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上級国民はやっぱり存在する?黒川氏への退職金満額支給に異議を唱える。

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東京高検検事長の黒川氏が、産経新聞社会部記者や朝日新聞の元検察担当記者らと賭けマージャンをしていたことが、文春砲で発覚した件。そして、処分が「訓告」という実質的にはダメージのない内容かつ、辞任を了承し、退職金は満額支給。さすがにこの判断と処分内容が甘すぎるのは間違いないだろう。

国家公務員法による懲戒処分は、重い順に「免職」「停職」「減給」「戒告」の四種類。各省庁は懲戒処分のほかに内規を設けており、法務省は戒告よりも軽い処分として、「訓告」「厳重注意」などを定めている。

「戒告」・・・過失や失態などを戒めること、国家公務員の懲戒処分のひとつ
「訓告」・・・教え告げること、国家公務員の懲戒処分よりも下の法律上の処罰とならない軽い処分

また、この処分については一悶着があったようで、法務省側は国家公務員法に基づく「懲戒」が妥当だと判断していたようであるが、官邸側が介入し懲戒にはしないと結論を出した上で、訓告となったとの事。ただ、これはあくまでも公式の発表はされてはいないので真実は闇の中である。しかし、もし懲戒となれば内閣への批判や責任論が浮上する為これを回避したのではないか?と疑惑が出てしまうのを避けた可能性を否定はできないだろう。ただ、「第一次安倍政権は2006年12月19日、賭け麻雀が賭博罪に当たると閣議決定」 している事実もある。これのおかしな状態をどう説明するつもりなのだろうか?

少なくとも不祥事に伴う辞職なのに退職金満額支給は狂ってると個人的には感じる。これでは処分無しと何も変わらない。民間企業の立場がある人であっても解雇なのでは?って思う。もし、会社員が賭け麻雀などを含めて逮捕された場合は残念ながら解雇になる。解雇にもならないで自主退職扱いだとしても退職金が満額支給はあり得ない。

もちろん、立場が違うから上級国民だから報道された部分もあるが、少なくとも法を犯してる事実を認めてるわけだからね。ある意味で今後賭け麻雀で逮捕者は出ない、出せなくなるだろう。また、上級国民の場合は天下りという名の再就職が容易かもしれないが、会社員がこのような形で逮捕や起訴なんてされたら再就職はかなり難しい。これだけの差が同じ日本という国であるのはやっぱりおかしい。

今回の退職金は満額支給で6〜7千万円といわれている。退職金が満額支給という点に関しては正直疑問しかない。確かに長年仕事をしてきた実績はある。しかし、このような不祥事による辞任で満額支給を認めてしまうのは違うだろう。言い方は悪いが、税金からの支払いであるのは事実である。さすがに全額支給しないのはやり過ぎだとも思うが、減額の必要性はあるのではないか?また、定年延長せず、普通に退職していればこんな事にならなかったのは必然だろう。もし、定年延長が法制化されていたら…の為にマスコミが隠していたネタだった可能性は高い。

確かに賭けないで麻雀をやってる方が少数派であることは暗黙の了解になっている側面があるのは否定しない。金額によって、立場によって見て見ぬ振りがされているのも事実ではある。ただ、この方は自分の立場を理解されているのか、緊急事態宣言で不要不急の外出自粛要請中の5月1日に、立場がある方がこうゆう行動をとっている、渦中の人物が取る行動ではないのは残念ながら事実ではないかと思う。

今回、法務省側はテンピンであり、高額ではないと衆院法務委員会で発言しており、テンピンは合法というまさかの展開となった。しかし、1度ならばまだしもテンピンも複数回おこわれれば塵も積もれば山となるという言葉の通り高額になる可能性もあり得る。ちなみにテンピンとは、レート1000点を100円と換算する事を指している。また、芸能人の蛭子さんは9000円で逮捕された実績があるように、少額でも賭博罪に該当するのも事実。しかし、今回に関しては法務省のお墨付きまで出ており逮捕もされる可能性はほぼ無いだろう。以下が賭博罪の罰則である。

賭博罪は刑法185条違反50万円の罰金。
常習犯は3年以下の懲役刑。

ホリエモンがツイッターで「検察官は違法行為をしても逮捕起訴されないんですよ!これぞまさに上級国民」と述べているように、以前話題となった上級国民への忖度、配慮が存在する事を改めて感じざる得ない。同じ日本という法治国家に生きてる日本国民であるにもかかわらず、立場によって法が適正に施行されないのはさすがにおかしいと言わざる得ないだろう。これでは放置国家といわれてもいたしかないのではないか。


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