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webリリース記念ライブ配信vol.3「マイプロジェクトがベース!〜県立高校でのプロジェクト型の学びへのシフトの挑戦と奮闘〜」開催実施レポート

先日弊社の公式ホームページリリース記念といたしまして、ライブ配信を三回に分けて行いました!第三回目、今回もHPだけでは伝えきれない質感や、現在進行形だからこそ伝えられる現場の声をプロジェクトのパートナーさんと共にお届けしました。

第三回目は、沖縄県立宜野湾高等学校 輿座秀哲先生をお迎えし、プロジェクトのあれこれをお話ししていただきました!

宜野湾高校では今年度から総合的な探究学習に取り組み、1・2学年の全12クラス約480名の生徒と共にマイプロジェクトをスタートしました。自らの中にある興味関心を深掘りしながら作り上げていくマイプロジェクトですが、公立校で2学年という規模ということもあり様々な難しさを感じながらも、少しずつ着実に前進しています。

宜野湾高校の総合的な探求の時間

目指す段階は「子ども主導の活動」、「子ども主導の活動に大人も巻き込む」を目標としています。マインドセットし自走するというのがポイントで、宜野湾高校では「与えられた役割の内容を認識した上での参画」は充分実践できるのですが、「子ども主導の活動に大人も巻き込む」に引き上げていきたいと思っています。

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2020年からインターンシップを取りやめ、生徒の興味関心に基づく地域での探求にしました。加えて、SDGsも紐づけられたら良いなと思ってはいますが、あくまでも生徒の興味関心が一番のポイントです。

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方向性としては、①生徒の興味関心に基づくもの、②自由テーマ、③課題解決型学習(PBL)であること、④テーマ設定・研究過程で地域・SDGsと関連づけるの四つです。

先生の変化

六回目までの授業はオンデマンドで取り組んでいたこともあり進みづらかったのですが、十一回目〜十八回目の授業にかけて変化が見え始めました。生徒もそうですが、特に先生方のマインドの変化を感じました。

今までrokuyouが取り組んできたPBL/SELとの大きな違いとして先生方に研修ゼロで始めなければならなかったところがかなり大きなチャレンジではありました。そこは一番初めに試行錯誤しながら始めてみたのですが、SELの要素、土台となる部分や先生方の中にプロジェクト型の学びの体感値が少ない中でのオンデマンドで進めていくのは先生方への伝え方がとても難しかったです。

事前に輿座先生がつくってくださっていた流れ表で関わる先生が何をするか見える化され、加えてrokuyouが流れ表には載せきれていない細やかな生徒との関わりを明確に先生にお願いすることによって、先生方の背中を押すことに繋がり、ファシリテート能力の向上や生徒の前のめり感が加速したのではないかと思います。

もう一つの工夫は、先生に向けた研修的な要素と生徒に向けたコンテンツを同時に走らせました。例えばブレストをする際にデモンストレーションを行い、生徒に見せるだけではなく先生にも見せるなど、これが良かったなと思います。

生徒の変化・成長

外での取り組みに参加することは今までなかったのですが、そういったところにも手をあげる生徒や市役所に聞き取り調査に行ったりしている生徒もいます。興味関心を持って取り組もうとする姿が見えてきたり、生徒の道が広がっているのではないかと思います。プロジェクトにロックオンされる生徒が生まれてきています。

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will/can/needのワークシートをうめている状況

当初スタートした段階でwill/can/needを用いて自分の興味関心を出してみようという際には全然出しきれなかったのですが、今は結構な割合で自分がやりたいことを表現できるようになったことや、仲間とシェアすることが苦手な生徒が多かったのですが、自分の思っていることを口に出してシェアするという雰囲気も出てきていて成長を感じています。

SELの大事な観点

SELのベースは、あなた自身が感じていることを素直に共有してもそれに対して誰もジャッジしないよということです。

SELとは、Social Emotional Learning(ソーシャル エモーショナル ラーニング)で、日本語では「社会性・情動の教育」のこと。SELは、「自尊感情」と「対人関係能力」の育成を目的とする、科学的根拠に基づく教育アプローチ。

今回、宜野湾高校でもSELのベースを忍び込ませることができ、それが先生方にも伝播したのではないかと感じています。

生徒の興味関心のあることに対してなぜそれが好きなのか、どんなところに熱中しているのか素直にのかってそれを引き出していくアプローチを先生方もしていただけるようになったと思いますし、私たちrokuyouでも徹底できたのではないかと思います。生徒感でもそういったコミュニケーションが生まれ始めているグループもいくつかみています。

出てきた意見に対してこっちの方が良いよと別の意見を出すのではなく、出てきた意見をみんなでどのように良くできるかのアイディアを出していく空気感をつくるためのワークやコミュニケーションを取れたことがベースになっているのではないかと思います。

SELが土台となって生徒たちが動き出す、逆に土台がないとチームとしてやりづらい、誰かからのやらされ感が出てしまって本当の自分のワクワクする心動くプロジェクトをつくりづらいなど、そういった意味でSELの土台は結構意味があるなと私たちもやりながら検証できている感覚があります。

最後に

開催実施レポート三回目も最後までお読みいただきありがとうございました!まだまだ私たちの挑戦も、生徒たちの挑戦も続くのですが、生徒たちの発表が一月にあるのでまたそこを経ての私たちの学びも発信できたらなと思っています。

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