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【うるま市×N高】生徒たちの成長が目に見えるようになったオンライン授業を紹介!

昨年度に引き続き、今年も実施中の沖縄県うるま市ICTの取り組み。前回の記事では、約1ヶ月間の休校期間を経て、部活や授業再開に向けて行った3つのことをご紹介しました。

度重なる緊急事態宣言の延長によるスケジュールの変更に振り回されながらも、先生方やスタッフが一丸となり、活動方法を試行錯誤、改善しながら授業回数を重ねていきました。はじめは、突然始まった「ICT授業」に戸惑いを見せていた生徒たちも、だんだんと成長や変化が目に見えてあらわれるようになりました。
今回の記事では、授業を通して生徒たちにあらわれた変化と、そのきっかけを3点ご紹介します。

1. チャットを通してのコミュニケーション

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一番最初に見られた大きな変化は、zoomのチャット機能を使って、生徒たちが発言するようになったことです。

「自分の意見を表現すること」が苦手/得意、そもそも「タイピング」が苦手/得意というように、生徒たちの発言量には大きな差がありました。

そこで、授業内のコンテンツにおいて、チャットでの発言を促すような大喜利大会やクイズなどを実施しました。ゲーム感覚でチャット機能を使うことによって、チャットで発言する機会を増やしました。

また、発言が苦手な子に対しては、各ファシリテーターが意見を引き出すような一声をかける、タイピングが苦手な子には、担任の先生がそばについてサポートする、などのアプローチをとりました。

それによって、毎回限られた子だけが発言していた授業初期に比べ、現在は、ほとんど全員がチャット機能で発言ができるようになりました!

2. 相手を思いやる雰囲気づくり

チャットを通してのコミュニケーションが積極的に行われるようになってから、次に生徒たちにあらわれた変化は、グループワークにおいて、相手を思いやる雰囲気をつくることです。

とある日の授業で、「グループワークをしていく上で大切なことは何か」について話し合いました。どういう雰囲気だと発言しやすいのか、逆にどういう雰囲気だと話しずらいのか、みんなで意見を出し合いました。

生徒たちからは、

「相手を否定しない」

「聞くときに相槌をうつなどのリアクションをとる」

「ゆっくりでもしっかり発言する」

など、お互いを思いやる言葉が次々と出てきました。

これは、生徒たち各々が授業でのグループワークを重ねるにつれ感じた、お互いへの思いやりを生徒たち自身の言葉で表現してくれたのではないでしょうか。グループワークをしていく上で大切なことは何かみんなで話したことで、「相手を思いやった雰囲気をみんなでつくる」ことの大切さを実感していたように感じます。

3. 感じたことを素直に言葉にする

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チャット機能でのコミュニケーション、お互いが意見を出しやすい・居心地のいい雰囲気づくりを意識できるようになったとき、その次に生徒たちにあらわれた変化は、授業初期に比べ、自分の感じたことを素直に言葉にすることがスムーズにできるようになったことです。

「五感フィールドワーク」という五感を研ぎ澄ませるワークを通じて、それぞれが五感で感じる日常の音や匂い、景色などを伝え合いました。

このワークを通じて、自分たちが感じることは自由で、正解/不正解はないということ、そして、相手の意見を受け入れ、自分の意見を伝えることの大切さを体感している様子が見られました。

否定されない環境、聞いてもらえる環境、そういった環境づくりが、お互いの意見や五感をさらに引き出してくれるのではないかと感じました。

おわりに

今回の記事では、授業を通して生徒たちに現れた変化と、そのきっかけとなった授業内容をご紹介しました。あたふたした時も何度かありましたが、今では、授業初期と見違えるほどに、生徒たちはチャット上でのやり取りや、音声でのやり取りを通してお互いの意見を交わせるようになりました。
ですが、この夏休みで少しの間ですが期間があいてしまうため、夏休み明けにはまた少し、生徒間の距離があいてしまっているかもしれません。
その空いてしまった時間と距離を埋めるように、夏休み明けはまた気合を入れ直して、授業と部活を楽しんでいけたらなと思います!

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