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川端康成先生が好きすぎて~名言ピックアップ・片腕編~

純文学小説が大好きですが、好きな作家を聞かれたときに絶対に外さないのが川端康成先生です。

メジャーな「雪国」「伊豆の踊子」はもちろん素晴らしいですが、「眠れる美女」や「片腕」もおすすめです。こちらは晩年の作品で発想がクレイジーすぎます。同じ作家が書いた作品なのか??と思ってしまうくらい。私的に、かなりぶっ飛んでる!のですが、ページをめくる手は止まらない。
ただし、川端先生の全文名キャッチコピー節は健在すぎて、それがなんとも言えない魅力を足しおり、もうなんだかとってもセクシーな名作なのです。
「雪国」「伊豆の踊子」が、ガッキーなら、「眠れる美女」「片腕」は池脇千鶴さんって、感じです(個人的感想)。

そんなわけで、今回は「片腕」から震えるほどの名文を少しだけご紹介します。ある男が若い娘の片腕を借りて持って帰る話です。

「脆く小さい貝殻や薄く小さい花びらよりも、この爪のほうが透き通るように見える。そして、何よりも、悲劇の露と思える。娘は日ごと夜ごと、女の悲劇の美を磨くことに丹精をこめて来た」

「私の孤独が娘の爪にしたたって、悲劇の露とするのかも」

「自分…?自分ってなんだ。自分はどこにあるの?」
「自分は遠くにあるの」
「遠くの自分を求めて、人間は歩いてゆくのよ」

「窓のそとの夜は距離を失い、無現の距離につつまれていた」

                        川端康成「片腕」より

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