決定打は、誰も打ってくれない。
わたしは長年「自分は何者か」が分からずにいた。「何か違う、みんなとは違う」それだけは確かで、話せば話すほど、考えれば考えるほど違和感だけが残る。なのにどこまで行っても私の中に「揺るぎないもの」は見当たらなかった。
それは争いようのない絶対的な確信。わたしのゲイやバイの知り合いみんなそういうものを自身の中に持っていた。自分のセクシャリティについて思春期の頃に気付き、疑いなくその答えに自信を持っていた。わたしにはそれが無かったので、自分は普通ではないけれどセクシャルマイノリティ