042「恋をする」
恋をする。
しなければならぬと感じて。
無差別に恋をする。
恋をするために、
恋を感じて、
差別は、
しなければならぬと感じて。
ゆるされざる相手が、
する恋は、
無差別に、
差別的と断じて、
ゆるされざる相手に、
自らが差別されるために、
うつくしい差別のために恋をするのだと感じて。
みだりに、
ゆるされざる恋の相手を差別的に断じなければならぬと感じて、
差別のうつくしいために、
みだりに、
自らが、恋をする。
そうして、差別のために単純化された恋に、
単純化された相手のほそい手を感じて。
断じて、
ひきずりまわして、
みだりに、
うつくしい相手と感じて、
無差別に、
ひきずりまわさなければならぬ恋をして、
恋をするのだと何の変哲もない相手を差別的に断じて、
恋は、
無差別をしなければならぬと、
自らを断じて。
断じなければならぬと感じて、
相手のほそい手を、
凶暴に感じて。
相手が、
無差別に恋をして、
自らをうつくしく単純化して、
静寂のなかで、
凶暴にひきずりまわして、
差別に恋をする醜いわたしの手を感じて、
みだりに、
ゆるされざる無差別な恋に恋をして、
断じて、
なんの変哲もない恋をひきずりまわすほそい手に恋をして。
単純化された差別を差別的な無差別と断じて、
断じて、
断じて、
断じて、
相手の差別的無差別によりそって、
断じなければならぬと感じて、
うつくしい恋をしなければならぬと感じる遠すぎる静寂のなかで、
みだりに、
凶暴な、恋をする。
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