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「なにもしない」をした父の日

今年の母の日には、冷感ブランケットを母に贈った。エアコンのない我が家、いくら北海道といっても夏はちゃんと暑い。というか、全国で一番暑い地域になる日もある。北の大地、試されすぎてやしないか。

寒がりの父はともかく、家事やらなにやらでいつも暑がっている母の姿は見るに見かねる。結果的に大層喜んでもらえたので、絶好のプレゼントとなった。


では、今年の父の日には、つまり昨日だが、なにをしたかという話になる。
結論から言えば、なにもしなかった。
いや、正しくは「なにもしない」をした。

父は、ほんとに、もう、プレゼントのし甲斐がない。下手なプレゼントを買ってこようものなら、「こんなもん買ってきてどうすんのよ」と受取拒否する。物欲もないし、これといった趣味もない。パチンコには行くが旅行は嫌い。

食べ物はあんドーナツ(つぶあん派)や刺身が好きだが、兄や姉から贈られるだろうと予想。案の定、昨日は兄一家があんドーナツを引っ提げてやってきた。被ること自体は問題ないのだが、少食なので食べきれない可能性がある。酒は飲むが、贅沢を嫌う性格なのであまり贈呈品は向かない。あと飲食は冒険しないタイプ。

昨年の誕生日には、エアウィーヴのクッションを贈った。やせ細った体では「座布団を敷かないとケツが痛い」とのことだったので、奮発してちょっと高級なクッションを選んだ。物持ちがよく、同じ物を何十年も使い続ける質なので、クッションも候補から除外。

一応、大型スーパーに行き、良さげなプレゼントを物色したものの、ピンとくるものはなかった。恐竜のレゴや目新しいボードゲームを(自分のために)買いそうになったが、ぐっとこらえた。

そんなこんなのなんやかんやで、「なにもしなくていんじゃね?」という結論に相成ったのである。

下手にイベント感を出すと、たぶん父にとって居心地が悪くなる。そんな気がしたから、あえてなにもしなかったのかもしれない。

「父の日」の過ごし方も、人それぞれ、家庭それぞれだ。


とはいえ、親孝行できる時間は限られている。
まだ別れの準備は全然できていないので、もうしばらくはがんばって生きてください。




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