マイベストソング
私が高校生になった頃、中島みゆきさんがデビューした。
そして私は、みゆきさんが同じ時代を生きていてくれてよかった、と心から思っている一人である。
といっても、ずっと寄り添ってファンを続けてきたわけではない。
たとえば育児に明け暮れた時代、たとえば仕事に明け暮れた時代、私には音楽を聴く時間も余裕もなかった。
けれど、不思議と人生の節目節目に彼女と再会し、私は20年分とか15年分とかを取り戻すかのように集中的に聞いて、泣かされたり励まされたりして、その続きを生きてきた。
昔のDVDなどに手を出すようになったのも最近のことである。
だから、そんなに詳しいかといえばちょっと怪しいのだけれど、彼女には有名な曲がたくさんあるから、今日は少しだけマニアックな選曲にした。
「背広の下のロックンロール」
私の一番好きなライブが収録されたDVDのタイトルが「歌旅」である。
彼女の50代くらいに行われたツアーのライブで選曲も素晴らしく、完成度の高い作品だと思う。
何度見ても泣いて笑って、いろいろ思い出して忙しい。
「歌旅」のアンコールのラストに歌われたのが「背広の下のロックンロール」だった。
彼女の笑顔と総立ちになっている観客で幕を閉じる。
そこに居合わせた人たちを本当にうらやましく思う。
最後をみんなにエールを送る曲で締めくくり、笑顔で去っていく彼女の姿が何とも潔い。
私はライブから10年も経ってからDVDで知ったから、生で見ることはかなわなかったけど・・・
「永遠の嘘をついてくれ」
それから、私は一度でいいから、生のライブを見ておきたいと思うようになった。
彼女の年齢を考えれば、昨年の暮れからはじまったラストツアー「結果オーライ」が、最後のチャンスかな、と思ったので、チケット欲しさにファンクラブに入ってみたけれど、抽選で外れてしまい夢はかなわなかった。
そこにコロナが追い打ちをかけて、予定されていたコンサートも途中からすべて中止になってしまった。
おそらくDVDの制作は予定されていたと思うけれど、収録をする前にコロナで中止になってしまったのだろうか。
結局、私は、このコンサートを見ることができなかった。
ただ、コンサートで歌われた楽曲のリストをWebで見ることはできた。
そして、今回のラストが「永遠の嘘をついてくれ」であったことを知った。
まじか!
最後のコンサートの、最後の曲が、これか!
みたかったなぁ・・・
この曲は、彼女が吉田拓郎のために書いた楽曲で、当時引退まで考えていた拓郎を空港までタクシーで追って行って、渡したといわれている。
この曲で拓郎はカムバックを果たした。
YouTubeで、2人が並んで、あの「つま恋」で、この曲を歌っている姿を、今も見ることができる。(正確に言うと、消されてはまた蘇るので、見られたり見られなかったりする)
今回おすすめは2曲、YouTubeで、ぜひどうぞ!
(公式ではないので、YouTubeは曲目で検索してみてください)
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