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2035年食料危機について 2/19

死に際について書こうとしたら眠くなったので別のはなしを。
(毎日更新を1日目で脱線したことには触れないことにする)

ググるの次の話。検索すれば植林に繋がるECOSIA

https://forbesjapan.com/articles/detail/39511

グーグルやヤフーが検索エンジンの主流となって久しいが、
今世界で「ECOSIA」という検索エンジンが着々と注目を集めつつあるそう。

検索するだけで植林に貢献でき、手軽で持続可能なエコ活動に繋がる。Chromeに追加できる他、アプリは500万ダウンロードを突破している。
そして、グーグルやヤフーと同様に無料で検索が可能。広告利益の80%が植林・森林再生活動を行う非営利団体への寄付に充てられる仕組みだそう。

個人的には植林は問題解決的ではないと批判的感情もあるが、
新たなコンセプトが現れることは、既存で定型化したサービスの在り方を問い直すきっかけになるので、そういう意味で新しい概念の創出・問題提起は非常に価値があると思う。
ただ、巷でよく言われる「破壊的イノベーション」は、ただ自己利益追求的で、破壊した人々の暮らしへの配慮に欠けすぎているのでそれ自体が社会問題的なので、そういった点も踏まえて、

「新しい概念・サービスが現れること」への評価と、
それが「既存の概念・サービス・人々の生活を壊すこと」への評価は別で捉え、採用もそれらを踏まえてなされるべきだと常々思う。
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食糧自給率が現状のままであれば、2035年に食糧危機が生じる。

先日2021年2月7日に、NHKが2050年頃に食料を求める暴動が起きるほどの食糧危機の危険性に警鐘を鳴らしていた。
 しかし、危機は2050年よりも早くに訪れそうだという話。

現状の趨勢が続くと、最悪の場合、2035年の日本の実質的な食料自給率が、コメでも11%、青果物や畜産では1~4%に低下する可能性を示唆されている。

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このような状態で、今後感染症や気候変動に伴う災害(干ばつ、豪雨、熱波、気温上昇、台風)が起こり、サプライチェーンの寸断が生じると、日本は生産された食料やその基になる種、畜産の飼料も海外から輸入できなくなり、日本人の多くは食料を手に入れられなくなる。つまり、2035年時点で、日本は飢餓に直面することになる。

国は規模拡大支援政策を追求し、農業・畜産でも超大規模経営はそれなりに増えたが、それ以外の廃業の増加をもたらし、全体の平均規模は拡大しても、やめた農家の減産をカバーしきれず、総生産の減少と地域の限界集落化が止まらない段階に入っている。

それに加えて、飼料の海外依存度を考慮すると、
牛肉(豚肉、鶏卵)の自給率は現状でも11%(6%、12%)、このままだと、2035年には4%(1%、2%)と、信じがたい水準に陥る。さらに付け加えると、鶏のヒナはほぼ100%海外依存なので、それを考慮すると、実は鶏卵の自給率はすでに0%という深刻な事態である。

現状は80%の国産率の野菜も、90%という種の海外依存度を考慮すると、自給率は現状でも8%、2035年には3%と、信じがたい低水準に陥る可能性がある。コメも含めて、「種は企業の儲けの源」として種の海外依存度の上昇につながる一連の制度変更(種子法廃止→農業競争力強化支援法→種苗法改定→農産物検査法改定)が行われているため、野菜で生じた種の海外依存度の高まりがコメや果樹でも起こる可能性がある。

コメは大幅な供給減少にもかかわらず、それを上回る需要減でまだ余るかと思われるが、最悪の場合、野菜と同様に、仮に種採りの90%が海外圃場で行われるようになった場合、物流が止まってしまえば、コメの自給率も11%にしかならない。果樹では、同様の計算で、3%にしかならない。

つまり、日本の地域の崩壊と国民の飢餓の危機は、2050年よりも、もっと前に顕在化する可能性がある。

私たちの国は、資本効率を追い求めてきた結果、
非常に脆弱な社会を創り上げてしまい、その負の帰結は資本を持たない人に降りかかることになる。

資本収益率ではなく、この社会がどうあるべきか、どうすればより多くの人が豊かな生活を送れるかによって意思決定がなされる社会にしなければならない。

https://www.jacom.or.jp/column/2021/02/210218-49560.php

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「褒める」という行為が生み出す上下関係

褒めると認めるは異なるという話を聞いた。

「褒める」は上下関係を生み、「承認する」は対等の関係を生む。

そこで有効なのがIメッセージとYouメッセージ。

褒める「Youメッセージ」
「あなたはすごいね、よくやった」
→褒められたい、またやろう。
=褒めてもらえなかったらやめてしまう。という帰結を生む。
つまり、外発的な行動しか生み出さない。

認める「Iメッセージ」
「あなたのおかげで私は嬉しい、良かった、助かった、楽しいな」→喜んでくれた
→相手がそう感じてくれるなら自分はもっとこうしよう。
つまり、内発的動機による行動を誘発することができ、この場合、外的条件に左右されず、上下的関係性も生じていない。

人に何かを伝えるときには、「自分を主語」にして話すことで、
相手に自発的創発を促すことができる。

親が子供を叱る時も、「〇〇しなさい!」「なんで〇〇なの!」ではなく、「~してくれないと、私は少し悲しいな。」「~してくれたらすごい嬉しいな!」とか言われたらむしろやりたくなるよなあと。
いつか活かせるといいと思う。

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気候変動とサバクトビバッタ
危機は2021年にも継続。

2020年から猛威を奮っているサバクトビバッタによる被害。

喪失した穀物は推定270万tで、被害額に換算すると8億米ドル。1,800万人分の食糧が失われた形となる。これにより、東アフリカや中東では、飢餓人口が3,500万人を突破している。

そしてサバクトビバッタの繁殖はまだ収束していない。
サイクロン、洪水、豪雨など気候変動の影響でサバクトビバッタの繁殖に適した条件が揃いやすくなり、大規模な産卵が続いているそう。

2020年のサバクトビバッタ蝗害対策で、各国からの支援金は2億米ドルを超えている。監視や対策では1,500人が訓練を受け、現場に展開。殺虫剤散布機を搭載した車両110台と、航空機20機も現場で活動を展開している。

このような状況は、本来気候条件が極端に変化しておらず、生態系の自浄作用が働いていた場合には起こりにくい事象のはずだ。

しかし、先進国の高負荷なライフスタイルのツケとして、途上国・新興国の人々の生活を飢餓・貧困へ変えている。

生態系による問題は、それだけを見るとただのバッタの大量発生に捉えられてしまうが、一つの事象は常にあらゆる事象の連関の中で生じており、私たちの生活習慣(食生活や移動手段)が遠く離れた地域の人々に、生態系に影響を与えてしまっている。

私たちは、日常のすべての事象が、他のすべての事象に関係していることを意識し、そこに負の帰結を生まないような選択をしていけるようにしなければならない。

そのためには、まずその事実を知ること。関心を持つこと。

そして、その帰結を見える化し、意思決定に反映できるような環境を整備していくことが求められるだろう。

不必要な効率化に技術を注ぐのではなく、社会的に必要な領域に技術が用いられるようになることを願いたい。


https://sustainablejapan.jp/2020/12/30/fao-desert-locust-pest/57442

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