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【片耳なんちょー キクチ#02】「片耳難聴」って、コンテンツとして面白いと思ったのがスタートです。
こんにちは。小野寺です。
「片耳なんちょー キクチ」さんの続きです。
どうぞ!(前回のnoteはこちら)
■なぜこの仕事を選んだの?
――― どうしてデザイナーの仕事を選んだのでしょうか。
昔から絵を描くのが好きだったので、
なにかをつくる仕事には
就きたいと思っていました。
美大に進むときは
「いちばん働き口がありそう」
と思い、美大受験予備校で
デザインコースを選んだんですけど(笑)、
予備校や大学でデザインを学ぶうち
「人のために考えて課題を解決していく」
っていうのが本質的で面白いと思って。
で、大学講師のお知り合いに
デザイン事務所の人事の方がいて、
そこでアルバイトを初めてそのまま就職、
という流れです。
■PLEASE TAGってなに?
――― NHK「あさイチ」でも取材された、「PLEASE TAG」について教えてください。
PLEASE TAGをつくったきっかけは、
「片耳なんちょー キクチ」として
大学三年生ぐらいから発信をするなかで、
どうやったら片耳難聴について
分かってもらえるかな、って
よく考えていたんですね。
で、よく考えたら世の中には
「見た目で分からなくて困っていること」
ってたくさんあるなと思って。
それを卒業制作のテーマとして
PLEASE TAGを作りました。
――― 卒業制作がNHKに取り上げられるなんて、すごいです。
「あさイチ」のきっかけは、
まず朝日新聞の全国版に載ったこと
だったと思います。
↓キクチさんが取り上げられた記事
マタニティーマークに関する記事に、
「記事についてご意見を投稿してください」
と書いてあったので、
「私は卒業制作でコレをつくっていて、
この記事に共感しました」
って送ったんです。
そしたら取材に来てくださって、
その記事のおかげでNHKの方にも
情報が届いたのかなと思います。
■どうして片耳難聴の発信を始めたの?
――― そもそも「片耳なんちょー キクチ」はどうして始めたのですか。
当時はいまよりも片耳難聴の情報が
全然なかったので伝えたかったのと、
私は片耳が聞こえずに生活する上で
「いろいろと工夫して生きているなー」
と気づいたとき、
「片耳難聴」ってコンテンツとして
面白いと思ったのがスタートですね。
――― シンプルに誰かのために、という思いもあるし、戦略的な狙いもあったのですね。
そうですね…たしかに…
「片耳難聴市場、ガラ空きだな」
と思いました…小賢しい(笑)
どうやったら片耳難聴のことが広まるか、
それを意識してやってきたんだと思います。
■学生時代に悩んだことはなに?
――― キクチさんは、中学生の頃に片耳が聞こえないことで悩むことはありましたか。
私は楽観的な性格で、傷ついても
すぐに忘れちゃうんですけど(笑)
ただ一つ思い出したのが、駅で友だちが
遠くから私の名前を呼んでくれていたとき、
聞こえてなかったんですよね。
で、後日「ねぇなんで無視したの?」
みたいに言われちゃって、
「ごめーん聞こえなかった!
別に怒ってるとかじゃないよー」
って言ったんですけど…
「こういうの面倒だなー」
って思ったりはしていましたね(笑)
――― 学生の頃の人間関係ってちょっと面倒ですよね。
ほんっっとに、おっしゃる通りで、
いま社会人になってすごく楽です。
学生の頃って毎年クラス替えがあって
新しく友だちつくらないといけないし、
そうなると
「また耳の説明しなきゃいけないのか…」
と思っていました。
【片耳なんちょー】今日はタイムリー?なお話。 出会いの季節。なんで片耳難聴をカミングアウトするのはこんなに勇気がいるのかと自分なりに考えてみました。 pic.twitter.com/AScCh0l5ZE
— 片耳なんちょー キクチ (@kkc_ayn) April 5, 2015
大人になると、
世の中にはいろんな人がいるって
わかる人が周りにいますよね。
だから片耳が聞こえないことを
人に伝えるのも、楽になっていきます。
片耳のことでコミュニケーションの壁に
ぶつかったとき、「自分はだめだー」
って思っちゃうかも知れないけど、
「いまだけだよ。大丈夫だよ」
って伝えたいです。
「大人になるまで待てないよ」って
言われたら「そうだよね」としか
言えないんですけど(笑)
(続きは明日公開!お楽しみに!)
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