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妻へのプレゼントとマーケティング

商品開発の際には「顧客を誰に設定するか」を考えることがほとんどだ。
例えば駅前にあるパン屋さんなら
①駅を利用する通勤前のサラリーマン
②駅を利用する仕事帰りのOL
③部活帰りでお腹が空いている男子高校生
などを想定して商品を考える。
①向けなら電車の待ち時間にパクッと食べれて、食べ応えのあるミニコロッケパン
②向けなら仕事頑張ったな、と思える日にご褒美感覚で買いたくなるスイーツパン
③向けなら満足度の高い味濃いめの焼きそばパン
など。

でも実際には
作り手が考える①なんて人は1人もいない
というのが今回のテーマだ。

昔ある仕事(仮に新規オープンのヨガスタジオとする)でレッスンプラン開発から宣伝までを担当させて頂く機会があった。
企画段階で下記の人をお客さんとして設定した。

お店周辺○○km圏内に住む30~50代の女性。
子育てが一段落し自分のためにお金や時間を使えるようになって、美容に興味がある人

このような人達に届くレッスンプランを作り、チラシを作成。その人達が知りたい情報を記載し、僕はポスティングに出掛けた。

初めはすごく緊張した。今までネットを活用したPRが多かったので、「目の前にお客さん候補がいるのか」と思うと背筋がピンとした。

それで徒歩で町を3時間かけて歩き、お客さん候補がいそうな家に合計300枚を配った。
ある二世帯住宅ではもみじマークのある車が停まっていた。
またあるマンションに住む方はネイル教室をされていた。
またある戸建てでは3台停められる駐車場に夜7時でも車は戻っておらず、庭に植物や飾りもなく、家族全員仕事一筋、そんな雰囲気の家があった。

僕は当初、美容に興味がある人に魅力を届けられればきっと利用してもらえると思っていた。
自信を持ってオススメできる講師もいる
だけどポスティングを終える頃にはすっかり考えを改めていた。

こちらの発信する魅力さえ理解してもらえればサービスを利用してもらえる
というのは浅はかな考えだ。

あくまで推測だが、子育てが終わったら介護が始まり自らの美容どころではない、むしろ介護の疲れを癒すヨガをしたいかもしれない。
ネイル教室の先生は土日の日中は忙しいので、土日の早朝が希望かもしれない。
仕事熱心な家族は、家族で話す時間もワークに取り入れた、仕事に活かせる集中力が高まるファミリーワークショップが良いかもしれない。
「美容に興味のある人」なんて分かりやすくくくっていたが、みんな異なる事情を抱えている。

だから○○な人、なんて他人をひとくくりにするのはやめて、しっかり事情を聞こう、想像しよう。
そう思った。

そしてようやく本題だが来月は妻の誕生日だ。
妻は子供が好きな料理が好きだから、
ハンバーグが食べれるレストランに行こう!
と思っていたが、もう少し想像しようと思う。

想像するって難しいけど、なんか伝わるよね。
どんな誕生日になるかな。

今日も最後までお読みいただきありがとうございます(^-^)


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