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【柔らかな鋼】青木野枝 光の柱 市原湖畔美術館

彫刻家、青木野枝(あおきのえ)の個展が市原湖畔美術館にて始まった。

氏の作品は東京国立近代美術館のコレクション展示室で見たのが1番印象に残っている。

2023年夏、豊島でも野外展示の作品を見つけ、なぜかホッとした。

豊島にて。鳥居の横
瀬戸内海と。

非日常な旅の空間に知った作風が現れるとホッとした。神社の脇に設置されたその作品と瀬戸内海を見てしばらくボーっとした時間は良い旅の思い出だ。


絡まっている様で整然



今回はシンプルな展示室に青木氏の大きく柔らかな雰囲気の、でも鉄の素材感はしっかり生きている彫刻達が並ぶ。

泡の様
ブクブク…


円を描きながら水の中を上昇する泡の様な。
そんなイメージが湧き上がる。


独特の捻りを加えた鎖の様な作品は鉄なのに風に靡いている様だった。

この捻りにグッとくる
窓からは湖畔



この捻りのある作品をとても気に入ったのだが、後から見に来た息子達(ダムで釣りをしていた)に「お寺の雨樋に吊り下げられたジャラジャラしたやつみたいだね!」と言われてがっかりした。正直やな。


アレだね〜と話す兄弟


コレね。うーん…確かにちょっと連想するかも。


【市原湖畔美術館について】


目の前の広場も心地よい


市原湖畔美術館は開館10周年を迎えた市原市高滝湖のそばにある美術館。
建物のシンプルさが素晴らしい。
誰の設計だろうか?と思ったら元々は湖畔にあった観光施設の建物をカワグチテイ建築計画/川口有子+鄭仁愉 が改修設計し2013年に美術館としてオープンしたとのこと。

展覧会の内容も現代美術を中心におお!というラインナップ。
カールステン・ニコライの展示までしていたとは!過去の図録が置いてあり読んだがワタリウムでの展示についてDOMMUNE(ドミューン)で語った時の文字起こしが載っていた。うわー!この図録欲しい!と思ったがバックナンバーは完売。残念!

常設品
外観
中庭



千葉県市原市は「市原アートミックス」などここ10年でアートイベントで都市名を聞く様になった。
小湊鐵道 飯給駅(いたぶえき)脇の藤本壮介氏設計の「世界一大きなトイレ」は結構著名なのでは。

私は千葉で生まれ千葉市と市原市の境目、茂原街道沿いで幼少期を過ごした。
日常の買い物は市原市のスーパーへ行っていて市原といえば忠実屋、若宮団地、菊間団地、労災病院、小湊鐵道、うなぎの八幡屋…そういうイメージの場所だった。
それが今では素晴らしい美術館を持つ自治体になっていることがとても嬉しい。

湖畔にはらーめん屋台が。良いなぁ。

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