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(読書)海外の人から「日本人は臭い」と思われているらしい。

おはようございます!

今日はこちらの本です。

『腸と森の「土」を育てる』、の本の方を読みたかったのですが、著者の別の1冊を手に取ったところ、とても面白かったのでご紹介します。

コロナが終わり、インバウンドが盛んな日本ですが、私も海外生活を経て思っていたことを説明してくれたため、とても勉強になりました。

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日本人は世界の人から「臭い」と思われている


地球と人の健康を一体と考える、「プラネタリーヘルス」を提唱する医者である著者。

多くの日本人は「外国人の方が体臭がある」と思っている一方、2015年の調査では

在日外国人の約7割が『日本人の口臭にガッカリした経験』があり、オーラルケアをもっと徹底してほしい」と思っているようす。

オーラルケアコンソーシアムという団体(協賛はロッテ)が調査した内容でありながら、海外生活を経て帰国してみて、同じ感想を持っていました。

腋臭や体臭は外国でも感じることはあっても、口臭は圧倒的に日本の人の方が多いイメージでした。

「国民性が心配性な人が多くて、胃が悪い人が多いからかな?」と思っていました。

こちらの本ではその理由や対処法などがかなり細かく書かれています。

理由は、日本人の35歳以上の約8割は歯周病であるのに、自分は歯周病ではないと思い込んでいるため、口臭に気付いていない

普段から汗をかかなかったり、ストレスや生活習慣病、予防のためのオーラルケア(病院へ予防のために通うことも含む)をしていないので、口が臭いのに、意識が低い。

歯が痛くならないと歯医者に行かないマインドセットが問題だということのようです。

本著を読めば、においをコントロールして、嗅覚が鈍っているミドル・シニア男性でも、嗅覚が最も敏感な若い女性をうっとりさせられる、とのことでした。

歯並びが悪いとそもそもまともな人間として土俵に立てないアメリカと一緒で、「口への興味が薄い」国民意識は、日本で歯並びが悪い人が多いのと同じ現象かもしれません。


臭いの種類にもいろいろある


海外から飛行機に乗ってせっかく日本に遊びに来たのに、日本で会う人会う人口臭がひどかったらどう思われるんだろう・・・と思ってしまいますが、「不快なにおい」を発する理由は歯周病、ストレス、ライフスタイルの乱れなど「カラダの危機を知らせる」シグナルである、と著者はいいます。

真のにおい対策は、根本的な健康増進や疾病予防だそうです。

日本人同士でも、特に臭いに敏感な若い女性(25歳前後)の100%が「汗の臭いニオイを許せない」と思っている。

臭いのメカニズムですが、簡単にまとめると、

口臭や不快なトイレの糞尿臭も全て揮発性の化合物が気流に乗って鼻の粘膜に付着している。

実際に感じているのは脳ですが、聞いただけでぞっとしますね・・・。

腋臭は外国人の方が遺伝や人種により割合が高く、日本だと10-15%の人が該当する。

加齢臭は、皮脂腺の分泌物から生じるもので、食生活やストレス、ライフサイクルの乱れで分泌が増えたり、活性酸素が発生して過酸化脂質が発生すると、皮脂の参加が進み油臭い体臭になる。男性ミドル層の人はかなりの確率であてはまりますね。

口臭は、8割が口腔内環境の問題であり、残りは体内の問題、ストレスなど。

歯周病の原因菌が住みつくと、炎症物質を分泌して歯間や歯茎に炎症をおこして、痛みや出血を起こす。すると、「腐った肉」のような口臭になる。


日本人はその中でも、口臭が強め


実は私も、海外から帰国した直後にそのことを感じていました。

海外では腋臭や汗臭をカバーするために強い香水を使う人が多かったのですが、それはそれでカバー(というか、ごまかしの意味で)されており不愉快な気分になることはなかった気がします。もちろん、食事中に強い香水は困りますが・・・。

一方で、帰国後は、腋臭はそこまで感じないのですが一部の人の汗臭、加齢臭や口臭は、日本で電車に乗る文化のせいか、かなり強烈に感じました。

口臭は、かなりの割合の男性サラリーマン層(特に35歳以降)に該当する気がします。女性もいます。

原因はみんな心配性やストレスで胃が悪いから?汗は湿度が高いから?と思っていましたが、若干異なるようです。

起床時、緊張時の生理的な口臭、妊娠や生理による口臭、飲食物(にんにくなど)による口臭、歯周病やがん、副鼻腔炎など耳鼻科領域の疾患、糖尿病など内科疾患による口臭。

糖質の取りすぎ、質の悪い脂質の取りすぎ(ラーメンなど)、ストレスによる活性酸素の発生、などによっても口臭が発生するけれども、主な原因は歯周病(なんせ歯周病だけでも、35歳以上の8割だそうなので)

口の中に炎症が起きていると、プラークという歯垢がたまることで発症し、予防として口腔内洗浄や清掃を行うことで病的なプラークや歯石を作らないことが大切になるそうです。

白い石のようになっているものは歯石。ケアを怠ると溜まってくるものであり、歯科での除去が必要になります。出血したり歯茎が腫れる状態はすでに末期的なので、そうなる前にケアが必要だそうです。


具体的なケアの方法


まずは「健康であること」が一番の臭い消し。

食べ物に気をつけて(糖分や質の悪い油の取りすぎに気をつける)、1日1回は汗をかいて汗がドロドロにならないようにする。そして、リラックスしてよく寝る。

体のコリが常にあり、慢性的に疲労があり、眠れない状態が日常化している人は、交感神経が過緊張状態なので、注意。放っておいても交感神経優位になる現代においては、ゆっくり入浴、アロマを使ったリラクゼーション、ヨガ、メディテーションが必要。口臭の改善になるといいます。

実は、歯磨きを毎食後すぐにするというのは現代では推奨されず、プラークをコントトロールするという意味でも、そんなに磨かなくて良いらしいです。

食後すぐに酸性に傾いた口の中を歯磨き粉をつけて磨くと、歯のエナメル質を削って逆に粘膜を痛めてしまうそうです。

唾液の力があれば、市販の歯磨き粉もいらない。

ケアの詳細については本に詳しいのですが、

・歯磨き・フロスに加えて、ドルツなどのブランドの口腔洗浄器の導入
・ブレスチェッカーの使用

が実際には参考になりそうです。歯磨き粉はペーストではなく、物足りないくらいのジェルタイプを使う。

歯磨き粉でごまかされてしまい、うまく食べかすが落ちていないことがあるそうですので、まずは推奨されている丁寧な歯磨き、フロス、口腔洗浄器を使用しようと思います。

ミドル男性の加齢臭対策


汗については、汗を普段からよくかき、かいた汗は拭き取り、ケア用品を使うこと。汗をかくと臭くなるのに、汗をかかないと、解決しないわけですね。

ベタベタした汗が臭いの原因になるため、20分以上の有酸素運動と、入浴(エプソムソルトを入れると良い)でたくさん発汗ができる。サウナでも良いかもしれないですね。

中年ミドル男性だけではなく、女性でも参考になりそうです。

不健康になり体を錆びさせると、臭いが出てくるそうです。錆びさせないためには有酸素運動とリラクゼーション。

不快な臭いは生活習慣病

これは、新しい考え方ですね。

ニオイを歳のせいにせず、周りに迷惑をかけないために、という目的で生活習慣を改善すると、モチベーションも続くと思います。

私の理想の社会に、「いいニオイのする日本人」も追加しようかな。


早速行ったこと


・エプソムソルト購入
・口腔洗浄器の購入
・1日1回必ず汗をかいてリラックスの時間を15分もつ目標

あとは、もっと歯磨きを丁寧に、頭皮の健康のためにシャンプーを使わない「湯シャンプー」も増やそうと思います。

消費者ではなく、生活者としてプラネタリーヘルス・予防医療を推奨する著者。長生きできる時代になってきたからこそ、健康に生きられる時間を増やしていきたいですね。

指摘しづらい内容だからこそ、臭いがきになる家族や、夫さんにそっと渡してあげてほしい本です。

かなり具体的で、医者が言っているし!と思うと、対策が立てやすいと思います。


参考になれば幸いです。


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