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からだの歪み、どうしたら

日々、身体に携わることをしていると、

「からだの歪みが気になる」
「背骨が歪んでいる」
「骨盤が歪んでいる」
「脚が歪んでいる」

などの相談をお受けすることも多々。

メディアでも、左右の非対称を対称にすることに着目した方法をよく紹介しています。からだが歪んでいるのってダメなの?左右対称じゃないといけないの?そこを少し見ていきましょう。

左右差や歪みがあるのはダメなのか?

実は、私たちは歪んでいるのが普通。歪んでいると言うから響きが良くないのかもしれません。左右差があって普通、と言うといいでしょうか。ほんとのところ、左右同じではないどころか、骨の形一つ取ったって、それぞれ違います

よく言われるけど、内臓だって非対称ですし、左右同じようについている筋肉だって、使い方によって左右差はあります。郷ひろみさんのように、“長年右手を利き手として使ってきたから、これからはずっと左手に変えよう!”とかしない限り、左右差はあって当然です。

改善すべき左右差や歪みとは?

ただ、差や歪みが大きすぎることによって、動きを制限されたり、痛みを生み出しているのであれば差を少なくしていくことは大切。ここは、私がしているロルフィング®︎というワークの中でのキーポイントです。

ロルフィングは決して、外から見た形(姿勢とか)をどうこうしようというわけではなく、身体がどうなれば動きの制限や痛みが緩和されていくのかに着目していきます。その結果として、外から見たバランスが改善していることは多かったりします。

それでも左右差やゆがみが気になる!どうしたら?

左右差やゆがみの原因が事故や怪我や病気であれば別ですが、多くの場合、原因は日々の使い方の癖や趣味などの行動の積み重ねです。

そのため、もし骨格や筋などをただただ誰かに整えてもらうだけで、使い方や行動が変わらなければ、また左右差は出てきます。大方。必ず。

マッサージを受けても受けても、どうにもならない、という時は、そういうことです(自己体験談)。

なので、左右差があるポジションを正すこと自体は悪いことではないのですが、どんな癖によってその左右差が作られているのかという謎を解き明かしていくのが大切です。

そんな謎解きをするのが、わたしがロルフィングが好きな理由の一つです。クライアントと一緒に、身体の調整もしつつ、謎を解明していくことで、クライアント本人が居心地の良い身体を継続していくことができます。

生きている限り左右差がある

私たちは標本ではありません。静止して飾られる物であれば左右対称であることを美とすることもあるかもしれません。けど、ヒトって動くもの。動くことで生命が繋がれていく。呼吸も、歩くことも、目を動かすことであっても。

生まれながらに個人差があり、そこから身体の使い方によって個人差は広がります。

右利き、左利き、利き足が右、利き足が左、いつもソファに丸まって座る、家にあるテレビを見る時いつも顔を右に向けている、仕事場のパソコン画面がちょっと低い、使っている椅子や机が体にあってない、スポーツをしている、絵を描く、演奏する、、、、(スポーツなどは基本的に癖の温床です。痛みが出ないように使い方に気をつけながら、楽しさがあるならやればいいんです!)

それこそ、呼吸や歩行含め、全ての動きに癖があると言っても過言ではありません。身体の形も、筋肉のバランスも、靭帯の強度も、骨の形も、その使い方の癖に大きく影響されていくんです。

動いている限り、左右差なんてなくならないと思ってて良いと思います。そして、左右差は先述したように、動きの制限や痛みに繋がっていないのであれば、大きく気にする必要もありません。逆にわたしは、「左右対称だと痛みが出る」とも聞いたことがあるし、「歪みのある場所はパワーを生み出す場所でもあるんだ」とも聞いたことがあり、ウサイン・ボルト選手が側弯症だと知ったときには妙に納得したものです。

最後に

左右差はあっていい。歪みはあっていい。ただ、それが楽しく人生を送る妨げになっているのであれば、改善策を見つける必要があります。外見的な形が気になるのもわかります。けど、形だけを取り繕っても、あくまで取り繕っているだけである認識が大切。一時的な物だし、ひょっとしたら、ちょっと動くだけで失ってしまうこともあるかもしれません。

身体の不必要な緊張がとれて、心地良く動けるようになったとき、結果として見た目の左右差も改善されていたりすることもあったりします。

動きにくい、痛みがある、そこまでいかずとも違和感がある。そんな時には、その原因を探し、思い当たらなければ大方日常の癖が原因なので、自分で意識してみたり、プロに謎解きをお願いしてみてください。

生きているとは動いていること。動いていればそれなりに癖が生まれること。ゆがみは誰にでもあり、怖いものではありません。それだけでも知ってもらえたら嬉しいです。

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