自分の思うように収束させろ【エッセイ】

 僕が好きな作家に
 西尾維新という人がいる。
 そんな作品の中に
 戯言シリーズと呼ばれるものがある。
 そのキャラの中に
 哀川潤というキャラクターが存在する。
 そのキャラの言葉に
 好きな戯言が存在する。

 『十万回に一回しか起きないことは
                                   一回目に起きるのさ。
  一番最初に会った相手は
        百万人に一人の逸材なのさ。』

 なんというか
 馬鹿な話だと思った。
 馬鹿だとしか言えないような話ではあった。

 でもこの言葉を馬鹿には出来ないと思った。

 十万回に一回しか起きないことが一回目に起きるはずはないし、
 一番最初に会った相手が百万人に一人の逸材なことはない。

 でもそう思うべきなんだと思った。


 ここから先はくだらない蛇足の話で
 語ることこそが馬鹿な話ではあることである。

 あなたが何かをしたいとして、成し遂げたいとして、
 それが出来る確率は一億分の一なんだよ言われて、そしてあなたが人生全てを使ってトライできる回数は十回としたら。
 あなたはそれをやんないのだろうか。

 私がしたいのは確率の話ではない。
 言ってしまえば人間が生きるということをする上で、存在する馬鹿げたことの話である。
 人生に二分の一は数多く、三分の一も五分の一も、少し飛んで百分の一、一万分の一、一兆分の一も当たり前に存在する。
 だから馬鹿げたことだろうけれど
 十万回に一回しか起こらないことは一回に起きる。いや起こす。
 それは当たり前の考えで、
 一番最初に会った相手が百万人に一人の逸材なのは、
 当たり前の考えである。
 

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