみました。「トッププロ」となるには、どの世界でも共通点があるかも?ぜひご一読ください。

横浜ビー・コルセアーズGM  竹田 謙

■バスケットボール遍歴
國學院久我山高校、青山学院大学を経て、東京海上に入団し、プロのキャリアをスタート。その後複数のチームを経て、2014年に1度目の現役引退。1年間デンソーアイリス(WJBL)のコーチ経験を経て、2016年に横浜ビー・コルセアーズで現役復帰。5年間横浜ビー・コルセアーズでプレーし、2021年に2度目の現役引退。2021年より現職(横浜ビー・コルセアーズGM)。


1.対談をすることになったきっかけ

リグリットパートナーズは法人共創会員として、一般社団法人アポロプロジェクトへ支援をしております。今回は、アポロプロジェクト、弊社代表山木が展開している「A-MAP(エーマップ)」より、1期生の竹田謙氏をご紹介頂き、社内制度コンサルティング+1のアスリートコラボチーム主導のもと、元バスケットボール選手(現GM)とコンサルタントという異業種対談第2弾が実現いたしました。

※A-MAPとは:現役・元アスリート選手としての経験や学びを活かしながら、自分の価値を社会に還元するための思考力・行動力を身につける実践形式のオンラインプログラム


2.竹田さんに聞く「プロバスケチームのGMとは?」

左奥:竹田氏 右奥:袴田(弊社) 右手前:枡本(弊社)

袴田:初歩的な質問で恐縮ですが、プロバスケチームのGMは、どのようなお仕事をされているのでしょうか。

竹田GM:チームごとによって少しずつ役割は異なるかもしれませんが、私は横浜BCのGMとして、プレイヤー・スタッフの採用と評価、チーム運営に係る事務管理の部門長としての役割を担っています。ただ、チームがシーズン中に万全の状態で戦い、そして結果を出していくために必要なことは何でもやるような役割ですね。

袴田:ゲームが続くシーズン中はもちろんのこと、シーズン前の準備期間も含めると、年間を通して多忙な印象があります。一年の中で、特に苦しい時期はいつでしょうか。

竹田GM:次シーズンのチーム編成のために、リクルート活動をしている時期が特に大変です。プレイヤーのリクルートは国内だけでなく国外も関係しますので、肉体的にかなりハードに働かないといけないですね。面倒な事務処理も多いです。
その中でも、精神的に最もしんどいことは、プレイヤーへ次シーズンは契約しない旨を伝える場面です。特に私が現役の時に一緒にプレーしていた者に契約続行しない旨を伝えるのは、なんとも苦しいものでしたね。「チーム」として戦い続けて、信頼関係ができていた中ですから…。
とは言っても、この場面でGMがくよくよとしていてはいけません。私はプレイヤーを経験しているからこそ、信頼関係を構築してきた彼らに、プレイヤーとしての成長に必要なエッセンスの言葉を伝え、私も彼らもしっかり前を向いて進めるようにしています。

袴田:「チーム」として動き、信頼関係を構築する中で、来期は契約続行なしをお伝えするのは、非常に心苦しいことに違いありませんね。コンサルタントも、チームとしてクライアントの課題解決に尽力する身であり、チーム間の信頼関係が非常に重要になります。
ところで、チームの信頼関係を構築するためには、マネジメント層の振る舞いは重要になるはずです。竹田さんがGMとして、チームの信頼関係を構築していく上で重要視していることはありますか?

竹田さん:「全メンバーと頻繁に会話をすること」が重要です。シーズン開幕前に、チームのコアメンバーを巻き込んで、今シーズンのチームに合った空気感や文化形成を行い、シーズン中もその空気感等を崩さないようには努めますが、簡単ではありません。
スポーツという実力競争社会の中ということもあるでしょうが、不満を抱えるメンバーも出てくるものです。その不満を抱えたメンバーをどのように導いていくのか、非常に悩む日々もありました。
しかし、案外1対1で腹を割って話してみると、「なんだ、そんなことだったのか」というくらい、単純なことで躓いていることに気付いたり、逆に私の取り越し苦労ということもありました。
不満を抱えるメンバーも、それに対応しようとするメンバーも、自分の頭だけで考えすぎて、心配しすぎていることも多いと気付きました。そういったことに気付いてから、私は全メンバーと頻繁に会話するようにしています。特にプレイヤーからすると、私のようなプレイヤー上がりのGMに対しては話しやすいところもあるのでしょうね。

袴田:各メンバーとの会話は非常に重要ですね。課題解決のアプローチ方法は様々なので、各メンバーの不安という課題に対しても、多角的に見る必要があると考えます。竹田さんがとられている「全メンバーとの頻繁な会話」は、非効率なようで実は効率的なアプローチであると感じます。
そして何より、竹田さんもバスケットボール選手として活躍された背景だけでなく、竹田さんの穏やかな雰囲気が、各メンバーから見て話しやすい状態に繋がっているのでしょうね。
プレイヤーとGMの両者を経験している竹田さんから見て、両者のギャップを感じる場面はありましたか?

竹田さん:プレイヤー時代はチームが勝つことのみを考えればよかったですが、GMはビジネスとしての成功も追い求めなければなりません。二つの事柄の板挟みになる例としては、横浜BCのファンやスポンサーに向けた活動が挙げられます。プレイヤーたちが非常にハードなシーズンを過ごしている中で、ファンやスポンサーへ日頃の感謝を込めた活動を行う必要があります。プレイヤーたちには休んでほしい。でも、ファンやスポンサーのためには彼らの協力は欠かせない。私はプレイヤーとGMの両者を経験しているからこそ、プレイヤーの目線・GMの目線でうまく調和を取りたいと思っていますが、難しいですね。

袴田:チームの勝利とビジネスの両面で調和を取ることは非常に難しいですね。全ての方面に利害関係が一致するケースはほとんどないですからね。コンサルタントもクライアントの皆様がハッピーになるように頭を使い続けていますが、正直皆がすぐハッピーになることは多くはありません。ただそのアンハッピーはあくまで「短期的」なものなのです。「長期的」に見て、ハッピーになる最善の方法に向け、我々は考え続けます。もし横浜BCの発展に向け、どうしても竹田さんで答えが見つからないときは、ぜひ我々の力も使ってくださいね。

3. 竹田さんがGMとしてぶち当たった壁~リクルート・採用活動で「人」を見る観点~


袴田:前段でお伺いしたGMとしての経験の中で苦しかった場面のお話にも繋がるかもしれませんが、竹田さんがGMとして壁に当たった経験はありますか?

竹田さん:GM1年目が、いきなり壁でしたね。今思い返すと、私自身、現役を引退した次の日からGMとして働き始めたので、何もかもわからず手探り状態だったということもあるのですが(笑)
前段で挙げたように次シーズンの準備期間は、非常に多くの業務に揉まれ肉体的にかなりハードとなり、メンバーのリクルート・採用活動で「人をきちんと見ることができなかった」と反省した経験があります。チームに最大活力を生むためには、どのような視点でリクルート・採用活動を行うべきなのかがわからなかったのですよね。正直、今でもわかりません…

袴田:私自身、コンサルワークでマネジメントを行う以外に、リグリットパートナーズ(以降RP)内での採用責任者という立場でありましたので、その話は非常に興味深いですね。

竹田さん:それでは、ぜひ袴田さんのリクルート・採用活動で「人」を見る観点について、教えてほしいです。

袴田: RPでは「思考力」「GRIT力」を重視しています。
「思考力」については、事前に準備できるような志望理由を聞く機会を減らして、他社との違いについて質問・深堀し、情報整理→他社との違いの導出の過程を探ることで測定しています。
「GRIT力」に関しては、過去に「やりぬいた」と思えるエピソードについて話してもらうようにしています。
コンサルとして必要不可欠な「思考力」と、RPの文化形成の一因である「やりぬく力」の観点に絞り、候補者と面談していますね。

竹田さん:なるほど。候補者とどのような観点で面談するのかについて、軸を定めないといけませんね。横浜BCではどのような軸になるのか、チームに最大活力を生むためにもよく考えてみます。

袴田:後は、複数人・複数回で面談を行うことも重要と考えています。立場や能力、人間性が違う複数の人に対して、一貫した発言や対応ができるかどうかを確認しています。真に自組織に必要な人材の確保に向け、必ず候補者の方の本音が聞き出せるように、面談者や面談人数をマネジメントすることが重要ですね。

竹田さん:おっしゃる通りですね。前段にもお話した通り、私自身、現役の頃はチームが勝つことのみを考えてましたが、今ではGMとしてチームと会社の両方に目を向けないといけない状態です。その中で、リクルート・採用活動で「人」を見る観点をどのように設定すべきか…
私も一回考えてみます。それを踏まえて、また対談させてもらいたいです!

袴田:ぜひ!また対談機会をお願いします!
私も会社経営の一翼を担う身として、常に解答を追い求めているところです。日々刻々と状況が変化する中で、常に試行錯誤を続けていきます。また、私たちもバスケットボールを盛り上げていくことの力添えができればと思います。横浜BCの今シーズンのご活躍も楽しみにしています!

4.まとめ

スポーツ選手・GM・コンサルタントの様々な目線から「マネジメント」について考える対談となりました。プレイヤーとGMの両者の経験を持つ竹田さんだからこそのリアルなお悩みをお伺いし、コンサルタントとしては問題解決に向けた視点は、一点だけではいけないことを再確認する機会でした。

今回の対談から、職種に限らず全ての職種に共通してくる部分も見つけることができるのではないでしょうか。明日の自分がプラスアルファになる、そんなヒントとなるような記事になれば幸いです。

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