子ども達が好きと書いた音楽から見る「多様性」
フィールドを毎瞬、色とりどりにクリエイトする皆さま、こんにちは。
今回は、仕事で高校生達に、
「他のみんなにも今ここで曲をかけて聞いてもらってもいい、一番好きな曲を一曲だけ書いてもいいなら、書いてください」
と、頼んだ時の驚いたお話です。
音楽の時間に、いつもプライベートで、
自分のスマホで聴いている音楽を、
みんなにも紹介する、という提案は、割と盛り上がりました。
なんといっても、わたしが一番楽しみで聞いてみたわけですが、
みんなから回収した紙を見て、とても驚きました。
なんと、40人近くいた生徒さんの中で、
曲が重なった人が一人も居なかったのです!
これは、ビックリでした。。。
TikTokや、YouTubeなど、子ども達が楽しむツールやアニメやドラマというプラットホームが同じだろうから、
流行りの好きな曲はかなり重なるんだろうと、思っていたからです。
ところが、みんな違う曲を書いていて、一曲も重なっていなかった。。。
とはいえ、一人一人の好きな世界を、良ければ共有させてもらいたいという依頼も、
この多様性をあらわす結果につながったのかもしれません。
「クラスメイトに聞いてもらうとしたら、
わたしをあらわす音楽
わたしを知ってもらう音楽
わたしの世界観をあらわす音楽
わたしがみんなからどう思われるかも考えた時の自分を表すのにに納得のいく音楽。。。」
という感じで、かなり真剣に音楽をチョイスしてくれていたので。
でも、とにかくこの、みんなが自己表現として、選んでくれた一曲が、一つも重なっていないという多様性に驚きました。
中には、かけると「ヤバイ」内容が聞こえる音楽のサイトをひやかしで教える高校生も居て、
そこは他の生徒さん達もゲラゲラとフォローに入ってくれたので、事なきを得て、
みんなで笑った事でした。
ちなみに、みんながどんな曲を選んでいたかというと、
ほぼ知らない曲でした(^◇^;)
(テレビに出ていないミュージシャンやバンドばかりだったのです。)
ただ、
「みんな歌詞の内容に深い共感を得ている」
というのが、その曲が好きな理由だというのが共通点のようでした。
中には、有名なJ-popグループや、K-popグループもあったので、全部知らない曲ということはありませんでしたが、
だとしても、一般的によく流れている曲ではなく、アルバムの中の一曲だったりと、
ほんとに多様で、みんなの一番好きな曲が、誰も重なっていませんでした。
また、みんなが推す曲や、アーティストさんはマイナーなグループが多いのに、実はそれぞれのグループには何万、何十万人ものファンがいて、
ライブをやれば、大きいホールをすぐ一杯にする勢いのようで、
今や音楽の流行や、時代は、
テレビやCM、ドラマなどの同じ媒体から知るものでは無くなっているんだな、と痛感した次第です。
わたしのような、紅白歌合戦や、歌のトップテンやベストテンを、おじいちゃんおばあちゃんと観ていた世代は、もはや化石です(^◇^;)
とはいえ、一人だけ、往年の海外のスタンダードポピュラーミュージックをチョイスしてきた生徒さんもいて、
親御さんが家でいつもかけている曲に影響を受けて昔の曲が好きになった、という話も聞けました。
その時とても感じたのは、これだけ、多様性のある子ども達を
同じやり方、時間、狭い箱に詰め込むのは
無理が出るよな、
いじめも起こるだろうな、
これだけみんな違うのに。。。
ということでした。
違うところを楽しめる、認め合える、
でも、学ぶことは面白い、
その面白く学んだことで、周りの人と、何かを楽しんだり、
化学反応を楽しんだりできればいいんだけどな、、、
と、これからの更なる課題を感じたことでした。
また、時間の取れる時には、学生さんたちの今時のオススメ曲を聞いてみたいと思います^ ^
音楽も、双方向からのやり取りはとても面白いので^ ^
余談ですが、先日、
普段はあまり観ないテレビをつけたら、
「若者の間で凄い人気になっているグループで、自然発生的に大人気になった音楽のグループが居る」
というように、ある音楽グループ紹介をしているのを観ました。
ところが、そのグループの歌は、もう数ヶ月前から毎日毎日、SNSの短いBGMで使用されていて、
否が応でも「知っている」という状態に仕込みがしっかりされていた音楽でした。
こうやって流行りって作られるんだなと思ったのですが、
でも、若い人のネットワークは不思議なのです。
それがあろうがなかろうが、
何かが流行る前から、そのウェーブみたいなものを肌で察知しているようなんですよね。
もし、それが根回しの上の流行だったとしても、
いずれそれが世間で人気になるエネルギーを先に感じていて、
あえて、表に出た時は、その流行にすでに乗れている、というか。。。
なので、タピオカであろうが、
音楽であろうが、
流行らせて乗らせたんだ、と仕込む方は思っているかも知れませんが、
意外と子ども達は、流行る波に乗るけれど、乗らされているのではなく、
何かに乗るつもりで、その時流行る波を待っているだけで、
波が来さえすれば、その来る波に乗って、楽しむだけなのかもしれません。
それが証拠に、私たちが昔、ネットも携帯もない頃、全国で同時発生的にマイナーなバンドでも、人気になることがよくあり、
それはテレビにも全く出ていないのに、一気に人気になっていたのです。
なんとなく、いつのまにか、
「これいいよー」とダビングされたカセットテープが回ってくる、、、
みたいな感じで。
そして、若い人は、何故かいろいろ同時に知っていて、
伝染が早く、忘れるのも早い(^◇^;)
刹那ですねー^ ^
子ども達の潜在的な「楽しむ」という素晴らしい能力に、乾杯、完敗ですね^ ^
ということで、みんなの一番の曲からの、子ども達の多様性、潜在能力のお話でした。
ありがとうございました。
今日も楽しい一日でありますように。
戸張碧月
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