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子供に勉強させる魔法の方法?-ナッジ理論を実践してみた-

ご褒美主義の限界

「朝起きて、そろタッチやったらお菓子買ってくれる?」

最近の我が子の口癖である。何かにつけてご褒美を用意した結果、学習をすると見返りが貰えると期待するようになってしまっている。特に最近では、これまで習慣化していた朝のそろタッチ学習がご褒美のお菓子、ゲームなしには続かなくなっている。

我が家のご褒美主義は、その弊害は意識しながらも、あの東大王の伊沢さんが受けた教育方針を参考に続けてきた経緯がある。曰く、勉強ができるようになったきっかけは、父親からの「成績で10人抜いたら1人あたり1000円あげる」という言葉だったらしい。そして井沢さん曰く「きっかけが習慣になって、習慣が楽しくなった」と。

伊沢さんのようにご褒美をきっかけに学習に楽しみを見出してほしいと考えてのことだったが、そう上手くはかないらしい。結局のところ、学習するのは自分自身のためとどこかで気づいてほしいが、幼児、低学年の子に理解できるはずもない。だからと言って学習を強制することもしたくない。

迷った挙句、ご褒美でもない、強制でもない、第3の方法、ナッジ理論を用いて朝のそろタッチ学習の習慣を取り戻すことを試みた。

ナッジ理論とは何か?

強制ではなくて、自発的に子供達のそろタッチ学習を後押しすることができればどんなに良いだろう。最近、感染症対策でも用いられているナッジ理論が使えるのではと考えた。

ナッジ(nudge)とは、直訳すると「ひじで軽く突く」という意味です。行動経済学や行動科学分野において、「人々が強制によってではなく、自発的により良い行動を選択するように促す仕掛けや手法」を示す用語として用いられています。

例えば、消毒液の前に矢印が示されていることがある。矢印に従って、自然と消毒液の前に立ち、消毒をしたのではないだろうか。あるいは、スーパーのレジなどの行列ができる場所で、テープで立ち位置が示されていることもあるだろう。消毒するかどうかや立ち位置の自由を残しながら、社会的に望ましい行動が矢印や表記によって促進される。

つまり、ナッジとは「良い選択をそっと自然に後押しする方法」である。

教育業界でも活用されており、そろタッチでの記録のお化けマーク、カールキングマークや、教室でのファシリテーターの声がけもこれにあたるだろう。

家でどのような取り組みをしたか?

朝起きてそろタッチをするという選択を自然に後押しするために、どうすれば良いか。必死に知恵を振り絞って至って真面目に考えた作戦がこの2つ。

①起きてすぐカール君作戦
カール君の絵を2段ベッドの天井、トイレに貼り、起きるとすぐに視覚的にそろタッチを意識させる。

②そろタッチで目覚まし
目覚まし時計がわりにiPadから流れるそろタッチの音楽で起こして、起きた瞬間に聴覚的にそろタッチを意識させる。

繰り返しだが、極めて真面目に考えた取り組みである。

子供に起こった変化とは?

数日試してみたが、まず、①の天井、トイレにカール君の絵は、寝ぼけていて見ていない。しかし、②のそろタッチで目覚ましに関しては、一定の効果があったようだ。私がセットしたそろタッチの音に反応し、なんと、起きてそのまま、そろタッチ学習を始めた日もあった。

しかし、妻からごもっともな意見が。。

「その目覚まし作戦って、無理やり起こして強制しているのと何が違うの?」

薄々感じていたが、決して純粋な「ナッジ」とは言えないようだ。。

それならばと、子供達のベッドから、紙で作った何個かの矢印をリビングに置いてあるiPadへと誘導してと。。矢印を作る前に「やめとけ」と妻に止められた。。

魔法の方法を探す旅は続く。。

そろタッチ公式HP: https://www.sorotouch.jp/

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