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ロボモフ
2019年5月23日 05:12
ゴール前に入ったクロスに激しく競り合いにいくリベロは殺し屋の異名を持つ。激しく肩をぶつけると相手の巨体が吹っ飛んだ。マイボールにするとボランチを経由して左右に小気味よくパスが回る。敵がチェックに来ても、常に複数の選択肢を用意して奪われない。 華麗なパス回しにスタジアムが沸く。 司令塔はテクニックに優れた10番。 重心と反対に突然加速して敵を欺く。視線を右に送りながら逆サイドにパスが出る。
2019年5月22日 06:10
「どうして来たの?」「……」「もう来ないでください」「はい。わかりました」約束の期限は10分私は急いでキーボードを走らせるもうすぐ猫の邪魔師が帰ってくる結末を急がねばならないのは途切れた話の続きが書けないから猫と約束を交わす時猫以前の話は忘れてしまう私たちは 忘れ物同士
2019年5月20日 09:53
昔むかしあるところにおじいさんがいたのだけれど、今はいませんでした。「御免ください」 旅人はおじいさんの家をたずねました。「おじいさんは今はいないよ」 と奥から若者が出てきました。「おじいさんには世話になってね」 と言う若者は他の惑星から来た凄い男でした。「今まで数え切れないほど地球のピンチを救ってきたし、人々から感謝もされてきたけれど」 若者はもう十分だという顔で、空になった缶
2019年5月20日 08:39
「今日こそはいい湯をもらおう」 食パンの陰に隠れながら猫は誓う。 竹輪、大根、玉子、こんにゃく、はんぺん。そして、いよいよ出番か。「入ります!」 流れに乗って猫は鍋の縁に手をかけた。「君ちょっと!」 店長が猫の手に待ったをかける。「入れてくださーい」「だめだめ。ここは君みたいなものの来るとこじゃない」 さあ、帰った帰った。猫は門前払いだ。店長の見張りは手強い。今日は相手が悪かった