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ほのぼのした思い出~「ブレックファスト・クラブ」

誰もが通ってくる、ティーンズの時代。
振り返ってみると、楽しいことも嫌なこともあったなぁ。もやもやしていたなぁ。
そんな漠然とした思いだけは、大人になっても抱え続けるのであるが、大人になってからそれを表現するのはなかなか難しいと思う。
今回は、そんな映画。1985年公開「ブレックファスト・クラブ」

青春の悩み、というのをなんとか言語化・視覚化した作品である。
一部支離滅裂な展開もあるのだが、それこそ言葉にならないもやもやを表しているのかもしれない。

一言で言えば、こうありたい・こうであるという自分と、他者から見られる自分との葛藤、となろうか。
スポーツマン、優等生、人気者、フシギちゃん、不良という、どの学級にもいそうな生徒たち。みな同じような葛藤を抱え、笑い、怒り、涙している。

しかし、これはあまりにステレオタイプすぎやしないか。
すでにオトナ目線での”青春像”にも思える。
当のハイティーンが見たらなんと思うだろうか。
「こんなのじゃない、わかっていない」
そう言うのではないだろうか。

でもそんなティーンも長じてくると、みなこのように捉えるようになるのではないかと思う。不思議なことに。

青春時代が夢なんて
あとからほのぼの思うもの
青春時代の真ん中は
胸にとげさすものばかり

阿久悠はこう言っている。
「あとからほのぼの」思うだけの大人には、リアルタイムで葛藤するティーンの痛みは、きっとわかり得ないのだろう。

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