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太陽の縁rjm of the sun
2023年4月22日 23:12
今年も、もう年の瀬です。寒い冬の最中、神様の足元には、12匹の動物が集まっています。美味しいご飯に、飾り物に、今年あった事や楽しかったことを順番に発表して宴会を開いていました。最後に、牛が発表する番になりました。牛は、嬉しくて嬉しくて、うししと声が漏れました。なんせ、来年は丑年です。うししうししうっしっし牛は笑ってばかり、ネズミは少し腹立たしいようです。それ
2023年4月23日 21:50
我は神の子 お餅の子年の初めに金色の紙の飾りを尻に敷きずんとした佇まい頭に蜜柑の冠乗せてえっへん 私はお餅の王焼くも煮るも 寛大な心で迎える 王だからちょっとキミ 醤油を付けようとしてるでしょきな粉もいいよ 餡子もねだって私は 広い心を持っているほら伸びる 伸びるどんな年になるかな 夢が膨らむほら膨らむ 膨らむそら 参ったか我は神の子 お餅の子
2023年4月20日 08:46
深々と降る雪景色を、窓辺で見ている子がいました。手には顔と同じ大きさほどもあるテディベアを強く抱きしめています。月明かりだけがほんのりと窓に差し込み、その子の顔を照らしていました。ガラス窓に鼻が着きそうなほど近づき、空から降る数え切れない程の雪を目で追っています。吐息が窓を白く曇らせます。いつしか暖炉の火も消え、部屋が薄暗くなっていました。ベッドには剥いだ布団の跡があり、足
2023年4月17日 23:37
しゃりっしゃりっ大きく艶やかな黒いブーツが、雪の中に沈み込む。目方の重さが、雪に沈むブーツがそれを物語っていた。彼は、寒い雪国の出身であった。寒さを凌ぐためか、真っ白な口髭と顎髭を蓄え、深々とナイトキャップを被っていた。ナイトキャップから覗く白い眉毛と、その下にある丸く大きな可愛らしい青い瞳は、とても優しげであった。彼は普段、木こりのような仕事をしているが、夜になると、