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今年のお雑煮は名古屋・北海道・京都

新年の楽しみといえばお雑煮である。一般的に餅の入った汁物で正月などハレの日に食べるものを雑煮というが、知っての通り地域差が非常に大きく、その違いもまた楽しい食べ物である。
餅が丸か四角なのか、焼くのか煮るのかといったことから汁や具のバリエーションといったものが無数に有り、SNSでは我が家の雑煮として作り方をアップロードされる方も多い。

粕谷浩子監修『全国の色々な雑煮』より引用
農林水産省HP
https://www.maff.go.jp/j/pr/aff/2001/spe2_03.html

地域差に関して、詳しくは農林水産省のHPを参照して頂きたい。ここでは私が2024年の正月に食べたお雑煮を紹介したいと思う。

1月1日 北海道雑煮

元日はパートナーさんが作ってくれたお雑煮を頂きました。パートナーさんはお母さんが北海道生まれで、お母さんの作るお雑煮を受け継いでいるそうです。
そのお雑煮の最大の特徴は餅をバターで焼くところにあります。汁は味醂、薄口醤油、ほんだし、塩で味付けしたおすましタイプで、具は鶏肉とかまぼこ、ほうれん草、三つ葉です。あっさりしつつもバターのコクがあり美味しいお雑煮です。
元々北海道にはお雑煮の文化は無かったそうですが、明治時代から大正時代にかけて様々な所から移住してきており、その故郷の雑煮が引き継がれ様々な全国各地のお雑煮が見られるそうです。

北海道のお雑煮としてくくるのは難しそうですが、餅をバターで焼くという方法は亜流なのか新しい時代のものなのかもしれません。

1月2日 名古屋雑煮

2日は筆者が作りました。現在京都在住ですが、高校生のときまで名古屋にいたのでお雑煮は名古屋スタイルです。母は福島生まれですが、父の生まれが名古屋なので筆者は名古屋雑煮を食べて育ちました。
餅は角餅、汁で煮ます。汁はほんだしと醤油のみのおすましタイプ。具はかまぼこと餅とかつおぶしと餅菜(今回は小松菜で代用)です。餅菜は正月になると登場する小松菜の仲間で小松菜より柔らかく甘いのが特徴です。
シンプルイズベストといったお雑煮です。

シンプルな「雑煮」の成り立ちには、大きく三つの説がある。一つ目は、尾張藩主の徳川宗春が豪華な食事を食べていたところ、将軍の徳川吉宗に叱られたからという説、二つ目は、徳川家康から続く、質素倹約の武士文化が受け継がれているという説、そして三つ目は「名を(もち)上げる」「名(名古屋)を(もち)上げる」と、縁起担ぎとして、餅と菜をかけたという説である。

出典 農林水産省HP

1月3日 京都雑煮

北海道にルーツを持つパートナーさんと名古屋にルーツを持つ筆者ですが、今は京都在住です。残念ながら京都の雑煮は受け継がれておらず、作ったっとしても味が決められないので、京都のお雑煮を虎屋菓寮に食べにきました。
特徴はなんと言っても白味噌仕立てであることです。とろりと甘い濃厚な汁がとても美味しかったです。具は煮た丸餅、海老芋、京人参、大根でした。
とても上品に仕上げられたお雑煮で、お正月ならではの味を楽しむことが出来ました。

丸餅は円満と長寿を願い、頭芋は子孫繁栄・立身出世、大根は、丸く切れば円満を意味し、亀甲型に切れば長寿を意味する。金時人参はそのあざやかな赤色から魔除けのために入れられることがある。

農林水産省HP


#うちのお雑煮

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