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旅行業の計画書記載例から見る持続化補助金の採択ポイント③

 「御社のウリは何ですか」と小規模事業者に質問をした時に、明確な内容を即答できる方は多くない印象を持っています。

 小規模事業者の経営者は日々、現場で仕事に追われる方が多いと思いますが、ふと立ち止まって「なぜお客様は自社を利用するのだろうか」「当社が競合よりも優れている点は何なのだろうか」と考えることは、今後の有効な戦略立案に役立つことが期待できます。

 なぜなら、強みの活用は小規模事業者がとるべき戦略の王道であるからです。そこで、補助金申請のための計画書づくりを通じて、自社の強みを認識し、今後の事業展開を検討することも重要なのではないでしょうか。

 これらを踏まえて今回は、下記サイトからダウンロードできる旅行業の計画書をもとに<経営計画>「3.自社や自社の提供する商品・サービスの強み」の書き方を見ていきます。

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 なお、当コラムの内容は2022年6月12日現在の情報に基づいています。また、今回見ていく経営計画内「3.自社や自社の提供する商品・サービスの強み」の記載例は以下となっており、弊社が加筆した下線や吹き出し部分を採択を引き寄せるポイントとして以降で解説していきます。

1.旅行業の計画書記載例から見る持続化補助金の採択ポイントPart3

旅行業の計画書記載例から見る持続化補助金の採択ポイントPart3(1)外部環境の変化を踏まえる

 コロナ禍で需要が膨らんだものに、Zoomなどのオンラインミーティングツールがあります。コロナ前はオンラインミーティングツールのノウハウがあることを強みと認識するケースは多くなかったと思いますが、コロナ禍でそれが確固たる強みとなりました。

 このように、外部環境の変化によって強みも変化するわけですが、上図記載例では「団体の規模が縮小するにつれ利用するバスのサイズダウンも予想される」(黒線部分)という外部環境の変化が述べられており、それに基づく強みが記載されています。

 このような外部環境に関しては「2.顧客ニーズと市場の動向」に記載はするわけですが、直接的に自社の強みと関連するものについては、今回見ている「3.自社や自社の提供する商品・サービスの強み」欄にも、該当する強みと一緒に記載することで、内容が分かりやすくなるため、説得力がより高まると言えるでしょう。

旅行業の計画書記載例から見る持続化補助金の採択ポイントPart3(2)強みの要因を記載する

 主張に対して根拠を示すことで説得力向上が期待できます。上図記載例では、企画力という強みの根拠として「小型バスに特化した小団体旅行の運行を開始以降、大型バスでは訪問できない観光地や飲食店を探索し顧客や地元の方々から穴場の情報を得ている」(赤線部分)という記述があります。

 単に「企画力がある」と記載するのではなく、このように強みの要因を示して、説得力を高めていることも採択を引き寄せるポイントのひとつと言えるでしょう。

旅行業の計画書記載例から見る持続化補助金の採択ポイントPart3(3)モットーも強みとなり得る

 信念がある人とない人を比べると、それがある人の方が力強さを感じさせるものです。同様に事業者としてモットーがあることは強みとして取り上げることが可能です。ただし、そのモットーが多くの方に共感いただけることや、競合他社のモットーと差別性があることは言うまでもありません。

 上図記載例では「顧客との人間関係を育むことを第一に心がけている」(青線部分)という記述があり、これが同社のモットーであることが読み取れます。

 今回のコラムでは、小規模事業者持続化補助金の申請時に作成する<経営計画>「3.自社や自社の提供する商品・サービスの強み」の書き方におけるポイントとして、(1)外部環境の変化を踏まえる、(2)強みの要因を記載する、(3)モットーも強みとなり得る、を述べました。

 次回のコラムでは<経営計画>「4.経営方針・目標と今後のプラン」を見ていきます。

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