2022年11月の記事一覧
20作目:星に手を伸ばす
「あそこのおほしさま、見える?」
ぼくにくっついてきみが言う。
「見えるよ。あたりまえじゃないか」
「聞いてみただけだもん」
きみはすねてしまったね。
ぼくも、ちょっといじわるしたくなったんだ。
「ごめんなさい」「いいよ」
あいことばのように、くりかえすやりとり。
きずついてまたくっついて、
――いつのまにか離れない程強く結びついていたね。
「あの日の星、今でもあそこにいるね」
「あ
16作目:気づいたら小説になっていた
長編書こうかと思いつつ、掌編が思いついたので書いてたら4作も書けて驚き。
当然長編はおざなりに。
アイデアの神様はあまのじゃくだ。
対して俺は取り繕うし嘘つくし言うことがコロコロ変わるダメな人間だ。
なあ、神様。俺たち、良いコンビなれるんじゃね?
……あれ?
何も思いつかなくなった。